11月12日のなのはな
吉野コミュニティセンターで開かれた、美野地区の敬老会に出演させていただきました。初めて招いていただいて、初めての場所でのイベントに、少し緊張していました。
現地に着くと、敬老会に来られたたくさんの方で賑わっていました。笑顔で、温かく迎えて下さって、とても嬉しい気持ちになりました。
演目は、フラダンス全7曲でした。その中に、『カアナアレ』がありました。カアナアレを踊るのは少し久しぶりになっていたけれど、もう一度、改めてダンスメンバーのみんなと、ダンスも気持ちも揃えました。
『カアナアレ』は、赤いフラスカートの上から、薄ピンク色のオーバースカートを履いて、華やかでとても可愛い衣装です。衣装合わせの時に、お母さんが、さらに色が綺麗に浮き立つようなアドバイスをくださって衣装も新しく進化していました。
12月のウィンターコンサートまでに、今日が最後のイベントで、1回の本番をどう表現するか、何を見せたいか、そのプランを持って、コンサートに繋がる良い機会になるよう、出演メンバーのみんなと気合を入れました。
会場は、奥行きの広い一つの部屋になっていて、その一番奥にステージがあります。ステージは二段になっていて、ダンスの振りの中で段差を上り下りする箇所もありました。また、控室からステージまでの移動距離が長く、出はけもよく見える場所でした。そのため、ステージで踊っていない時も、出はけで待機しているときも、いつでも見られている意識を持って、どこを切り取って見られてもよいという気持ちで向かいました。
1曲目は、メリケンキアシシギという渡り鳥をモチーフにしたタヒチアンダンス、『ウリリ』という曲です。背すじをピンと伸ばして、会場に入っていく5人のダンスメンバーの背中を見ているだけで、私も身も心も引き締まる思いがしました。
袖で待機していても、会場全体が『ウリリ』のダンスに注目して、一つも残らず吸収されていくような感覚があって、敬老会に来られた方が興味津々にみて下さっている空気がありました。それがとても嬉しかったし、『ウリリ』の曲が終わると、会場からとても大きくて温かい拍手が沸き上がって待機している場所にも聞こえてきて、力強く次の曲へ背中を押してもらったような気がしました。
2曲目は、『カアナアレ』。あゆちゃんのМCと共に、ステージに上がります。会場に入ると、ステージまで一人出入りできる通り道があって、それ以外は、たくさんの方でいっぱいになっていました。私達が会場に入ると、とても温かく迎えて下さって、私達のダンスを心待ちにしてくださっていました。
隣の人の存在を感じて、全員で呼吸を揃えて、振りをためるところ、情緒を持つところを揃えました。ステージから客席までの距離が近くて、すぐそばにお客さんの姿がありました。踊りの途中で、前の方と目が合った時も、笑顔で笑いかけて下さったり、とても好意的に、私達のフラダンスを楽しそうに見て下さっていて、その空気に安心した気持ちになりました。
曲が終わって、会場から履けるときも、私達が見えなくなるまで大きな拍手をしてくださり、会場を出た後も、控室までの通路で「すごかったです!」と声を掛けて下さる方や、「可愛かったよ」と声を掛けて下さりました。私達のダンスを十分に喜んでいただけたことが本当に嬉しかったです。
「また来てください」と言ってくださる方、私達のコンサートのチラシを大事そうに受け取ってくださる方、たくさんの方の温かな気持ちをすぐ身近で感じました。私達の演奏で、こんなにもたくさんの方の希望になったり、力になったり良い影響に繋がるんだと思い、自分たちの表現する意味や、目的がより深まったような気がしました。
今日の大事な1回の本番を、17人の出演メンバーと一緒に、今出来る精一杯の表現をして、喜んでいただくことが出来て、とても充実した時間でした。
(りな)
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コンサートの通し練習が近づいてきています。食堂の黒板に、音楽合宿の目標を書いてくれています。その中に、
「『オーガスタス・グループ』体育館での合わせ、立ち位置を決める」
とあり、通し練習がもうすぐなのだと実感が湧き、気持ちが引き締まりました。昨日の夜から、ドキドキしていました。
『オーガスタス・グループ』は一人ひとりが楽器を持ち、ビッグバンドで演奏します。全体での合わせの前に、合わせ前の最終個人練習の時間が1時間ありました。とても貴重な時間なので、
「この時間で絶対に、1人でも自信を持って吹けるようにしよう」
とパートのみんなで話して、個人練習をしました。全体練習の前の10分で、トロンボーンとフルートとパーカッションとで合わせをしました。パーカッションがどんな動きをしているのかがより分かって、その後の全体練習で、パーカッションの音が耳に入りやすくなって、この時間がありがたかったです。
1時間が飛ぶように過ぎて、私は、楽譜を手放して、楽器だけを手に持ち、音楽室から体育館へと移動しました。体育館のダンススペースに、楽器を持って並ぶと、通し練習の空気を思い出して、緊張しました。
