
11月13日のなのはな
コーラスを歌う曲のなかで、楽譜を見ずに、正しい音と歌詞で歌える曲が果たして、どれほどあるだろうか……。
わたしは、音楽合宿を終えて、コーラスの練習が足りなさすぎると、自覚しすぎるほど自覚していました。
それはわたしだけではなく、他の人もそうだということをちらほらと聞いていました。
今日はコーラス練習の1日と聞いて、待ってましたとばかりに、とても嬉しい気持ちになりました。
コンサートまで日にちがどんどん迫ってきているので、あとがあるという気持ちを残さず、この練習の時間で覚えきる、という気持ちで臨まなければいけないと思いました。
午前のはじめ、音楽室に集まると、せいこちゃんが、まず、いま私たちが意識すべきことを教えてくれました。
1、声量を上げること。
2、はじめから角のある音を出す。
3、音のストライクゾーンを狭くすること。
そして、一人だけでも堂々と歌えるように頑張る。
あゆちゃんが、今のみんなの課題を教えてくれて、せいこちゃんがそれを大きな紙にマジックペンで分かりやすく書いてくれて、歌う目線の先に貼ってくれました。
紙の一番上には「コーラス合宿」と書かれてありました。
その紙が常に視界が入るなかで練習できると、音を入れ直すというはじめの段階でありながらも、目標を持ちながらできることがありがたいなと思ったし、せいこちゃんがその紙を作ってくれたことで、自分のモチベーションも上がり、嬉しい気持ちになりました。
午前の前半は、『エラスティック・ハート』のコーラス練習を行いました。
『エラスティック・ハート』のコーラスは、コーラス史上もっとも格好いいコーラスなのでないか、と言っても過言ではない、ソプラノ、メゾ、アルトの3つのパートから構成されるメロディーで、後半部分ではさらに7つのパートに分かれます。とても広がりと深さを感じさせられるコーラスです。
でも、それだけに、とても難しいです。
これまでのコーラスと違うのは、コーラスの9割以上が英語の歌詞という点です。
そして、歌の入るタイミングや、伸ばす音の終わりも裏拍が多かったり、リズムの取り方も細かく、それに英語の歌詞をあてはめなければいけないので、今回のコーラス曲のなかで一番むずかしいなと思いました。
今日で、この『エラスティック・ハート』のコーラスを攻略する、という目標のもと、練習をはじめました。
まずはサビだけを暗譜するという風に時間を区切って、パートに分かれて練習しました。ソプラノパートでは、つきちゃんを中心に、音、歌詞、音の入りと終わりのタイミングをひとつずつ確認していきました。
一昨日から練習していることもあって、わたしは歌詞と音はほとんど自分に入ってきていると思いましたが、一番の難点は、伸ばした音の終わりと、次の音が入るタイミングでした。サビでは裏拍で声を止める箇所が2か所あるのですが、どちらも、のばす長さが微妙に違って、声だけで歌うと、どうしても5割程度の確率で間違ってしまいました。
わたしは、とくにリズムを正確にとるのが苦手で、手でリズムをとっていても間違えてしまい、百発百中で成功させるにはどうしたらいいのだろうか、と思いました。
他のみんなにも共通することでした。
つきちゃんが、カウントや休符の言葉をあてはめて歌ってみるといいかもしれない、と教えてくれました。
音を伸ばしながらその言葉を言うと、(ここで終わる)というのがきっちりと正確に分かるようになりました。そして、言葉をあてはめるようにしてから、間違えなくなりました。そして、みんなで合わせたときも、音の終わりと入りがぴったりと合うようになり、思わずみんなで笑顔になりました。
リズムをとることが極端に苦手なわたしでも、正確に音を終わることができるようになりました。
『エラスティック・ハート』は最終的に楽譜を手放して、最初から最後まで、音源を流しながら通すことができました。課題としては、原曲のスピードになると英語で口が回らなくなり、気を抜くと、歌詞が頭のなかから飛んでしまう現象が起きてしまうことだと感じました。復習をして、原曲のスピードでも、あゆちゃんから教えてもらった歌詞の読み方で、正確にはっきりと発音できるようにしていきたいと思いました。
後半は『カーム・ダウン』のコーラス練習をしました。
『カーム・ダウン』は、独特のリズムと繰り返しのフレーズが多くて、一回聞くと思わず口ずさんでしまいます。曲の世界観は自然な暖かみを感じさせられて、こころが日だまりにあたるようで、可愛らしい印象もあります。『カーム・ダウン』しか出せない魅力がある、とても素敵な曲です。

『カーム・ダウン』のコーラスは、『エラスティック・ハート』ほどではありませんが、英語の歌詞が他の曲と比べると多いのと、この曲も拍をとるのが難しいなと感じました。
とくに山場となるのはサビです。サビは英語の歌詞が連続的にずっと続いているのと、音程の音域が広く、高音が入ったと思ったら、最後は急に一オクターブ下まで下がったりし、数回練習すれば楽譜を手放すことのできたAメロに比べ、難しいなと感じました。
