5月28日(火)「色づき美味しくなりますよう ミニトマトの手入れ & 雨の日の育苗班」

5月28日のなのはな

 久しぶりに朝から強い雨が降っていて、ハウスの中にいると、ビニールを打ち付ける雨音が、とても大きく聞こえてきます。畑での作業は進められないけれど、この間に、ビニールハウスの野菜の手入れを進めました。

 

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 私は、しなこちゃんとあやちゃんと一緒に、崖崩れ下の“藁ハウス”に植わっている、ミニトマトの手入れをしました。ミニトマトは、草丈1メートルほどに伸びていて、三番花房まで付いています。一番果は、十円玉ぐらいの大きさにまで肥大していて、まだ緑色で色はついていません。今年は、オレンジ色のミニトマトで、育てるのは初めてかなと思います。実際に、ミニトマトがオレンジ色に色づく様子を想像すると、とてもワクワクした気持ちになります。

 

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 ミニトマトに数日前から、アザミウマ、というほんの1、2ミリの害虫が来ていました。アザミウマは、葉の裏について、葉の汁を吸います。吸った後の葉は、白くテカテカして見えます。これまでアザミウマ対策で、防除をしたり、下葉を摘んだり、CD-ROMを吊るしたり、対策をしていました。アザミウマは、銀色の光反射を嫌う性質があるようで、CDを吊るすのは効果があったと思いました。害虫が来ることはあまり良くないけれど、そうやって、一つの害虫を手掛かりに、どうしたら効果が出るのか、試すのも楽しいなと思いました。

 

 一番効果があるのは、やっぱり人の手で捕殺することでした。昨日、畑のチームのみんなとハウスに集結して、短期集中で全ての株のアザミウマ駆除をしました。今日見ると、断然、昨日よりも数が少なくなっていて、見当たらない箇所もいくつもありました。今日ももう一度、念を押すように、3人でくまなくアザミウマの駆除をしました。これで、ミニトマトを守れたらいいなと思いました。

 

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 その後は、脇芽摘み、誘引を進めました。2つの手入れは、定植からコンスタントに行なっていることです。ミニトマトの生育が早くて、1週間経つと、かなり草丈が伸び、脇芽も茂ってきます。脇芽が茂ると、養分が分散されてしまって、あまり株の成長によくありません。また、芽をかくときの切り口が大きくなると、そこから病原菌が入りやすくなるので、芽がまだ小さいうちにかくことが良いようで、大体5日に1回ペースで手入れをしています。

 手でもぎ取ると、根元からぽろっと脇芽が採れるのが、とても気持ちが良いなあと思います。取っても、次から次へと脇芽を伸ばすミニトマトの生命力の強さを感じます。ミニトマトの株を触った後は、手が黄色くなり、ミニトマトの実の香りがつきます。どこからこんなに黄色い色素が湧き出てくるのかが不思議だし、面白いなと思います。

 ミニトマトは、アンデスが原産地のようで、乾燥した荒れた土地でも、強く育つ野菜です。原産地の環境に近づけて、強く、逞しいミニトマトに育つよう、これからも畑チームのみんなと見守っていきたいです。

(りな)

 

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 この日の育苗作業、午前の部は、前日に残してしまったバジルの鉢上げから始まり、同時進行で、落花生の芽出し、ゴーヤ、カボチャの種の浸水を進める。バジルの鉢上げに区切りを付けたら、オクラの種まき、落花生の1弾とマクワウリ3弾の鉢上げを終わらせ、その時には浸水を終えたゴーヤとカボチャの種をまき、白ゴーヤの浸水。
 以上の育苗作業を、一つひとつ、一丸となって終わらせていきました。

 

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 毎日、苗を見ていたわたしは、先週の水曜日からずっと、ずっと、この2日間の雨を待っていました。
 この、5月とは思えない高温で乾いてしまうポットやセルトレーに水をやり、そこで育つ苗は、高温とたっぷりの水分で、ぐんぐんと、焦ってしまうくらいにぐんぐんと育っていき、根鉢は限界。ポットの底から根が飛び出ていて、思わず見なかったことにしたいくらい、鉢上げの作業は早急に必要なことでした。

 そして、それと同じくらい、畑で育っている野菜の手入れ、田んぼの作業も早急でした。
(あぁ、苗たちごめんね。お願い、月曜日まで頑張って……!)
 と、声を掛けながら水をやり、わたしは内心、切実に雨を願っていました。

 

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 そして、訪れた雨。まえちゃんを筆頭に、8人の仲間と共に、2日間を駆使して、種まき、鉢上げ、苗の移動……等々の溜まっていた育苗作業を、願わくば全て清算したいと思いながら、2日間でトータルすると、4000株以上の苗の鉢上げや、やらなければならないと思っていた芽出しを終えることができて、わたしの心のわだかまり、そして育苗作業が、みんなの力によって綺麗に浄化されて、本当に有難かったです。

 

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 今日の作業でのニュースは、なんといっても落花生の芽出しと、ペパーミントの種まき。
 落花生の芽出しは30度のお湯に6時間浸水し、その後12時間、放置。るりこちゃんが1時間30分に1回、お湯の温度を見にいってくれていて、浸水作業はばっちり。お湯でふやけた種から、12時間後に根がニョキッと出てくるのを願います。どうか、上手くいってほしい……!

 

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 そして、わたしは人生で初めて、なのはなでは2回目となるペパーミントの種まきをしました。
 ペパーミントは育苗箱に種まき培土を詰めて均し、そこに、種をばらまきする「床蒔き」という方法で種まきをします。
 約800株が入った種袋を開けると、吹けば飛びそう、というか実際に飛んでいくほど砂のように小さな種が入っていて、その場にいたわたしとるりこちゃんも「ひぇー」と声が出てしまうほど。

 指でさらさらと蒔いていくのですが、培土の上に乗った瞬間に培土と同化して、もうどれが種か分からなくなり、これから芽が出るまでの10日間が、楽しみなような、不安のようなドキドキで、緊張ですが、豆のカメムシ対策、コンパニオンプランツとして使えるように、温度管理、環境作り、水やりなどの管理を、種の気持ちになって見ていきたいと思います。

 

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〈こちらは、空芯菜の苗です〉

 

 16時前には手が空く人が出てきたので、これまで使ってきたポットを洗う作業まで出来て、やっぱり、綺麗なセルトレーやポットに蒔いた種、そこで育っている苗は、上手くいくように感じます。

 雨の日を使って、みんなの力で春夏野菜の育苗作業を清算できて、本当にうれしかったです。
 明日から、また晴れが続くそうなので、今度は外に出て、畑でできる作業を頑張りたいと思います。

(なつみ)

 

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〈勝央美術文学館で開かれている、展覧会『それぞれの景』へ、藤井先生の版画教室で作品を作ったメンバーで行かせて頂きました。会場で藤井先生にお会いすることができ、藤井先生の版画について、制作のお話などを伺うことができました!〉