11月19日(日)「演劇の立ち稽古がスタート! & りかちゃんとのサプライズ・ダンス練習」

11月19日のなのはな

「今朝、りかちゃんから連絡があって……」
 ゆりかちゃんが掛けてくれた言葉に、驚きと嬉しさが身体に広がりました。卒業生のりかちゃんが今日、なのはなに帰ってきてくれる。嬉しいサプライズをもらったような気持ちになりました。
 前回、りかちゃんと会ったとき以来、私たちは、りかちゃんから教えてもらった『セニョリータ』『ダンス・モンキー』のダンス練習を進めてきました。

 コーラス練習の途中で、りかちゃんが帰ってきてくれました。りかちゃんの笑顔を見ると、朝に感じた嬉しさが、再びじんわりと身体に広がっていくような感じがしました。

 

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 まずは『ダンス・モンキー』です。最初に私たちが踊るのをりかちゃんが前から見てくれました。
 揃いにくいところや、分からないところ、曖昧なところを、一つずつりかちゃんが教えてくれました。
 どんなふうに見せたいか。どうしたら踊りやすいか。身体の使い方。手の表情や顔の角度など、りかちゃんが教えてくれる一つひとつから、りかちゃんの美意識やダンスへの気持ちを感じました。同じ振りでも、りかちゃんが教えてくれることで、もっと表現することが楽しくなったり、込める気持ちが深まっていくように感じて嬉しかったです。

 りかちゃんが踊っている姿を見ると、そのしなやかさや躍動感、惹きつける力の強さに、はっとします。それがりかちゃんの美意識で、踊ること、表現することを好きな気持ちなのだろうと思いました。
 鏡を見て、りかちゃんの踊る姿を見ながら曲で通すと、少しずつみんなの動きが揃っていくことを感じました。

 

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 動きの表情やリズムの取り方、りかちゃんの美意識をみんなが精一杯感じて吸収しようとしているのを感じて、そうやって揃っていく過程が嬉しかったです。曲の最後の盛り上がる部分では、みんなが一体となって踊っている感覚があって、9人で踊るこの曲ならではの一体感が、とても嬉しく感じました。

 もう一曲りかちゃんと踊る『セニョリータ』では、短い練習時間だったけれど、その中でも一緒に踊るだけで (こんなふうに身体を使ったらいいんだ)(こんなふうに表情をつけたらいいんだ)と感じる部分がたくさんあって、やっぱり一緒に踊れるということがとても嬉しいなと思いました。
 かわいらしくて、ちょっぴり大人な女性。『セニョリータ』と呼ばれているような気持ちで。曲のイメージについても少し話すことができて、この曲をより魅力的にしていけるように、りかちゃんと一緒に踊ったこの感覚を、自分の中で育ててより確かなものにしていきたいなと思いました。

 

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 夕方には、りかちゃんと一緒に踊るのを、お父さんお母さんが見てくれました。
「いいね」とお父さんが言ってくれて、その一言が嬉しかったです。
 りかちゃんのように、しなやかさや、一つの動きの中で緩急をつけることをお父さんが教えてくれて、それを表現できるように、これからの練習をみんなと頑張りたいです。
 お母さんは、「こんなに魅力的に見せて踊れると、気持ちいいでしょう」と言ってくれて、そんなふうに楽しさや心地よさを感じてもらえるように、この曲ならではの魅力や面白さを感じてもらえるように、深めていきたいなと思います。

 りかちゃんがいてくれる1日はあっという間でした。
 コンサートの中の魅力的な一場面になるように、そして、この曲を踊る中で自分たちの気持ちも深めていけるように、今日の練習をひとつの土台にして、また練習をみんなと頑張っていきたいです。

(ゆず)

 

 

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〈『クリーピン』のコーラス隊の演出づくりや、『オブリビオン』『ホワイト・フラッグ』などのダンス練習も進めました〉

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***

 