あゆちゃんが指揮をしてくれて、体育館での初合わせです。場所が体育館に変わると、覚悟していた以上に、他の楽器の音が聞こえるまでの時差を感じて、テンポを合わせることが難しかったです。
その後も、昼食までの時間、何度も繰り返し合わせました。あゆちゃんが、全身を使って、指揮をしてくれました。全身で私たちをリードしてくれるあゆちゃんの指揮で、あゆちゃんが表現してくれるような音を出したいと、気持ちが強くなりました。
あゆちゃんが、いくつかアドバイスをくれました。その中で印象に残ったのは、私たちの音を羊羹に例えてのお話です。色とりどりの羊羹が、縦にぴったりとくっついて並んでいるイメージを話してくれました。主旋律を吹く人は、1番上の羊羹。主旋律と同じ動きでハーモニーを吹いている人はその下の羊羹。伴奏の人はその下、というイメージです。曲の中で、その並びが次々に移り変わるけれど、遠くに離れることはなく、一瞬で上に行ったり下に行ったりするけれど、ずっとピッタリとくっついている、というイメージを話してくれました。
自分の音に必死になっていたら、重なる羊羹のような演奏はできないと、思いました。他の人の音もしっかりと聴く心の余裕も必要です。自分が出るところは出て、次の人へのメロディーの受け渡しも丁寧にして、メロディーを受け渡したらスッと伴奏に入る。とても難しいことだけれど、とても心が鍛えられるし、これは、楽器の演奏以外でも大切なことだと思いました。
最後は、お母さんや、卒業生のおとちゃんが、前で演奏を聴いてくれました。たけちゃんも聞いてくれて、手拍子をしてくれました。演奏の後、お母さんが、「短い時間ですごく上手になったね」と言って喜んでくださいました。その言葉が自信となりました。この時間をしっかりと積み重なるようにしたいです。
お母さんの言葉の後に、あゆちゃんが、
「みんなにはそれだけの実力があるんだよ。その実力を、1発で出せるようにしたいね。本番、着替えなどがあっても、瞬時に気持ちを作らなくてはいけない。このように吹くというプランを持って、一発で、この曲の面白さを出せるようにならなくてはいけない。それが出来るようになることは、生きる上でも大切なことだよ」
と、話してくれました。
この言葉を、しっかりと心に留めて、コンサート練習に向かいたいです。本番は1回きりで、やり直しはありません。1回1回の練習を、「これが本番だったらこう吹く」という気持ちで、ベストを尽くして向かいたいです。
(えつこ)
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音楽合宿9回目の3日目。
今日の午後は、新曲『カーム・ダウン』のダンスをゆりかちゃんとのんちゃん、コーラスの振り入れをあゆちゃんにしてもらいました。
この曲のダンスは、女の子と男の子の役回りがあり、ペアダンスをしたり、男の子役だけが踊るときはフラフープを使ったダンスが取り入れています。フラフープを使って踊ると聞いたときは、初めてのことにドキドキしましたが、のんちゃんがカウントを取りながら振り入れをしてくれました。この日は曲で通すところまでは行きませんでしたが、一通りの振りをみんなで覚えることが出来て嬉しかったです。
フラフープを持って、常に輪が綺麗に見えるように動かすのは難しいですが、それを徹底して回すと、目に新しく、不思議で面白い動きになっていて、やっているとどんどんその面白さに夢中になり、こんな使い方があるのだなと驚きました。フラフープを綺麗に見せられる形をみんなで揃えて、極めて行けたらいいなと思います。
また、女の子と男の子、どちらも共通で踊るフラダンスのパートはゆりかちゃんが振り入れをしてくれて、それが本当に可愛くて、見ているだけでとろけてしまいそうでした。
曲のテンポに合わせた、アップテンポな腰の動きだけでも、十分可愛いのですが、指でハートを形どって差し出す振りなどもあり、他にもゆりかちゃんが振りを作ってくれた女の子パートのフラダンスを見せてもらえるのも、とっても楽しみです。
今日は、男の子のダンスをするメンバーと、女の子のダンスをするメンバーで分かれて進めたので、お互い、どちらがどういうダンスをしているのかわからず、合わせるのが楽しみでソワソワしていますが、曲の構成などが決まって、通して合わせる時までに、自分の振りを覚えて、出来るだけ雑味のない形にしておけるよう、みんなと練習を頑張りたいです。
そして、コーラスの振り入れのほうでは、隣の子と一緒に腰を振る動きがあるようで、間違えるとお尻とお尻がぶつかってしまうというお茶目な話を聞いたのですが、あゆちゃんが作った、コーラス隊のみんなの振りを見るのも、楽しみだなと思います。
コーラスだけを練習していた『カーム・ダウン』に、今日はダンスがついて、今度はバンドやフォーメーションが出来て、どんどん立体的になっていくのだと思います。
その過程で、みんなとより良い一曲、演奏を作るつもりで、わたしも自分の役割を果たしていきたいです。
(なつみ)