毎週水曜日の夜は……11人のメンバーで勝央金時太鼓の練習に行っています。今月から、新しい編成での練習をスタート。そして、それと同時に、今年の11月に倉敷市で行われる、岡山県和太鼓連盟30周年記念の演奏会に出演させていただけることになり、私たちはそれに向けて『那岐おろし』の練習を行っています。
『那岐おろし』は、ふみちゃんの叩く大太鼓での打ち出しの迫力、宮太鼓ソロのリズム感、どの太鼓も、それぞれの魅力が引き立って、叩いていても聞いていても面白いし、真から力が湧いてきます。
■叩く姿勢を美しく
私は、つきちゃんと、のんちゃんと締太鼓を叩かせてもらっているのですが、11月に向けて竹内さんが太鼓の配置も改めて見直して下さって、何と今まで座って叩いていた私たちが、締太鼓を立奏用の台に乗せ、立って叩くことになりました。今まで一番前列で演奏していたのですが、客席側から宮太鼓、締太鼓、大太鼓の順で並ぶことになり、演奏していても、とっても新鮮です。
そんな新鮮な気持ちもありながら、メンバーのみんなと基本的なフォームから、全体の演奏の聞こえ方、どこまでも良くしていこうという気持ちで、毎週、練習に向かっています。
一度、自主練習の日があったのですが、その時は、かにちゃんが自主練習ならではの練習を考えてくれて、「叩く姿勢が硬く見えてしまう」という中々越えることの出来なかった壁を越えるために、無駄な力を抜いて叩くことが出来ている、つきちゃんとふみちゃんの叩く姿を前から見せてもらいました。
音は物凄くしっかりと出ているけれど、頑張って叩いています、という感じが全くなくて、むしろ余裕そうに叩いているように見えました。叩くことだけに意識が向いてしまうこともなく、振りだけでなく表情も、その曲に合わせた気持や表情が出来ていて、見ていてより引き込まれるものになるのだと思いました。
■人を惹きつける演奏を
腕を鞭のようにして、叩く瞬間だけ力を入れる。今まで何度も竹内さんに教えて頂いていたことですが、つきちゃんたちの叩く姿を見させてもらうことで、その後実際に叩いてみると、「こういうことか」と、まだ完全にできたわけではないけれども、前よりも一段と叩きやすくなったことを感じました。
今回、締太鼓を立って叩かせてもらうことになって、配置が変ったことにより、ふみちゃんとよしみちゃんの大太鼓ソロを、私たち3人も宮太鼓のみんなのように、2人のほうを見て掛け声を上げながら応援することになり、大太鼓を叩く2人の姿を曲の中で初めて目の前にしたのですが、心臓が爆発しそうなくらいの迫力のある音と、叩く2人の表情や姿がかっこよく、美しくて、その後の演奏に心から漲るパワーが湧いてきました。私も『那岐おろし』を演奏する1人として、こんなふうに聞いてくれる人を惹きつけ、勇気を与えられる演奏が出来るようになりたい。
それに、11月まではまだ時間があります。これから、もっともっと今よりもレベルアップした演奏をみんなと出来るように、1回1回の練習を大事に太鼓を思いっきり楽しみながら、思いっきり全力で向かって行きたいです。