 演劇の立稽古がはじまりました。
 紙の上に書かれた魔女たちの世界が、いよいよ立体的に立ち上がります。

 

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 まず、午後のはじめに脚本の読み合わせをしました。
 この週末のコンサート合宿に向けて、演劇係の私は、お父さんが書いてくださった脚本を土台にして、セリフを加筆したり、シーンを入れ替えて流れを良くする作業をしました。

 この、脚本に手を入れていく作業は、私自身の物語への「理解」や「発見」になり、嬉しい時間です。
 全体を読んで整理する中で、登場人物の一人である青年のルーツや役割について考えました。
 演じる役者が生き、自分たちの気持ちにぴったりとくる設定というものがあると思います。
 もう一度、調べた資料を読み直して、青年の設定を作り、ラストのセリフも、そこにつなげるものを考えました。
 キャラクター一人ひとりの気持ちを自分の気持ちをつなげて考えたり、物語がどういうラストを迎えるのかに思いを巡らせる時間は、私にとってとても大切です。
 その時間が、表現するときの説得力や、込める思いの強さになります。

 どれだけでも考えていられる、と思ってしまうけれど、時間は無限ではありません。
 まだまだ未完成だけれど、いまの段階の完成形だ、とキリをつけてプリントアウトしました。
 お父さんお母さんが生み出して、それをみんなで、育てていく、それがなのはなの脚本です。

 

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 日曜日午後、脚本読み合わせ、演劇練習のスタートです。
 リビングに全員そろっての読み合わせ。
 動きをつけない、座っての読み合わせですが、気持ちはステージの上、全力で演技をします。
 いまの物語がおもしろいのか、話に破綻はないか、それはただの「音読」ではなく、本気で演技をしないとわからないからです。
 新しく加わったシーンのコミカルなセリフ、過去の世界に飛んだ主人公出会った人物とのやりとり。
 笑ったり、かたずをのんで言葉を聞いたり、みんなで真剣に物語に入り込みました。

 

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「まだまだ、変わっていきますが、これで、練習をはじめましょう」
 読み合わせが終わり、お父さん、お母さんの言葉です。

 夕方から、劇の立ち位置を確認していきました。
 まずは、演劇の骨格作りです。
 出はけの方向、立ち位置、セリフを言うときの身体の向き。
 それをシーンごとにお父さんと確認をしていきます。
 立ち位置ひとつで、登場人物の関係や、感情が表現できます。
 広いステージでの演技は、言葉や細かい表情以上に、役者同士の距離感や、動作が多くを語るようにも感じます。
 反対に、セリフと合わないちぐはぐな立ち位置だと、伝えるべきものが伝わらず不自然に見えます。

 

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 お父さんが、実際に身振り手振りで伝えてくださいます。
 動きをつけ、体育館に声を響かせ、シーンをみんなで作り上げる、真剣でぴりっとした緊張感のある時間が、演劇のだいご味、私の一番好きな時間です。
 自分が出ないシーンの練習を見ていても、たくさんの発見があります。
 セリフになっていない感情の機微を、ちょっとした身体の動きや、移動のタイミングで表現できて、このシーンて、こんな面白さがあったんだ、と気づきます。

 

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 立稽古をすると、キャラクターが生き生きと動き出して、本当にこれからが楽しみになります。
 立ち位置などの骨格ができたら、そこに細かい演技の肉付けをし、役の感情を自分の感情として深めていき、色鮮やかにしていきます。
 同系色もあれば、反対色もある。
 そんな様々な色のキャラクターが、ひとつのステージで調和する美しい舞台を作っていきたいです。

 演劇練習、今週の目標は、1週間後の通し練習です。
 毎日、演じることを楽しみながら、みんなと作ってきます。

(なお)

 

 

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〈夕食は、りゅうさん特製の中華丼でした! さいきん収穫の始まった、カブや白菜もふんだんに使われた、暖かい中華丼。そしてザーサイのスープが、練習に集中した私たちのお腹を満たしてくれました〉