なのはなに来て初めて、人生でも初めてのキャンプが始まりました 盛男おじいちゃんの山で家族全員でキャンプが出来ると言うことで、ワクワクしていました。今回のキャンプのテーマは『虫』!!
(え、虫がテーマ? どういうこと? 虫は苦手だしなあ……)
と思っていたけど、想像していたより何倍も凝っていて本格的で綺麗で、みんなのセンスや熱意に驚かされました。

ゲストの相川さん、大竹さんも来て下さって竹を使って自分たちで『虫たちのスタードーム作り』をしました! 長い竹を切ったり繋げたりして星形にして、丸いドーム形の中に人が入れるようにします。チームがテントウムシ、チョウチョ、蜂、タマムシと四つあって、その虫が住んでいそうな雰囲気にしていきます。モデルさんを四人選んで、その虫に見立てて服やメイクを選んでいきました。私はテントウムシチームでモデルをして、準備の段階で、すぐにとても素敵な衣装を選んでもらいました。
大竹さんと相川さんがいるチームはどんな風にできるんだろう? と気になっていました。途中で見に行くと相川さんは真剣な表情でみんなにアイディアを仰っていて、きっと良いものができるのかなあと思いました。大竹さんチームも真剣だけどすごく楽しそうに笑いながら進んでいて、和やかでいいなと思いました。
私たちテントウムシチームも、ワイワイ元気に進んでいきます。みんなで相談して、アイディアを出し合いながら竹を曲げて丸くしていきます。長さが足りないところはやり直し、いよちゃんが、こうしたらもっといいんじゃないかと言ってくれて、形が出来そうです! 竹って、割ったら、そのままでも曲がるんだと驚きました。繋ぎ合わせて組んで持ち上げると綺麗な星形になって、とても素敵です。竹の色も爽やかな緑で、とても涼しそうで、森の中の濃い緑の中に薄緑がとても映えています。かにちゃんとちーちも応援に来てくれました。
こうしたらいいかな? こうかな? みんなのアイディアの豊富さや真剣さ、楽しんでいる表情がすごく良くて、本当に一体になって何かをするっていいなあと思いました。学生時代にはしてこなかったことを今、出来ているなあと思いました。同じ空間にいて見るだけでも楽しめて、感覚が養われた感じがします。
■テントウムシに変身
星の形にいよいよ近づいて、ドームになる、というところで私はテントウムシになるための着替えを始めました。みんなが選んでくれた大切な衣装で、あゆちゃんが手早く着せてくれました。テントウムシと言ったら赤と黒なのですが、私はさっぱりイメージもアイディアも浮かばず(触覚を付けたらどうなるのかなあ? 完成したイメージが湧かない……)と思っていました。でもそんな心配は一つもなくて、みんなが打ち合わせをしていたみたいに本当に本当に素敵な衣装をあっという間に選んでくれていました。(え、このスカートをこんな風に使うの? 恥ずかしくて着られないかも)と思っていたけど完成してみるとすごく本格的で、コンサートや舞台でそのまま着られる! と思いました。あゆちゃんが楽しそうに話をしながら着せてくれて嬉しかったです。早くみんなに見せたいなあ、他の虫たちにも早く会いたいなあとワクワクです。
衣装を全部着て、テントの外に出ると、ドームもほぼ完成していて、飾り付けとして、あんなに長かった竹が腕にはめられそうなサイズの輪になっていくつも吊り下げられてありました。断面がハート形の竹も発見して、いいことがありそうです。他のチームも完成しているところもあって、早く見たいなあ!!