『カーム・ダウン』は各パートが同じ音楽室で練習をしました。
せいこちゃんが、各パートごとに、ピアノで音をとってくれて、音が難しいところ、間違えてしまうところはできないままにせずに、みんなが引っかかるところを何度も説明してくれました。
せいこちゃんがみんなの今の状況を見ながら、それに合わせて練習を調節しつつ、でも確実にレベルアップしていけるように考えてくれていることが伝わってきて、終始暖かい空気のなかで練習をできたことがとてもありがたかったし、嬉しかったです。そして、せいこちゃんの伝えてくれる言葉には、ユーモアも混じっていて、変に緊張しすぎず、集中する気持ちも、ふっとほぐれて、笑う瞬間も入り交じりました。
午前の時間では、『カーム・ダウン』は約7割ほどまで練習することできて、午後も引き続き『カーム・ダウン』の練習をすることになりました。
山場で一番難しいサビの練習を、楽譜を手放してできるようになる目標で、パートにわかれて練習をしました。
サビのなかでもほんの少し休符とる箇所が人それぞれ曖昧になってしまって、微妙にずれて、ぼんやりしてしまう箇所を、つきちゃんを中心に繰り返し練習しました。
歌ったあとに、合った! というときは、みんなで顔を見あわせて、今できたね! というのがみんなの表情で通じ合うように、喜びました。今できてた、できた、という、つきちゃんのくしゃっとした笑顔が私も嬉しかったです。
さて、夜は、『クリーピン』のコーラス練習です。
この曲はコーラスの音だけで始まるという、コーラスがとても重要な曲です。かなり前に音入れしているだけあって、基本的な音は入っているのですが、英語の歌詞を長く歌うパートがあるのと、繰り返す歌詞でも、前半と後半で微妙に音程が違う、というのが難しいところです。
夜は、日中はお勤めに出ていたお仕事組さんもいてくれて、図書室にできるソプラノとアルトの列が、ドアぎりぎりまで続いていたことが嬉しかったです。なるべくみんなでレベルアップしていけるほど、心にたまる達成感や記憶があたたかいものとなります。
はじめから通しながら、せいこちゃんが、音の外れやすいところ、曖昧になっているところを教えてくれて、自分のなかでも、ここは間違いやすいんだ、というふうに自然と注意できるようになりました。
せいこちゃんが、もう、この1時間で歌詞は暗記してしまおう! と言ってくれて、前半と後半部分に分けて、個人練習を1,2分はさみながら、全体で5~7回連続で歌う、というインターバル・トレーニングのような形で、英語の部分をみんなで練習しました。
わたしも、ここは歌詞が曖昧で、やらなくてはいけないと思いつつできていなかった部分でした。しかし最後には、その場にいた全員が楽譜を手放すことができて、よしやった、という気持ちになり嬉しかったです。
音程が前半と後半で微妙に変わる部分では、今まで曖昧にしてしまっていたことに自分でも無自覚になっていて、どこがどう違うのかというのを、今日、初めてきちんと認識することができました。そして、せいこちゃんがそこだけを切り取って、前半と後半を交互に、何度も何度も歌えるよう進めてくれました。
そうするうちに、歌い分けられるようになっていきました。
最後に、全員が楽譜を手放して、『クリーピン』を通して歌いました。
通して歌ってみるとわかった課題もあり、そこは、絶対に次の音楽合宿までにできるようになりたいと思いました。
今日は、1日を通してコーラス合宿ができて、意欲的に練習をし、みんなとレベルアップできて嬉しかったです。
コンサートまでには、1曲1曲をもっと完成度を高くして、聴いている方に感動してもらえるようなコーラスを、みんなと歌えるようになりたいなと思いました。
(やよい)
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ブロッコリー第1弾の初収穫をしました!
9月の初めに定植したブロッコリー第1弾ですが、約2か月の期間を経て、収穫できる大きさへと成長してくれました。今日はやよいちゃんと一緒に初収穫をし、約17個の頂花蕾を収穫することができて、とても嬉しかったです。
思い返すと、定植したばかりのころは、この夏の厳しい暑さでうまく育たずにダメになってしまった株などもあり、正直、収穫まで結びついてくれるのか、不安でいっぱいだったなと思います。
今日、収穫しているときに、みんなでしてきた手入れを思い出して、本当にみんなの力で育っていったブロッコリーたちなんだなと感じ、みんなの愛情がたっぷり注がれて育ったブロッコリーが、更に大好きになりました。一緒に収穫していたやよいちゃんも、「すごく綺麗だね!」と言ってくれたり、地域の方も声をかけてくださったりして、とても嬉しかったです。
この冬、たくさんのブロッコリーが収穫できるように、これからも見回りと手入れをしっかり頑張ります。
(よしみ)