10月1日のなのはな
土、日曜日は、ウィンターコンサートに向けて音楽合宿をしています。
今日はあゆちゃんに見てもらいながら『オブリビオン』のコーラス練習をしました。
あゆちゃんと一緒にするコーラス練習の時間は本当に特別。今まで曲を聴きこんで練習していたものがみんなの曲、なのはなの曲になる瞬間だと思っています。
今期の合宿でバンドと一緒に合わせるのも今日が初めてです。
金管も入った迫力ある演奏の中で歌うと大きな音に気持ちもさらに高まりました。
あゆちゃんがコーラスの一つひとつの音の効果を教えてくれます。
その時にメロディをしている人へつなぐように歌ったり、どこに音のピークを持っていくかなど、細かく全体が変わるまで何度もみんなで合わせました。
オブリビオンとは「忘却」という意味です。
「私を麻痺させてくれるものは何一つない
今までは逃げ続ける以外に自分を生きのびさせる方法が見つからなかった
助けて
私をガツンと完全にノックアウトして
私は全てを忘れてでも変わる必要があるのだ」
あゆちゃんが訳してくれる歌詞にはいつも私たちの物語があります。
和訳してくれた歌詞を読んだり、今日みんなでコーラス練習をしている中で、私たちの気持ちが全部詰まっているような曲だと思いました。
私たちがどんなに症状に逃げ込んで生きている感覚を麻痺させようとしていてもどうにもならなかった絶望感、こんな風には生き続けられない、完全に行き止まりだと思っていた気持ち、なのはなに出会うことができて私たちには世の中を自分から変えていくという使命がある、絶対に変わる必要があることに気が付いた気持ち、歌っていると歌詞や音の波から自分の内側から出てくる感情が押し寄せてきました。
サビではみんな同じメロディーを歌います。
地面を這って客席まで広がっていくイメージをもって、思いっきりぶち壊して作り直していくような人になりきって歌っているとみんなの分厚い声がどんどんと力を持っていくようでした。
同じ方向を向いて同じ気持ちで歌っていると、ああ、本当に仲間に出会えてよかった、これから走っていくのになんて心強いんだろうと思って涙が堪えきれませんでした。
あゆちゃんが、
「私たちの原点を前面に出す感じで歌う」
「自分を守りながらでは人には伝えられない、聞いてもらえない」
と教えてくれました。
『オブリビオン』は、コンサートのオープニングの曲です。
これから伝えたいメッセージをみてくださる人の胸にしっかりと届くように、引き込むような演奏をしていきたいと思いました。
(まなか)
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お父さんのお誕生日会まで、1週間と1日。
「魔女」「子熊」「鈴」などの3つのキーワードと、1つのテーマ曲、1種の衣裳パーツが各チームに割り振られて、それに沿った劇やダンス、演出を考えています。
ウィンターコンサートで演奏する曲の楽譜づくり、ポスターとなるイメージ画の制作、ダンスの振付考案、そして日々の練習などが進んでいるなか、コンサートに登場する人物や物語の一片でも作ろう、あるいはダンスを1曲創り上げようと準備をしています。脚本を書くお父さんのインスピレーションとなる材料を出し、自分たちが表現する気持ちもしっかり作ること。そうして作ったパフォーマンスでお父さんへの気持ちを伝える。お誕生日会にはそんな目的があります。
今日は衣裳部屋に、いろいろなチームが代わる代わる集まって、衣裳考案を行いました。
前もってこんなものを着ようとイメージしていても、いざ現実的に形にしようとすると難しさがあります。たくさん衣裳があっても、これがこの登場人物にぴたりと合っている、という形はたった一つです。それをみんなで見つけ出す時間は、必死で、悩みが尽きません。でも、見る人の気持ちを飛躍させるような綺麗な形を見つけられたときには嬉しい気持ちになります。
1つのチームの持ち時間は45分間。順調だったところもあれば、もう少し考えなければいけないところもありましたが、衣裳部のみんなが、それぞれのチームの希望リストに沿ってたくさんの衣裳を用意し、整理してくれていて、考えられた時間がありがたかったです。