衣装を着ていると、みんなが止まって、「すごい、可愛い! 本当に似合ってる」と褒めてくれてすごく嬉しかったです。
ついにドームが完成! 神秘的で本当に可愛いテントウムシが住んでいて、「いらっしゃい!」とにっこり出てきてくれそうな雰囲気です。私のテントウムシは少しかっこいい雰囲気なので、大きなステッキを持って魔法もかけられそうでテントウムシの家に招待されたいなあと思いました。
全部のチームが完成してお父さんお母さん、みんなにいよいよお披露目! テントウムシから見てもらえることになり、みんなが集まってきてくれました。すごく緊張したけどドームの前でポーズを取ると、今までの恥ずかしさや、
(あんな風にしたいけどダメかな、嫌われるかな? こんな風に思われたらどうしよう)
と今まで自分が持ってきた不安や恐れが一気になくなり、
(ああ、ここではのびのびしていいんだ。好きなように自分を表現できるんだ! 誰にも笑われず傷付けられず、安心して生きられる)
と短い時間の中で思い、スッと身体が軽くなりました。モデルに選ばれた時点で、心の中では、
(やめようかな。恥ずかしいしこんな自分がみんなの前に出るなんて出来ない。しちゃいけない)
と落ち込んでいました。でも準備の段階で、みんなが本当に、私がどんな風でも何かが出来なくても、ありのままを受け入れてくれて、一つも否定することなく暖かい雰囲気の中で衣装を選んだりドーム作りを進めてくれて、本当に本当に安心して、
(もう怯えなくていいんだ。ここは平和で安心安全な場所だ)
と思うことが出来ました。
全員に見てもらって、お父さんお母さんからコメントと得点が発表されました! あゆちゃんが作ってくれたテントウムシの羽がすごいと言う声が聞こえてきました。お父さんはすごくよく褒めて下さって、かなりの高得点をいただきました!! お母さんからも素敵なコメントがありました。嬉しくて「やったー!」と声が出ました。写真や動画もたくさん撮ってもらって本当にモデルの気分です。このチームになれて良かったなあとすごく思いました。

ミツバチ、タマムシ、チョウチョももの凄く素敵で、あちこちから「可愛い、すごーい!」と声が上がっています。
ゆうなちゃんがミツバチになっていて、丸いお尻が本格的で、遠くから見たとき驚きました。
髪型やメイクもすごくバッチリ合っていて、肌を出しているのにすごくキュートでヘルシーで、蜂の家で遊びたいなあと思いました! パキッとした黄色がゆうなちゃんの元気な雰囲気にすごく合っていて、笑顔で家の中から出てきたら好きになりそうだなと思いました。ゆうなちゃんの蜂の雰囲気にすごく合った可愛いドームが出来ていました。
あやちゃんのタマムシはとにかく綺麗で、ドームの中も花が敷かれていて神秘的でした。衣装も色がすごく綺麗で、テレビに出ているキャンペーンガールみたいだと思いました。緑や青があやちゃんの雰囲気や肌にマッチして映えていて、(私もカメラを持って写真を撮りたい!)と思いました。ドームの中に入ると、1人で誰かを待ち続けている綺麗なタマムシという雰囲気で、素敵だなあと強く思いました。相川さんのアイディアも本当にすごいな、素敵だなと感じました。またイベントに来てくださるときがあれば、相川さんと同じチームになってみたいです。
最後の、ほのかちゃんのチョウチョも本当に綺麗で(儚い感じなのかな?)と想像していたけど、意外と力強くて堂々としていて、私は強く生きていける! 私すごく綺麗でしょう? とみんなにアピールしている感じで見とれてしまいました。ほのかちゃんの表情もすごく綺麗で、チョウチョになりきっていて、ずっと見ていたいなと思いました。指にかけてまとっているベールがすごく良い味を出していると感じました。歌手のオーヤン・フィーフィーの舞台で着ている衣装のようで、綺麗な歌の中で踊って欲しいとも思いました。ほのかちゃんにしか出せない雰囲気だなあと思います。ドームも本格的で、少し物があればすぐに住めそうです。
■忘れられない時間
いよいよ最終発表! お父さんお母さんから、一番の虫とドームを選んでいただきます! 一番に選ばれたのは——……? ジャカジャカジャカジャカ……ジャン!
あやちゃんのタマムシでした! パチパチパチパチ!!
本当に綺麗で、ドームもすごく良いとコメントをいただきました。虫の世界のストーリーにした舞台があったら、あやちゃんやみんなに出てきて欲しいと思ったくらい、完璧な世界でした! 全部のチームに高得点と嬉しいコメントをいただいて、秘密基地作りが終盤に差し掛かっています。日も少し暮れてきて、また昼とは違った落ち着いた雰囲気で素敵です。
ミツバチとチョウチョ、タマムシとテントウムシのみんなで写真を撮って、忘れられない時間になりました。最後に虫たち四人で集まって動画を撮ってもらったのもすごく嬉しくて、モデルをして本当に良かったと思いました。
本当にみんなの熱意やアイディアの豊富さ、堂々と自分の意見を言ったり協力する心、利他心を学ぶことができました。一人では何も出来なくて外に出るのも怖かった自分が、会ってすぐのみんなの中で笑って過ごせているということが本当に信じられなくて、キャンプが出来て本当に良かったと思いました。今までの自分の内面を必死に隠してきたり取り繕ってきたけど、自然の中で受け入れてもらっていると、少しだけど、こだわりや内に向いていた気持ちが外に向かって行けた気がします。
キャンプ初日でたくさんの思い出が出来て、多くのことを学べました。みんなで秘密基地作りが出来て、本当に良かったです。素敵な時間をありがとうございました!!