「同じ深みまで」 りな

10月20日     

 

 

 音楽合宿第6弾、外は雨が降っていて、畑には恵みの雨、落ち着いた気持ちで、みんなと日常から切り替えて、音楽練習を進められて嬉しかったです。

 今週のテーマは、「自分の音やメロディー、動きに理想を持つ」です。同じ一回の練習でも、理想に向かって練習するのと、何も考えずに練習するのでは全然違うし、何のために練習しているのか分からなくなります。このテーマが、今の自分にも大きな課題だなあと思いました。

 

 午前、午後にバンドでは4曲の合わせをすることが出来ました。『オブリビオン』、『ホワイト・フラッグ』は以前音楽室で合わせたことがあったのですが、音楽室で聞こえる音と、体育館で聞こえる音は違いました。あゆちゃんが、「外音の、強弱をしっかり聞いておくんだよ」そう話してくれました。本番は、音楽室より体育館の音の方が近いのかなと思い、一回一回の、体育館での合わせの音を、耳に焼き付けたいと思いました。

 バンドの合わせで、あゆちゃんがその曲や、場面ごとに、出したい音のイメージを細かく伝えてくれました。あゆちゃんのイメージを聞いて、私もあゆちゃんと同じ深みまで導いてもらいました。あゆちゃんの見ている理想の音や、理想の世界を、私もはっきりと持ちたいと思いました。浅くて、曖昧な自分でも、仲間や、まだ見ぬ誰かのために、深めていきたいし、説得力のある、伝わる演奏がしたいと思いました。

 ふとしたら、自分の楽譜をおうことや、手先に必死になってしまうけれど、1人で演奏しているのではなくて、どんな時も全体の中の一部なんだなと思いました。そのことをずっと忘れずにいたいと思いました。

 

 夜に、完成した『オブリビオン』のダンスを前から見せてもらいました。フォーメーション移動で、全員がクルクルと回りながら入れ替わっていく場面が、まるで一人の人の分身のようで、全員が同じに見えて、とても綺麗でした。振り入れしたばかりだと思うけれど、誰の表情を見ても、動きを見ても、『オブリビオン』の歌詞が裏に見えるようで、すこし感動しました。ダンスの厳しさがとても綺麗だなと思いました。こんなにも、動きで、気持ちを伝えることが出来るんだ、と改めて思いました。ダンスを見て、曲のイメージがより深まったような気がしました。気持ちが引き締まりました。

 

 これが一回きりでもいい、ぐらいの気持ちで毎日毎日練習の時間を真剣に向かっていきたいです。