11月15日のなのはな
家族みんなで、サツマイモ掘りの1日でした。
みんなの期待はいっぱいです。だって、畝が膨らんでいたり、すでに、サツマイモの表面が見えているものもあるのだから。
スコップを入れてみると、ゆっくりと、土の中からイモが出てきました。
「わあ、すごいよ!」
ずっしり重たいイモが、5つも6つもついていました。
また、とびきり大きい、顔と同じくらいの大きさのイモが、2つくらいついているなんて株もありました。今年は、雨が少なく猛暑であった夏の影響で、全体として数は少なかったけれど、栄養がいっぱい詰まっていそうな、大きなサツマイモが出てきてくれると、うれしくて、はしゃいでしまいました。
大きく育ってくれたのはうれしいけれど、今回わたしたちを苦戦させたのが、サツマイモの長さ、そしてイモのつき方です。多くのイモは地面に対して垂直方向に埋まっていました。
スコップを入れ、株を引っ張りあげた、その瞬間。嫌な音がして、イモが途中で折れてしまいます。
「ああ!」
折れなければ、相当長かったはず。長いものは20センチ以上はあって、自分たちの想像している以上に、長く伸びていったサツマイモもありました。うれしい歓声のほか、切ない声も上げてしまったり……。
そこで、お父さんが、効率の良い掘り上げ方を教えてくれました。『掘り上げ4段階方式』です。
1回目、株と株の間の、何も植わっていないところを掘る。
2回目、株から遠く離れた、手前の方を掘る。
3回目、先ほどよりも、株からの距離を近づけて掘る。
4回目、同じ場所にスコップを入れ、スコップを横にして掘り上げる。
ポイントは、一発でスコップを入れること。掘り上げるときに、スコップを横まで寝かせること。
初めは、スコップを横まで寝かせているつもりが、斜めどまりになってしまっていたり、スコップを入れるまでに時間がかかってしまったりし、慣れませんでした。
しかし、だんだん分かってくると、すごくやりやすい方法だなあと感じました。
さくらちゃんと、ちかちゃんと一緒に「1回目、2回目……」と、声もタイミングも揃えて掘っていると、1株につき4回掘る、というアクションが定まって、すごくテンポ良く進んでいることを感じるようになりました。
「この株の、このあたりにイモがあるんだな」
「これは大きそうだから、このあたりで掘り上げよう」
この4回掘り上げているなかで、イモの気持ちもわかってあげられている気がしました。
こうして、土から顔を出したサツマイモの、伸びた先まで綺麗に掘り上げられて、本当に気持ちが良かったです。
畑を見渡せば、いくつもの鮮やかな紫色の山が並んでいました。
エルフ(1.5トントラック)の荷台いっぱいに、サツマイモの入ったコンテナをのせて、みんなと古吉野なのはなへ帰ります。
車の中では、みんなと、「大量だったね!」「焼き芋だね!」なんて、話していたり……。サツマイモを食べたときの、あのほっこりとするあたたかさが、すでに身体の中を満たしていました。
サツマイモを味わうことのできる冬が、とても待ち遠しくなりました。サツマイモのみなさん、なのはなにようこそ!
(みつき)