12月2日(土)「脚本の世界を本物にして ――ホール入りまで2週間。通し練習の1日」

12月2日のなのはな

 ウィンターコンサートホール入りまで、あと2週間。お仕事組さんも含め、全員で通し練習できる日も、もう数えられるほどになってきました。古吉野で練習できる1回1回の通し練習を、本番だと思って、最大限に表現する機会にしたいと思いました。
 先週の通し練習で出た改善点や、練習不足だったところ、脚本の読み込みが浅かったところを、この1週間で、より良いものにするために確認していました。先週よりも、ずっと良いものに出来るはず、という思いや、この1週間で詰めてきたことを、この約3時間で全て出し切ることが出来るのか、とても緊張した気持ちがありました。

 

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 あゆちゃんが、今回の音楽合宿のテーマを大きな文字で、黒板に書いてくれました。それは、
「この脚本を深く読み込み、主人公たちのストーリーを自分と重ね合わせる。自分の生きる道しるべにする」
 というものでした。

 全員で、このテーマを心に刻んで通し練習に臨めることがとても嬉しいと思いました。脚本に出てくる主人公の女の子達が、これまで抱えてきた苦しさや体験、心情、そしてこれから向かうべき道、全部例外なく、私達全員に共通することなんだと思いました。ダンス、バンド、コーラス、劇、一人ひとり役割は違ったとしても、この脚本で伝えたいことを、今出来る精一杯で、表現するんだと思いました。

 

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 みんなが自分で、自分がみんなだと感じました。例え、ステージの上に立っていなかったとしても、そのとき立っている役者が、何を客席に伝えようとしているか、それを分かって同じようにセリフを言う気持ちでいたいと思いました。ステージの上の空気を作るのは、自分たち一人ひとりで、脚本の世界を、本物にしてお客さんにどれだけ説得力を持って、伝えることが出来るのか、それも、自分たちにかかっているんだと思いました。どんな役割になってもいい、自分の枠を超えて、スケールの大きな、一つの物語の中に入って、全体をどう見せたいか、それを成功させるためには何が出来るか、考えようと思いました。

 

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 今日から、ダンスやバンドの衣装など、決まって初めて着る衣装がたくさんありました。衣装を着ている人が増えると、より日常からは離れて、非日常な世界へと色鮮やかに変わっていくような気がしたし、ステージが華やかになりました。
 また、脚本も新たに1シーン増えて、初めて通すことが出来ました。脚本のテーマ『魔女』の、とてもコミカルで面白いいたずらの魔法が出てきます。演出が大胆で、奇想天外だけれど、お客さんに問いかけるものがあって、このシーンが好きになったし、もっともっと分かりやすく、見ていて面白いシーンに出来るように、良くしていきたいと思いました。

 

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 私は、ある一人の登場人物の役をさせてもらいます。その登場人物は、自分自身のようでもあるし、一緒にステージを作るみんなのことでもあります。現実とはかけ離れた、魔法の世界で生きる登場人物の心情、気持ちの変化を、もっともっと深く読み込んで表現したいと思いました。脚本の世界に潜り込んで、答えとなる道しるべを見つけて、伝えたいと思いました。
 明日の通し練習では、今日見つかった改善点を直して、今日よりもっと良くレベルアップしているように、これからの練習の時間を大切に過ごしたいです。

(りな)