3月14日(木)「育苗ハウスの今 & 木版画教室 藤井さんからのプレゼント」

3月14日のなのはな

 ハートのお皿の中に、青く輝く小さな種。
(第4弾のキャベツも絶対に、発芽させる……!)
 熱い思いと願いを持って、種まきを始めました。

 

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〈春夏野菜の種まき、育苗のための、吉畑手前ビニールハウス〉

 

 収穫期をずらすため、段階的に種を蒔いているキャベツ。第1弾、第2弾の種まきでの反省を踏まえて、前回の第3弾の種まきでは、培土を湿らせる具合、128穴のセルトレーに詰める培土の密度など、準備段階から見直して改善しました。
 すると、この日の朝、ぞっくり芽が出そろっているトレーを発見して、この蒔き方が良いのだと確信を持ち、第4弾の種まきも、前回同様、種が発芽したいと思える覆土、根を張れる培土をイメージして、1トレーずつ、気合を入れて種を蒔きました。
 種まきはアクティブな作業ではなく、かなり落ち着いた作業だけれど、時間を忘れて集中して種を蒔いていると、ビニールハウス内が暖かいこともあり、気付けばじんわり汗をかきます。
 神様に発芽を祈りながら、この日は1280粒のキャベツの種まきをしました。

 そして、キャベツの後は水菜の種まきが待っています。
 直径1.5ミリほどのキャベツの種に比べて、今年初めて登場した水菜の種は、とっても大きい。白いまん丸の種で、つまみやすいし置きやすいです。

 

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 残り1時間のタイムリミットの中で、(絶対出る)と念じて、高速で200穴のセルトレーに、コロコロまん丸な種を置いて覆土していきます。
 自分の手が高速種まきマシンになったような気分で、200穴のセルトレー全てに蒔き終えると、丁度13時。
 暖かい苗床に入れて、水菜が発芽するように祈ってから、ハウスを後にしました。

 

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 現在、吉畑手前ハウスでは7種類の春夏野菜を育苗中で、一番早く畑に旅立つのはトウモロコシになりそうです。
 今朝は、そろそろ大きくなってきたトウモロコシを、苗床から、ハウス内のラックに移動させているところで、大変な光景を目にしました。
 なんと、セルトレーの底から、トウモロコシの根が出てきているのです。
 これは早く植えてあげなければ老化苗になってしまう、と、フワフワとはみ出ている根を見ながら話していましたが、今週末に、どうにか畑に植えられたらいいなと、強く思います。
 せっかく元気な苗なので、元気なまま、畑に植え付けられるように準備を頑張りたいです。

 

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〈こちらは、本葉が出始めたロメインレタスです〉

 

 今は、芽が出ている野菜も多く、苗の様子を見て、徒長しないように日に当てたり、熱くて萎れないように水をやったり、蒸れて腐らないように涼しいところに置いたり、いつも目の前の苗を見て、考えて、手入れしていくことが大切になってくるのかなと思います。
 苗が求めているものを与えられるように、毎日、見ていきたいです。

(なつみ)

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〈桃の作業は、2巡目の摘蕾を日々、集中して進めています。休憩時間には、山手線ゲームや、尻相撲対決をしました!〉

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〈ニンジンの収穫と、ニンジン畑の草取りも行いました〉

 

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 木曜日の夜は、木版画教室です。今週は、初めに藤井先生が、プレゼントを持ってきて下さいました。それは、蜜蝋で作ったハンドクリームです。少し手につけるとしっとり馴染んで、ほんのり甘い香りもして癒やされました。蜜蝋も見せて下さって、マンゴーに近いようなオレンジ色で、見た目は固めのキャラメルみたいに見えます。

 

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〈藤井先生が、手製の蜜蝋ハンドクリームをプレゼントしてくださいました!〉
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〈蜂蜜を絞ったあとの巣から作られた、蜜蝋〉

 

 藤井先生のお家には蜜蜂巣箱があり、1週間ほどかけて蜜蝋を作られたことや、また今度、一緒にハンドクリームを作ってみよう、ということも話して下さって、新しいことをたくさん教えて下さることが、有り難くて嬉しいです。

 

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 版画は前週、下絵が完成しました。今回、私は、下絵をカーボン紙で板に写して、彫らずに残しておきたい細い線は、筆で更に太く色を付けていきました。細い線では彫るときに難しいということと、版画にしたときに細い線が残りにくいということを、藤井先生が話してくださいました。

 私が作成している版画は、白と黒とグレーの3色を使います。どこを残したら、黒くなって、白くなるか。それを下絵を見ながらイメージして色をつけるのが、少し難しくも感じるのですが、その難しさも面白いです。

 

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 刷る板は2枚使います。1つは黒色を刷る板と、もう1つはグレーを刷る板です。黒色で刷る板は、白い部分とグレーの部分を彫っていきます。グレーで刷る板は、白い部分を彫っていきます。
 あれ? グレーを刷る板は白と黒にしたい部分を彫らないと、黒くしたいところもグレーの色になってしまうのではないか。いえいえ、大丈夫。藤井先生が教えて下さって、刷る順番を、はじめにグレー、次に黒、とすれば、2色が重なった部分も黒色にすることができるということ。彫る具合で、黒の中にうっすらとグレーを浮かび上がらせることもできるので、面白くなるよ、ということも話してくださいました。

 私はランプを題材にしているのですが、黒と灰色がうまく使えたら、ランプの温かみがより表現できるだろうな、と思って楽しみです。

 

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 版画は刷るのも楽しみなのですが、題材を考えたり、下絵や、どこを彫るかを考えたりと、完成させるまでの過程も、面白く、じっくりと集中することができます。今月は彫りに入る目標で、また次の週も頑張ります。

(ゆきな)