6月11日のなのはな
午前は、お客様が来てくださって、みんなと演奏することができて、とても嬉しかったです。この日のために、みんなと気持ちを揃えて、ダンスや演奏を練習してきました。
1曲目は、全員で踊る、『ザ・グレイテストショー』。一人ひとり、衣装は違い、その曲中でも別の振りをするところがたくさんあります。でも、ステージ上でバラバラに分裂することはなくて、別の振りをしていたとしても、ストーリーは1つで、伝えたいことも、たった1つです。
「踊りが上手か下手かは関係ないんだよ。ダンスで気持ちを表現するんだよ」
ダンスを前から見てくれたお父さん、お母さんがそう私達に話してくれました。自分たちはプロではないけれど、自分たちにしかできないショーがあります。なのはなファミリーに出会えて、たくさんの仲間ができました。これまで過去に苦しさを抱えたことも、たくさんの仲間のもとに導かれて今があることも、全部、必然にして起こったことです。これから、囚われていた過去や、自分たちを縛り付ける既存の価値観を取り払って、未来を見て、泥臭く、力強く生きることが、きっとまだ見ぬ誰かにとって道しるべになったり、希望になるのだと信じることができます。
自分たちと同じような苦しさを抱える人が出ない、誰もが生きやすい優しい世界を作っていく、答えを求めて待っているまだ見ぬ誰かのために、一瞬一瞬を生きていきます。そう誓って、踊りました。お客様に演奏を見ていただくことで、私達も、また心の軸をぶらさずに、はっきりと意識することができました。どうか気持ちが届いてほしい、という願いが、体育館にいる全員を一つにさせたような気がしました。
身体の可動域を目いっぱい広げて、隣の人、前の人を感じて、精一杯で踊りました。チームで踊っている時、袖で待機しているみんなから、気迫と共に大きなコーラスが聞こえました。バンドの楽器で出す音で、コーラスの歌声で、ダンスの動きで、表情で、全身を使って表現しました。1人は、ほんの小さな1パーツに過ぎなくて、だけれど、全員が集まるととても大きなエネルギーになりました。大切な仲間を、見てほしい、なのはなファミリーを知ってほしい、そう思いました。
『グレイテスト・ショー』をみんなと踊り切った時に、見て下さっていたお客様から、大きな拍手をいただきました。その時に、とても嬉しい気持ちがこみ上げてきました。なのはなの繋がりが、また一つと、広がったような気がしました。
全部で5曲の演奏を見ていただきました。1曲終わるたびに、大きな拍手をしてくださったり、ダンスを踊っている間、真剣に、好意的に見て下さっていることを感じて、終始温かくて優しい空気の中、演奏ができたことがとても嬉しかったです。私達の気持ちが伝わって、今日が、希望ある、明るい未来をつくる一歩となりました。
(りな)
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「セブンブリッジ大会 星座対決」も最終回となったこの日、果たして、星座によって運気の善し悪し、戦い方の違いはあるのか、その結果は……。
リビング会場の黒板には「7 Bridge FinalStage(セブンブリッジファイナルステージ)という文字と共に、ボタニカルな可愛らしい飾りつけがされていました。
6月のセブンブリッジ大会のテーマは、『野草』ということで、オープニングには実行委員のお仕事組さんたちが歌を披露してくれました。
「もう必要のない 輸入の食材 自給自足なの 次第に感づいてく畑は宝の山……」。
お仕事組さんたちの歌がとても面白く、また畑や農道の周りで野草を摘んできたいなと思いました。
ドクダミ、オオバコ、ノビル、ミゾソバ、ヨモギなど、なのはなファミリーの周りには春夏秋冬、様々な野草を見かけます。そんな野草の力強さ、持っている効能はとても魅力的。
私も野草に負けないぞという強い気持ちで、今回の試合に向かいました。
と、その前に。
試合が始まる前に、今回オリジナルの特別ルールの発表がありました。
各チームの中で代表者が1人、前に出てくじを引くと、そこには、「勝ったら得点3倍」「親になれる」「ストップポン・チー」などと書かれてあり、それらが1試合目と、最終試合に適用されるということで、気合が入ります。
私たち、オレンジチームからはりゅうさんが代表でくじを引いてくれたのですが、嬉しいことに、一番最初に「勝ったら得点3倍」というくじを引いてくれました。さすがりゅうさん、常にエネルギーにあふれていて、幸運を引き寄せます。
私は今回、まちちゃんとペアで戦いました。同じリーグには、かにちゃんとさきちゃんペア、ゆりかちゃんとなるちゃんペア、ひろちゃんとりんねちゃんペアなどがいて、一見穏やかで優しい雰囲気だけれど、心の中にある情熱が所々で、溢れていてとても賑やかでした。
セブンブリッジのルールでは、チー(同じ記号の3枚のカードの数字が続いているとき)よりも、ポン(同じ数字のカードが3枚揃ったとき)のほうが強いというものがあるのですが、みんな、上がりたい気持ち一心なため、「ポンポンポン……」「チーチーチー……」という言葉が鳴りやみません。
