「今日の夜は、河原地区の花火大会があります!」
集合のとき、まえちゃんが、河原地区の方々もなのはなのみんなの応援を楽しみにしてくださっていることを教えてくれて、夜の花火を楽しみに一日過ごしていました。
花火が上がる時間の少し前に、みんなで古吉野なのはなの坂道に行き、椅子を置いて、花火が上がるのを待っていました。
そのとき、ちょうど那岐山をバックに遠くで花火が上がっているのが見えました。(あっちでも花火が上がっている)と言う声に、お父さんが、「浮気しない」とまっすぐ河原の花火のほうを向いて言って、お父さんの言葉にみんなで笑い、河原の花火が上がるのを今かいまかと待っていました。
(いま何時?もうすぐだね)
と話していると、男の人たちの声がしてきて、なんと言っているのだろうと耳を澄ませていると、はっきりと
「五!」と聞こえてきて、待ってましたとみんなでそれに答えて(五!)また「四!」(四!)。「三,二,一……」
その瞬間に勢いよく登っていく花火、『パーン』と音がして花開き、みんなで歓声を上げて喜びました。河原の花火師の方々との掛け合いに繋がっているのを感じ嬉しかったです。こんなに近くで、見上げるように花火を見ることができるなんて、なんて贅沢な時間なんだろうと感じました。
花火のバリエーションも、こんなにあるんだと驚きました。
上がるたびに色が変わる花火では、「あっ、ナスだ」「あっ、マクワウリだ」と野菜花火に見えたり、蛇がぐるぐる円を描いて落ちていく花火やシュワシュワと散っていく花火、流れ星のように流れて落ちていく花火、高く大きく花開く花火など、はじめてみる花火もあって、何度もみんなと声をあげて感動していました。
■アンコール
そしてラストの『パンパンパン』という音花火の音と光に包まれて、綺麗だったなと余韻に浸っていたとき、なのはなのメンバーから、「アンコール、アンコール」という声がして、私も一緒に、「アンコール!」と声を上げました。すると、再びアンコールの花火が上がり、私たちの声が届いたように感じられ、とてもうれしかったです。
花火のアンコールを見るのは、私は初めての体験でした。
花火師の方々が花火を打ち上げる姿を想像して、お父さんが話してくださる、人と人との間にある幸せを感じました。