「常に超えて」 ななほ

12月21日

10分だけ、日記を書きます。

(朝)

 ホール入り4日目となり、コンサートまであと3日。
 その数字にまだ追いつけていないようなところもあるのですが、今日の1日も大切に過ごしたいです。

 昨日はホールで初めて衣装を着ての通しをさせてもらい、大竹さんが照明もしてくださる中、ホールのステージに立つ時間がありがたく嬉しかったです。

 正直、前半ではピンマイクのトラブルから始まり、少し気持ちが動揺してしまい最初の方は気持ちが乗り切れていなかったなと反省しています。

 でも、本番までに考えられる限りのトラブルを現実に起こさないまでも、頭の中の想像でシミュレーションしておくことで、本番に何があってもいいようにしたいと思ったし、どんなトラブルや失敗があったとしても、魅せる気持ちをぶらさずに、そのことを引きずらず表現者としてステージに立ち続けたいと思いました。

 前後半の通し練習の後、お父さんが、
「今までやってきて一番よかった、上手くいったというものを、また同じようにするのでは二番煎じ、三番煎じにしかならない」
 と話してくださり、本当にその通りだと思いました。

 先日の日曜日、あの日は体育館で衣装は来ていない状態での通し練習だったけれど、来客の方を前に通し練習をして、伝わったという実感がありました。

 それは、私たちがお客さんに魅せる意識、伝えたいという気持ちが出ていたからだし、その気持ちが連鎖のように隣の人、隣の人へと伝わっていって、ステージに立っていても袖にいても感動しました。

 お客さんも、私たちが「ここは面白い見どころ!」「ここは伝えたいセリフ」「ここは感動するところ」というのを真っすぐに私たちが思うままに受け取ってくださっていて、シャンパンのシーンでは驚いて身体を上下させていたり、魔女の独白のシーンからクライマックスまでは涙を流されていました。

 その時の感覚を忘れてはいけないし、それを常に超えていかないといけないと思いました。
 それを思った時、昨日の通し練習はどこか、練習や確認のための通しになってしまっていたのを感じたし、魅せる意識が足りなかったなと思います。

 そして、ステージに立っている役者さんが演じやすく、気持ちを乗せて表現しやすくするためには、私たちの作る空気、舞台袖の空気が大切で、私たちが縁の下の力持ちとしてどっしりとステージを保ち、守って、役者の子たちが堂々と気持ちを前に出せるようにしていきたいです。

 なのはなのコンサートは舞台袖から緊張感に溢れているし、いつでも役者の子がセリフを忘れたら、自分が言いに行けるというつもり、誰かが道具の出し入れを忘れたらいつでも自分が的確にできるというようにしていきます。

 本番に一番良いピークを持っていけるように、常にもっと良くしたいと理想を高く持ち続けたいし、今までやってきて「いい形」「伝わったと実感した時のこと」を思いながら、それを更に超えた表現をしたいです。

 お父さんが、
「なのはなファミリーをしてから、僕が一番成長したねと言われる。大人になってからこんなに成長する人を初めて見たってよく言われる」
 と話してくださるように、私もお父さんのように常に1日1日成長し続けて、その成長を死ぬまで辞めない生き方をしたいです。

 コンサートの本番は一度きり。お客さんが私たちのステージを見れるのは本番の1回だけです。

 そのステージで今までやってきたこと、積み上げてきたことを一番いい形で出し尽くしたいし、来てくださったお客さんが、「この子たちを応援したい」「私も仲間になりたい」と共感し、賛同してくださるようなものにしたいです。

 卒業生も続々と帰ってきてくれたり、今日は相川さんも帰ってきてくださる予定でとても楽しみです。

 それと、ここ数日はホームページやインスタグラムの方でも、写真を撮ったり編集をしたりするのが楽しいし、ホームページやインスタグラムを見たお客さんが、当日に、「ああ、こんな風になっていたのか!」「この背景には、こんな努力があったのか」と思い、私たちがコンサートに向かう過程も含めて感動してくださるように、発信もしていきたいです。

 まだまだ書きたいことは山ほどありますが、練習や編集があるのでここまでにします。