12月4日(月)「ウィンターコンサートのDVD鑑賞会 & ホール入りまで、畑でも力を合わせて」

12月4日のなのはな

「いよいよ、私たち、力を合わせて、愛の世界を作っていく!」

 あの日、あのステージを本当に自分たちが作っていたのだと思うといつの間にか魔法をかけられていたような不思議な気持ちになります。

 今朝、あゆちゃんから「DVDが完成したので、午後から2022年のウィンターコンサート鑑賞会をします」と発表があった時は驚きました。

 

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 2022年は春と冬の2回、コンサートをしていて、テーマは『宇宙と人体』。今回、観賞したウィンターコンサートはスプリングコンサートの続編でもあり、私は、“ナナポン”という役でステージに立ちました。

 そして、完成した2022年のウィンターコンサートのDVD。オープニングの曲『スカイフォール』が始まった時から、一気に鳥肌が立ち、コンサートの世界に引き込まれていきました。

 自分が実際にダンスを踊ったり、劇をしていたりすると、前から完成形を見るということがこれまで一度もなかったのですが、全員が揃って、勝央文化ホールのステージで踊り、歌い、表現している姿は本当に美しくて、こんなにもレベルの高いものを自分たちの手で作り上げていたのかと思うと驚きました。

 それと同時に、今年のコンサートへの気持ちも高まり、あと20日後、私たちはこの勝央文化ホールで、今のメンバーと、今の脚本でコンサートをしているのだと思うと背筋が正されたし、最後までより良いものを作っていきたいと感じました。

 

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 2022年のウィンターコンサートでは、毎年のこと、カメラマンの中嶌さんや岡さんをはじめ、DVDに姿は移っていないとしても、調光室では大竹さんや白井さんたちがピンスポットをしてくださっていたり、正田さん、相川さん、有賀さんや卒業生の子たちがビデオカメラを回してくださっていたり、コンサート当日も、当日に至る過程でも、なのはなファミリーのメンバーだけではなく、たくさんの人の協力があって作り上げられていきます。

 その、私たちを支えてくださる方の気持ちや思いもDVDから伝わってくるのを感じたし、自分が出ているシーンでも出ていないシーンでも、舞台袖でみんなが舞台を回している人と同じ気持ちで背筋を正し、気持ちを飛ばしているのが、画面を通り越して伝わってくるのを感じました。

 2022年のウィンターコンサートでは、オープニングの『スカイフォール』、エンディングの『リカバリー』に加え、大人数で踊ったり演奏したりする曲が『ザ・シード』『オーバーパス・グラフィティ』『ドラム・ライン』『プロフェッツソング』『マーチオブ・ザ・ブラッククイーン』と数多くありました。

 『オーバーパス・グラフィティ』においては、ホール入りの1週間前に急遽、卒業生ののんちゃんがダンスの振り付けを考えてくれて全員で練習し踊ることになった曲です。

 その時のことを思うと、ホール入り期間中も、当日の朝にもこの曲をみんなでそろえ、外は雪が降る中、踊っていた覚えがあるのですが、今日、DVDで初めて前から見た時、私が想像していた何倍も完成度が高く、みんなの動きが揃っていたり、ものすごく賑やかでかわいいダンスに仕上がっていて驚きました。

 

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 また、何よりも大人数で踊る曲は隊列の動きが綺麗で、みんなが前の人の分身になったように列が揃い、誰1人と列からはみ出している人がいないというくらい、動きが揃っていました。

 コンサートの脚本の中で小腸さんのセリフに、
「私があなたであってもいい。私が、私でなくてもよかったのです」
 とあったけれど、練習の時にも、何度も、お父さんやあゆちゃんがそのことを話してくれました。

 愛に満ちた世界、利他心で生きるという時、そこでは自分というものは神様から与えられた借りものでしかなくて、私があなたであってもいいし、あなたがわたしであってもいい。

 そこには、自分さえよければいいとか自分が得するようにという利己心は存在しなくて、本当によく生きよう、愛のある美しい世界を作ろうと思った時、誰もがそんな自分を捨てて、自分から離れて、お互いさまの心で生きていったら世界が変わるし、自分自身が救われるのだと感じます。

 ダンスを見ていると、その気持ちがみんなの隊列の揃い具合から伝わってきたし、『プロフェッツ・ソング』の秩序のある動きや、千手観音の動きは、圧巻でした。

 

