【8月号⑤】「空を押し上げて、贈る花 『カアナアレ』フラダンスができるまで」 つき

 『カアナアレ』。この曲は、誰もが一度は聞いたことのある名曲をハワイ語でカバーした曲です。その名曲とは、なのはなのお母さんも大好きで、なのはなファミリーでは母の日に必ずみんなでお母さんに歌ってプレゼントする曲。そう、『ハナミズキ』。みんなで踊れる曲にできるようにと、ゆりかちゃんがフラダンスの振りを付けてくれました。

 

 

 初めに、『カアナアレ』を初めて聞かせてもらうと、ゆったりとしたテンポに優しく包み込むような歌声に、すごく心が穏やかになりました。 振り入れでは、少しずつ区切ってゆりかちゃんが教えてくれました。トリオを組んで、一つの区切りごとにトリオで分からないところを教え合ったり、何度も踊って練習をして、身体に入れていくことができました。一回の時間は三分程度でしたが、全体でやっていると分からなかったところも、すぐに確認して覚えていくことができたので、トリオを組んで進めていくこの方法が今までになくて、すごくやりやすかったです。

 

 

 その練習の間も、ゆりかちゃんが曲を流して前で踊っていてくれていて、ゆりかちゃんの腰の動きやニュアンスも後ろで踊りながらコピーするように練習ができました。そうすると、ゆりかちゃんがどれだけ背筋や腰を使って踊っているかが自分の身体の感覚として分かって、どうしたらきれいに踊れるかをゆりかちゃんの動きから吸収させてもらえたことがすごく嬉しかったです。よくゆりかちゃんが、
「これでもかっていうくらい腰を動かしてみて」
 と教えてくれますが、その大切さを感じられました。柔らかくて情緒のあるゆりかちゃんの動きが、本当に美しくて素敵でした。

 

■ハナミズキを贈る

 振りは、歌詞に沿ったものになっていて比較的覚えやすかったです。中でも私が好きな振りは、手を交互に交差させながら上に登っていってハナミズキの樹を表現する振り付けです。今までに見たことがなくて新鮮でした。サビの最初に出てくる振りで、曲全体の中でも一番印象的だと思います。手の動かし方のニュアンスもゆりかちゃんが教えてくれて、本当に枝が生えて樹になっていく様子が思い描ける素敵な振りです。

 

 

 もう一つ、ハナミズキの花を前に差し出す振りがあります。この振りは、サビに入る直前と、曲のラストにくる振りで、一番の決めポーズです。この振りのときは、必ずなのはなのお母さんの顔が頭に浮かびます。お母さんに向けて差し出す気持ちで踊れることがすごく嬉しくて、温かい気持ちで満ちていきました。

 『カアナアレ』は、テンポがすごくゆったりとしているので、振り入れをしたすぐそばから曲で合わせることができました。ゆりかちゃんが少しずつ区切って教えてくれているうちに気付いたら全部の振り入れができて、最後にみんなで一曲通せたことが嬉しかったです。「踊れちゃったね!」とゆりかちゃんが嬉しそうな笑顔を向けてくれて、私たちもこれからこの曲をみんなで踊れるようになることがすごく楽しみになりました。まだ覚えられてはいなかったけれど、前で踊ってくれているゆりかちゃんをお手本にみんなで踊っていると、本当に穏やかで幸せな気持ちでいっぱいでした。

 

■大切な曲に

 母の日には、毎年コーラス入りで『ハナミズキ』の歌をお母さんに送っていますが、これからは歌に加えてフラダンスでもプレゼントできることが嬉しいです。お母さんに喜んでもらえるようにと思いながら練習をしている時間がとても幸せでした。もっと練習して、みんなで踊っていける曲にしていけることがとても楽しみです。