「1回1回が本番」 えつこ

11月3日

 今朝は、『Oblivion』の歌詞を朗読して、みんなに聞いてもらえたことがとてもありがたかったです。みんなが真剣な顔でまっすぐに聞いてくれたから、私は、気持ちを出すことができました。
 あゆちゃんの翻訳が、とても今の私の気持ちにぴったりと合っていて、これは私たちの曲だと思いました。そして、朗読を聞いてくれるみんなの表情から、言葉には出さなくても、それぞれのキャラクターは違ったとしても、根本にある気持ちは同じなのだと感じました。そのことがとても嬉しかったです。

 逃げ続けることしか死なずに済む方法はなかった。でも、今こそ私を一度ぶち壊して、全く違う人間になる必要があるのだ。

 私は、苦しさから、利己的になってしまったけれど、だからこそ死なずに済んだ。今度は、利己的な私をぶち壊して、利他的に変わりたいです。

 

 昨日のことになってしまうのですが、悔しかったことがありました。アンサンブルで、リーダーとして練習を進めましたが、評価を気にする利己的な気持ちが出てきて、意志のない進め方をしてしまって、そのことがとても悔しかったです。心が雑念にまみれていたから、吹ける音も吹けなくなってしまって、本当に、透明な気持ちじゃなくては吹けないのだと思いました。

 それから、私が昨晩練習を上手く進めることができなかったのは、理想とプランが足りなかったのだとも思います。もっと、音源をしっかりと聞きこんで、メロディーも歌えるようになって、この曲のどこが魅力なのか、何を聞かせたいのか、それぞれのパートはそのためにどのような効果を出すのか、などという理想をハッキリと持ちます。それから、そのためにはどのような練習が必要かというプランをしっかりと立てます。
 リーダーをさせてもらうことで、とても自分が鍛えられるのを感じます。みんなにとって少しでもプラスになる時間にしたいし、人の心に届く演奏がしたいです。これは修行です。一回一回が本番です。

 

 夜は、脚本の読み合わせをして、これからこの物語をみんなで作っていくんだと、気持ちが引き締まりました。魔女たちは、私たちでした。生きにくさを抱えて苦しんできたけれど、これからの道を切り拓く役割を与えられたのです。
 この物語を作るひとりであることが、とても嬉しくて、誇らしく思いました。役割を与えられたひとりとして、力を尽くします。