「当たり前は何か」 みつき

9月26日

●当たり前は何か

 1日のなかで、コンサートに向けての音楽練習をコンスタントにできることが、とてもうれしいです。
 今日も楽器練習があって、フルートを吹きました。
 毎日フルートを持っていて、以前は頭部管で高音を出すのも難しかったのが、かなり出しやすくなってきたのを感じました。自分でも「今の音は良かった!」とか、「この位置、この感覚が、良い音が出るんだな」と、分かるようになってきました。

 フルートを吹き始めてから、指使いを覚えたいし、楽譜を練習したいのに、そもそも音が出ない! ……と、ずっと悔しい気持ちだったし、かなり苦戦しました。
 けれど、楽器は音が全てなんだなあと思います。音がきちんと出せないのに、演奏をしても、それは音楽にならないです。
 音が出るコツが分かってきて、やっと、楽譜を読んだり、指使いを覚えるところまで来ることができました。まだ、速い吹き回しの三連符やタンギングが苦手だけれど、フルートを吹いているのが、楽しいです。
 美しい音を出すための基礎を、ちゃんと固めておきたいです。美しい音をいつも心に持って、求め続けたいです。

 今の目標は、ちさとちゃんのフルートみたいに、鳥の鳴き声ように優しくて、綺麗な音が出せるようになることです。わたしは、まだ音が裏返ったり、キンキンしていたり、不安定です。わたしのフルート、相棒のうみちゃんの持つ良さを、出し切れていないです。
 ちさとちゃんが、わたしのフルートを点検してくれたとき、
「みつきちゃんのフルートは、爽やかな、良い音が出るね」
 と教えてくれました。
 その言葉がうれしくて、やっぱりうみちゃんは、爽やかさを持つ「海ちゃん」なんだなあ、と感じました。
 もっともっと、フルートの良さと楽しさを知りたいです。もっともっと、上手になりたいです。

 ここ数日で、お父さんとお母さんが集合で話してくださった言葉が、またじわじわと身体にしみ込んできた感覚があります。時間が経って、よりいっそう理解が深まったようです。
「それが当たり前だろうと思って、行動する」

 今まで、何か努力をしなくてはいけない、と思うと、それは、ものすごい壁に見えました。わたしにとって、「努力することは、ものすごく苦しさを伴うもの」としか思えませんでした。
 けれど、「このくらい出来るのが当たり前なんだから」と、自分のなかに入っていると、努力することが努力じゃなくて、当然のことで、普通のこと、日常のことになっていきます。

 今まで、苦しいとばかり思い込んでいたけれど、苦しいだけじゃないんだなあ、と気がつきました。毎日積み重ねていくこと、少しずつでも変わっていく明日、これからを想像していると、苦しさはないです。わくわくして、うれしくて、楽しいです。
 なのはなのみんなの姿だから、こう思えるなあと思います。
 わたしの周りで、お父さんお母さん、みんながお手本になってくれているから、みんなの姿を見て、「みんなだったらどうするか」「みんなの中で、自分はこうであることが当たり前だろう」と、分かるし、行動することができます。

 自分の置かれた場所、役割、そこで今、何が当たり前だと思わなくてはいけないのか。
 いつも、「当たり前は何か」を考えながら、生活していきたいです。積み上げていきたいです。
 おやすみなさい。