11月20日(月)「チームプレーで作る バンドの音調整 & イチジクの牡蠣殻まき」

11月20日のなのはな

 今週末の通し練習に向けて、バンドの音調整を、お父さんに見てもらいました。ウィンターコンサートで演奏する曲は、全部で20曲以上。初めて演奏する新曲がほとんどです。今日は、午前、午後を通して、11曲の音調整を進めることが出来ました。

 音楽室では、バンド全員で合わせたことがあっても、体育館で、コンサート本番と同じ配線での合わせは初めての曲もあり、とても緊張していました。
 音楽室では、部屋の中に籠った、こじんまりとした音に聞こえるけれど、体育館で合わせると、音が遠くまで響いて、音楽室で合わせた時に聞こえる音とは丸っきり違いました。文化ホールで演奏した時の聞こえ方は、音楽室での合わせよりも、体育館で合わせた時の音の方が近いのだろうと思って、この機会を大切にして、今日出す音、聞こえてくる音を、鮮明に覚えておきたいと思いました。

 

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 お父さんが、一つひとつの楽器がどんな音を出しているのかを丁寧に見て、一番綺麗に、その曲の色が出せるようにミキサーで調節をしてくれます。一つの楽器にしても、全体の中で出すぎたり、反対に引っ込みすぎても、個人だけの問題ではなく、全体に影響します。バンド演奏にしても、個人プレーではなく、いつだってチームプレーで、お互いの音を引き立てあって、影響しあっているんだと思いました。一番その曲が聞きやすい絶妙なバランスを、一曲一曲、探して見つけていくお父さんがとてもかっこいいなと思ったし、私もハーモニーを作る一つのパーツとして、自分のパートや、出す一音に責任を持ちたいと思いました。

 キーボード一つにしても、指のタッチの強さがすごく音に反映されたり、ギターにしても、ストロークの強さ、ミュートの仕方、手の使い方によって、随分と音の雰囲気が変わります。ミキサーでできる音調節の他に、そうした弾き方で改善できる、緻密なクオリティーも、お父さんがみて、アドバイスをしてくれました。お父さんが見ているその曲のイメージ、出したい音の理想を、私達も、この時間で共有させてもらっているような気がします。曖昧に、何となく音を出すのではなく、どんな音が出したいのか、理想を持って、理想に毎日近づけるようにして、演奏がしたいと思いました。

 

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 お父さんが音を調節して下さると、もくもくして輪郭がぼやけていた演奏が、クリアになって鮮明に聞こえるようになったり、何かバランスに欠けていて、でも何が足りないか分からなかったときに、すっと全体がまとまって、欠けていたところが埋まったような感覚になったりしました。それが、本当に魔法のようですごいなと思いました。

 硬い音か、柔らかい音か、重点をおく音が違うと、まるで別人みたいに音色が変わることがとても面白いなと思ったし、私も自由自在に変化する音の仕組みが知りたいと思いました。

 演奏に入っていない時は、前から聞かせてもらいました。前からは、メインのスピーカーから出る音が聞こえてきます。ステージに立って演奏している時に聞こえる音とまた違って聞こえました。これが、お客さんの耳に届く音なんだなと思いました。耳に飛び込んでくる音がガチャガチャしていなくて、まとまっていました。ボーカルのあゆちゃんの声や、聞かせたい音だけが、スポットを当てたように立っていて、でもそれを支える伴奏の音が消えてもいなくて、ぴったりとくっついて埋め合っていました。こんな風に、私もバンドの中で、溶け込んだらいいんだ、と気付いた瞬間でした。

 

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 合わせをしてみて、弾き方など修正するべき箇所や、全体の完成度にまだ達していない箇所を、自覚することが出来ました。また、個人練習では、自分の出す音しか聞こえないけれど、合わせの中で、どう全体の中で溶け込むのかを知ることが出来ました。今日の合わせをした時に聞こえてきたみんなの音や、自分の音を心に刻み込んで、これからもホールの舞台で演奏することを想定した練習をしていきたいと思いました。

(りな)

 

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〈衣裳部屋では、役者やダンスの衣裳考案を行いました〉

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 イチジク畑の、来年の土作りのために、まりのちゃん、ゆいちゃんと3人で、牡蠣殻まきを行いました。

 まだ霜は降りていないものの、じわりじわりと冬の寒さが増していく中、イチジクの収穫も、そろそろ終盤に近付いています。
 8月中旬から夏果の収穫が始まり、10月に秋果のピークを迎え、今年も、たくさんの実を収穫することができました。枝の元から先へ向かって、熟れていく実は、僅かに枝先に残っているばかり。落葉も進んで、残っている葉も黄色く染まっています。

 

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 イチジクは、栄養素の中でも、カルシウムの吸収量が特に多い果樹です。カルシウムをたくさん吸収して、甘い実を実らせているのかなと思います。
 なのはなにある、細かく砕かれた牡蠣殻を、カルシウムの補給に施しました。1本につき2キロほど。ヨーグルトパック5杯分を、枝先までの範囲に、均等に撒いていきました。多いように感じるけれど、イチジクの木の下に、まんべんなく撒こうと思えば、意外と薄く感じられました。
 細かな牡蠣殻の粒が、土に馴染んで、カルシウム分が根へ届いてくれるように、願いを込めました。

 カルシウム以外の、基本的な栄養になる肥料入れは、収穫が完全に終わった12月に行う予定です。
 霜が降りるまで、もう少し、寒さで一層甘さの詰まった実を、収穫できるかと思います。

 

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 また、30本のイチジクが植わっている金木犀畑の入り口にある、サザンカが花を咲かせています。
 透き通るような白い花弁に、紅色が滲むサザンカの花が、冷たい冬の空気の中で、はっと息をのむほど美しく感じました。1本だけ枝を手折って、ゆいちゃんと一緒になのはなの食堂に生けられたことが、嬉しかったです。

(りんね)

 

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〈音楽合宿の合間の、農作業。玉ねぎの苗床の草を取ったほか、梅の剪定や、小松菜の間引きなどを進めました〉