10月5日(木)「担当野菜の世話にわかれた午後 ―― 遊び心の一粒二粒。アケビの手入れと種まき」

10月5日のなのはな

 畑のチームに分かれて、それぞれで進めたかった作業をクリアしていく時間。わたしは“あんこうチーム”の仲間と共に、主には少人数で出来る細々した作業をいくつかに分かれて進めました。

 わたしは、デュランティ畑に植えているアケビの追肥、中耕、草刈り、草集めをしました。
 畑に着くと、アケビが先週見た時よりも、また一段と長く蔓を伸ばして成長している様子が見られて安心したのと、また時期を調べて、今度はいくつも出ている脇芽から亜主枝を二本選んで、主枝、亜主枝二本の三本仕立てにする手入れについて、考えていく必要があるなと感じました。

 

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 今日は、1株につき両手1杯半の牛肥をやり中耕して馴染ませ、畑の整備をして終わりましたが、池の畔のひっそりとしたデュランティ畑にあるアケビは、作業に入ったり、見回り担当にならないとなかなか見る機会はないので、今日は一緒に作業へ行ったメンバーに、畑で育っている元気なアケビを見てもらえて嬉しかったです。

 アケビはかなり生命力が強く、病気や虫は全くないのですが、畑はいつもきれいにして、アケビ本来の力が引き出せる畑づくりを心掛けたいと思います。

 

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 その後は、まみちゃんとみつきちゃんで大根の草取りに向かい、わたしは吉畑手前ハウスで、先日栗林の道中で見つけてきたアケビから採った種を蒔きました。
 今デュランティ畑で育てているアケビを蒔いたときは、セルトレーに3粒蒔きしたのですが、3粒は少し窮屈そうだったので、今回は2粒蒔きで1トレー分を時間いっぱい蒔くことにしました。

 セルトレーに湿らせた培土を詰めて均し、その上に、今日まで湿らせたキッチンペーパーに包んで冷蔵庫で保管していた種を置いていきます。
 アケビの種まきは、あまり難しくなく、コツは、腐らせないように種についている果肉をしっかりとることだと思っています。

 

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 同じく私たちのチームが担当している白菜の手入れを終えて帰ってきた、のぞみちゃんとゆりちゃんも一緒に、丁寧に種を置いて、培土を置く作業を助けてくれて、とても嬉しかったし、今日蒔いた種は、3月ごろに発芽する予定で、芽が出るまで少し時間はかかりますが、一緒に少し遠くの楽しみを待つ仲間がいることも、嬉しいなと思います。

 デュランティ畑に植わっているアケビは、五葉アケビと言い、名前の通り、かわいらしい楕円の丸い葉が5枚広がっていて、果皮はパステルカラーの薄紫でとてもメルヘンチックです。
 今回種まきしたアケビは、三つ葉アケビと言い、大きめの3枚の葉が広がって、果皮はサツマイモ色そのままといった感じです。
 お母さんが、「とても甘くておいしかった!」と教えてくれて、3年後に実をつけるときを思い浮かべるととても楽しみです。

 

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 チームでは、アケビの作業のほかにも、ササゲの草取りや、ナスに納豆水の防除をしたり等々、細々した手入れを、あんこうチームみんなで協力して清算することが出来て良かったなと思います。

 また、チームで担当しているニンジンは、6日前に種まきしたものが発芽している様子も見られて、ウサギのような双葉が元気にピヨッと出ているのを見つけると、元気が出たなと思います。ニンジンの種まきは難しいそうですが、やる気一杯の子につられて、みんな元気に芽を出してくれたらいいなと思います。

 

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〈ニンジンの芽。まだ全体のうちほんの僅かではありますがしっかりとした芽が出ています。種まき後しばらくは、定期的にしっかりと水をやることを、どの野菜も心がけています〉
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〈いいとこ下畑の大根の草取りもしました!〉

 

 秋冬野菜と共に、チームのみんなと成長できるよう、楽しんで向かいたいです。

(なつみ)

 

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〈ナスの納豆水防除や、地這キュウリの追肥。他にも太ネギやブロッコリーの手入れなど、各チームで担当野菜の畑にわかれて作業を進めることのできた午後でした。涼しくなってからは、ナスの収量も格段に上がってきました〉

 

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〈アセスメントへ来てくださった方に、演奏とダンスを見ていただきました〉

 

 夜には藤井さんが来てくださり、木版画教室がありました。古吉野百景をテーマとした第2陣の作品づくりも、刷りの仕上げに取り掛かっており大詰めです。

 教室のみんながお気に入りの綺麗なグレーと、青色のシンプルな組み合わせで描かれた、水面にたたずむ白鷺。
 遠くまで規則正しく連なる石生の田園風景。
 農道のそばをとおる橋の真っ直ぐなライン。
 滝川の水しぶき。
 そうした風景が、刷りの工程を少しずつ上達していくメンバーの手で、紙の上に再現されていっています。

 下絵づくりよりも、彫るよりも難しい“刷り”だけれど、2時間たっぷり試行錯誤したあと、ある子がお腹の底から呟いた一言。「楽しい……」完成まで、もう一歩です。