12月2日のなのはな
「自分を捨てたら何が残るか。それは、“理想”なんだよ」
日中に行なっているダンスの習慣練習の1時間を、今日はあゆちゃんが見てくれました。昨夜の夜の練習では、大人数のダンスの質が落ちているということをお父さんお母さんに教えてもらったばかりでした。今日は、ダンスの振りの形や角度、タイミングのほかに今、私達が何のためにコンサートをしているのか、お客さんは何を求めてコンサートにくるのか、今の自分たちが本当に生きていくということはどんなことなのか、ということをあゆちゃんがたくさん話してくれました。私が本当に生きられる答えやヒントがありました。
「もちろんホールに来てくださるお客さんに伝えるためにも踊るけれど、自分を生かす存在に誓うような気持ちで踊ってほしい」
あゆちゃんの言葉一つひとつを、今の私のベストですべて吸収したいと強く感じました。
私達の求める表現の美意識、それは競争やただ技術を見せるためのものではなく、自分から離れ、自分が与えられている役や使命に真剣に全力で向かう姿、気持ちにあるということや、今の練習、日々も、コンサートがゴールというわけではなく、コンサートも一つの通過点で、あるべき本当の生き方、生きるための美意識を自分のものにする手段でもあるということも改めて気づかされました。
また、現在の世界で起こっている戦争や日本の情勢なども話してくれました。今、私がなのはなで生きているということ、それはただの偶然ではなく、必然で、役割や使命があるということを考えさせられました。
「勇気を持つためには、自分を捨てること」脚本の台詞の中にある言葉です。
(“自分を捨てる”それは、自己犠牲とは違ったものですよね?)お父さんに以前質問をしたときの答えと、今日の練習であゆちゃんが教えてくれたこととつながっていると思いました。
「自分を捨てたとき、何が残るか。それは“理想”なんだよ」
踊っているとき、自分勝手にどんなに表現しても自分だけの世界で踊っていてはなのはなのステージや表現ではなく、完成しないし、なのはなのステージに来てくださる人が求めているものじゃない。踊っているときに、何か言い訳が見えるような表現は美しくない。どんな時も演じ続ける人である、それが本当に生きるための正しい心持ち。強く求めたら、その分の答えは返ってくる、自分を生かす存在に誓う気持ちで表現してほしい。
あゆちゃんが教えてくれたことは、お父さんから教えてもらった答えや、脚本の台詞にすべてつながるように思いました。
周りが見えなくなるとき、自分だけの考えや形にとらわれ、全体の意志、あるべき姿や気持ちの全体像としての自分の役割を見失いやすくなります、ダンスだったらカウントや角度、目線、身体の表情などがずれてしまいます。過去の価値観にとらわれたり、自分の評価を気にするとき、変に言い訳をしたり、怖さを感じたり、不安を感じたり、失敗を恐れたり、自分を守り始めてしまいます。ダンスも小さくなったりし、伝えるための表現にはなりません。
そういった、自分のための自分をすべて捨て、あるべき美意識、自分たちを生かす存在の美意識にそって自分の役割をベストで尽くそうと、少しでも今より前進できるように尽くし続けようと、表現しようとするだけなのだと思いました。
お父さんお母さん、あゆちゃん、皆と一緒に一つの作品をつくる、ステージをつくる、物語をつくる、その中で、ダンスやコーラス、楽器、演劇を通し、あるべき美意識の持ち方、表現の仕方、人ととして当たり前の姿勢や心持ちを吸収したり、自分の課題を見つけ、少しずつでも修正をしていけるということが本当にありがたいと思いました。
どうか、自分の使命にまっすぐに尽くせるように、少しずつでも前に進めるように、勇気をもって自分を捨てて、生きさせてください。
そう、祈る気持ちで明日からも日々の生活や、コンサートに向かいます。
(あけみ)
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今日から12月に入るということを天気さんは知っていたかのように、今朝は霜が降り、田畑も車のフロントガラスも一面、薄い氷に包まれて、一気に別世界が広がっていました。
そんな中、なのはなファミリーでは未だに「ピーマン」というワードが至る所で聞こえます。なぜならば、12月に入った今でも滝川横の畑にはピーマンが葉を茂らせ、鈴のようにたくさんの実をならしていたからです。
明日からも最低気温が0度を下回る日が続くということで、ピーマンの全収穫をしました。
ピーマンと言えば、夏野菜の定番野菜で、一般的には10月までピーマンが収穫できるというだけでも十分、すごいことだと思うのですが、今年、ピーマンの勢いがいつにもまして強く、今の時期までピーマンがたくさん収穫できました。
1人1つカゴをもってピーマンの畑に向かうと、帰りにはみんなのカゴに山盛りいっぱいのピーマンが。
春に植え付けをしてから半年以上も畑で過ごし、夏の暑さも乗り切り、なのはなのみんなからの追肥と愛情をたっぷりと受け取ったピーマン。
6月から12月にかけて私たちの食卓を支えてくれたピーマン。
ありがとうピーマン。来年もよろしく、ピーマン。
(ななほ)
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他にも冬野菜がたくさん穫れています。