6部屋ある肥料倉庫の中の1区画、苦土石灰、硫酸マグネシウムや化成肥料などなどの肥料を収納している場所を、どう整理するか。これからやってくる農繁期に向けて、お父さん、須原さん、まえちゃんが見てくださり、壁沿いの両サイドに2段の棚を新設し、肥料を収納することに決まりました。
材料は6センチ角、長さ3メートルの角パイプを高速カッターで切り、溶接をして、棚を作っていきました。
肥料倉庫の部屋の中で、棚の全体のサイズ、上下段の高さはどのくらいにするか、サイズが決まっていない中で、どういうふうに考えるのだろうと思いました。
須原さんが図面を書いてくださいました。二方向からの立面図、平面図。紙をめくって見させてもらっていて、最後に「残材無し。」と書かれてあるのを見て、すごいなと思いました。棚の高さ、柱となる4本は100センチ、棚の幅は162センチ(幅150センチのパイプを柱と柱の間に入れる)、奥行き60センチ(幅48センチのパイプを柱と柱の間に入れる)で、同じものを4つ作ります。
須原さんがパイプをそれぞれの長さに切ってくださり、よしみちゃんと私で、切ったパイプの断面のバリをディスクグラインダーで綺麗にして、棚の形に溶接をしていきました。
パイプの長さは少しでもずれると棚が上手く組めないのですが、須原さんが48本のパイプをずれなく切り続けてくださっていました。
■溶接
溶接では、作業台に棚の寸法を書き、内側に四角く枠を作り、その外側にパイプを当てて直角垂直が見られるように、須原さんが教えてくださいました。
形を作れたら、いよいよ溶接です。保護面をつけます。顔全体を覆える黄色い面の部分は火花から顔を守るためで、スパークしているところを直接見ると目を傷めてしまうので、溶接するときには、顔の半分から上の黒い面を通して見ています。黒い面をすると、普通の明るさのところはほとんど見えないです。溶接で強い光が出ると、その周辺がぽわっと明るく見えます。溶接したいところの二辺を溶かして、溶けている鉄の赤色が融合するようにしていくと、しっかりとついて波紋が連なっているように綺麗に仕上がります。溶接をして、鉄が赤色に溶けている間はスムージーのように柔らかいのに、溶接を終えて5秒くらいすると黒くなり、ハンマーで叩いても、とても硬いです。
溶接をして棚の骨組みができました。溶接をしている間に、よしみちゃんが棚の上下段に肥料を積むために取り付ける板を作ってくれていました。下段は四隅がパイプに当たるので、板の角をパイプの形に切り落としていて、それがぴったりと下段にはまったとき、とても嬉しかったです。
その板を骨組みと固定して、棚の完成です。
軽トラに2つずつ載せて、肥料倉庫へと運びました。
肥料倉庫の肥料を外に出し、棚を入れました。肥料を棚に収納していきます。どの肥料をどこにしまうか、よく使う肥料は取り出しやすい下段で手前のほうに、新しく肥料を買って増えることも想像しながら、一緒に作業をしている人と考えながら収納していくのが楽しかったです。
棚の幅には肥料袋4袋がぴったりおさまって、高さは下段には6から8袋積むことができました。上段には、4から6段ほど積みました。1つの棚で40袋から50袋とたくさん収納することができ、棚にたくさん肥料が積まれると、四角い鉄パイプだったところから溶接をして板を張った棚が、800キロから1000キロを乗せていて少し不安にもなりましたが、肥料倉庫を綺麗に保つ任務をどうか頑張ってほしいと思います。
私もやるべきことを頑張りたいと思いました。両サイドの棚に肥料が収まり、中央には奥まで通路があって、取り出しやすくできたことがとても嬉しかったです。