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 そして、なのはなファミリーのコンサートには私たちの回復、私たちがよりよく生きていくための答え、道が示されています。

 私たちが摂食障害から回復して、自立するという時。損得勘定の利己的な気持ちでいたらすぐにまた症状の渦に巻き込まれてしまうし、自分自身が生きることを辛くなってしまいます。

 その反対に、自分にしかできないことがきっとあると思い、利他心で生きている限り、もう二度と、症状に逃げることも、依存の穴に落ちることもなく、普通以上によい人生が待っています。

 2022年のウィンターコンサートでは、主人公たちが心とは何か、愛のある世界を作るためにどうしたらいいのかを探し、反愛情大王のギブソンを退治するために人体の世界へ入り物語が展開していくのですが、この人体での出来事は、実際に私たちの内側で起きていたことです。

 そして、私たちは何を思い摂食障害から回復し、どこを目指して生きていくのか。その答えが詰まったウィンターコンサートをみんなで作ったのだと思うと嬉しかったし、お父さんが書いてくれたこの脚本が私たちの生きる道しるべで、最高の贈り物だと感じました。

 

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 DVD鑑賞をしながら、各シーンや曲に思い入れが深く、主要役者のみんなと夜遅くまで演劇練習をした日々を思い出したり、時にはセリフを練習するためにグラウンドでひたすら大声で発声練習をしたこともあったり、本番中に舞台袖で待機しているとき、そして、ステージの上で表現しているときの「伝わった」という手ごたえを思い出し、鳥肌が立ちました。

 本当に主要役者のみんなとは楽しいことも大変なことも一緒に乗り越えてきたし、今でも私の心の中では“ナナポン”という役が生き続けています。

 いつも一緒に過ごしている仲間だからこそ、同じ痛みを知り、今、同じ方向を向いてよくなろうと前を向いて進んでいる仲間だからこそ、伝えることがある、魅せるものがある、そして確かに受け取ってもらえるものがあるなのはなファミリーのコンサート。

 なのはなファミリーでしか表現できないステージを今年もお客さんに届けたいです。

 あと20日後、私たちは勝央文化ホールのステージにいます。
 一度は諦めかけた人生を意味のあるものにするために、今なのはなファミリーでよく生きようとしている心持ちや、ウィンターコンサートに向かっている過程のみんなの真剣さ、誠実さがお客さんに届くように、今から気持ちを作っていたいです。

 そして、まだ見ぬ誰かに希望となるようなコンサートにしたいし、毎年のように会場に来てくださったお客さんが、「私も仲間になりたい」「なのはなのコンサートを見ないと年が越せない」「なのはなファミリーのコンサートを見ると、毎回心が清められる」と言ってくださることに見合った、レベル高く、意志や気持ちが詰まったコンサートにしていきます。

(ななほ)

 

 

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〈舞台背景や衣裳、照明などの準備も、ホール入りへ向けて全力で進めていきます〉
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〈衣裳の赤いベールづくりを、たけちゃんもしっかりと手伝ってくれました〉

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 畑のリーダー会議。今日は、ホール入りまでの2週間、どうやって畑を回していくか、まえちゃんと、今週の畑のリーダーさんと一緒に相談して、コンサートの準備と畑が良いように進むよう、話し合いました。

 できるだけ、コンサートの準備、練習のための時間がとれるよう、まえちゃんが、
「コンサートの出はけの様に、ディールを大事に、的確な人数と時間で作業を進めよう」
 と話してくれて、今週は水曜日に、コンサート前最後の大人数作業で、追肥中耕ツアーに回る予定を立てました。
 限られた時間の中で、みんなと協力して畑も着実に進めていきたいです。

 

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 また、月、水、金は収穫の日で、今日から赤かぶの収穫が始まり、鮮やかな紅色の、立派で美しい赤カブがとれていて嬉しいなと思います。
 カブや大根の根菜だけでなく、小松菜、水菜、ハウスで育てているほうれん草も順調に、良い野菜が収穫されていて、美味しい時期を逃さないように、自分が収穫にいった畑や、野菜の状態も、気にかけていきたいです。

 コンサートに向けて、それぞれいくつもの役割を担っていますが、その中で、畑も上手く回るように、みんなで助け合って、みんなで育てていけるよう、視野を広く、気持ちを大きく持って、過ごしていきたいです。

(なつみ)