また、1枚のカードを引くにも、両手を合わせてお願いをしている子、両手を挙げて何か運気を引き寄せている子、勢いよくカードを引く子と、試合中の動きや表情から、意気込みや気合が伝わってきます。
私たちのリーグは点数の変動自体は穏やかだったのですが、すぐ隣の『カラスノエンドウリーグ』では、りゅうさんとゆきちゃんのペアの歓声と悲鳴とが終始、やむことがなく、とっても順調な様子。
と思えば、すぐに、
「え~。もうあがっちゃったの~! ジョーカー、持っているのに……」
という声も聞こえてきました。
月をまたいで続いてきた、星座対決のセブンブリッジ。これまでの結果では、ダントツで蟹座・さそり座チームが最下位となっており、蟹座・さそり座チームのまえちゃん、まなかちゃんたちは冷や汗をかいている様子。
お父さんが実況中継をしながら発表してくれたデータによると、6大会中、4大会で罰ゲームをしているとのこと。
そういえば、この星座対決が始まった初日、蟹座・さそり座チームはマイナス4000点以上の失点をして、罰ゲームをしていた記憶があります。
また、4月は蟹座・さそり座チームのあんなちゃん、まりのちゃんペアが約8000点のプラスだったのに対し、同じチームのまなかちゃん、えつこちゃんが6500点以上のマイナスという時もあり、このチーム、ある意味、「罰ゲームをしてみんなを楽しませることができる」という運を持っているのかもしれません。
お仕事組さんたちが年間の総合得点や、最高得点ペア、最大貢献(失点)ペアなどもデータに残してくれていて、その結果を聞いていても、波乱万丈なセブンブリッジ大会が繰り広げられてきたことが分かりました。
私たちペアの今日の様子は、「運はいいけれど、上がれない」といったところでしょうか。
どの回でも必ず、7かジョーカーを持っているのですが、なかなか上がれず、上がっても隣にいたさきちゃんが「5点」と言っており、得点が小さい。
だけれど、希望を忘れずに地道に戦っていきました。その結果、4回上がることができて嬉しかったです。
1つ、大切なことを書き忘れていました。
何と、今月のセブンブリッジ大会は、星座対決の総合得点をもとに順位が決まり、最下位のチームには罰ゲームが待っているとのこと。
私たちのチームは、今日の試合でりゅうさんとゆきちゃんが、青チームのしなこちゃんから3000点以上を獲得していたため、少しホッとしていたのですが、総合得点となると気は抜けません。
また、いまや罰ゲームの恒例メンバーとなりかけている蟹座・さそり座チームは、先月まででマイナス10000点以上の積み残しがあるようで、その逆転のチャンスをつかめるかは、この試合にかかっています。
試合中、お父さんが、
「蟹座・さそり座チームは前回までの記録があるため、最後の試合で勝ったら得点10倍にします」
という声もかかり、白チームの瞳が輝きました。
そのまま続く、最終試合。白チームは、勝つことができたのでしょうか……。
……。
なんだか、会場が静かです。
周りを見渡すと、蟹座・さそり座チームの子たちが不安そうな顔、ちょっぴり不満そうな顔、残念そうな顔をしているのが見えます。
私たちのチームも、蟹座・さそり座チームのあけみちゃんとまりのちゃんペアが上がれるというところで、3回もポン・チー禁止令が出されてしまい、そのまま、試合終了に。これは、何だか怪しい予感。
ということで、ここで最終結果発表!
全リーグの試合の様子を見て、
そして、あっという間の最終試合。
さあ、結果は?
今月でいうと、1位が赤の天秤座・水瓶座チーム。2位が私たちの牡羊座・射手座チーム。そこから、獅子座・魚座チーム、蟹座・さそり座チーム、おとめ座・牡牛座チーム、双子座・山羊座チームと続きました。
蟹座・さそり座チームが4位ということは……。
総合結果の発表では、蟹座・さそり座チームがギリギリ罰ゲームを逃れました、と言いたいところですが、さすが、みんなの期待を裏切らないのがこのチーム。
マイナス10000点の壁は大きかったようです。今月も、罰ゲームということになりました。
そして、驚くことに1位は私たち、牡羊座・射手座チーム。
私たちのチームは、牡羊座&射手座チームとして、戦ってきました。
正直、私はセブンブリッジ大会でそれほど高得点をした覚えはなく、ほとんど、りゅうさんのお陰で1位と言いたいところなのですが、総合得点で1位になれたことが嬉しかったです。
そして、お楽しみの罰ゲームの時間。
今日の罰ゲームの内容は、くじに書かれた、ある身体の不調をジェスチャーで表現し、それを仙人へ訴え、ある薬草をいただき、それを飲んで回復するまでをジェスチャーで表し、みんなに何で困っていたかを当ててもらうというもの。
もちろん、ジェスチャーなので声を出すことはできず、あくまで動きと表情で表します。
1人目は、まえちゃん。
まえちゃん、さっきまで元気はつらつとダンスを踊っていたのに、どうやら腰と膝を押さえながら、苦しそうにリビングへ入ってきました。
そして、薬草をいただくと、元気いっぱい、いつもの力持ちで明るいまえちゃんに元通り。
果たして、この不調は何なのか。
「ぎっくり腰」「リュウマチ」などの意見も出ましたが、結果的には「腰とひざの痛み」という何ともシンプルな悩み。
無事に、まえちゃんの腰とひざの痛みがなくなったようで一安心です。
それからも、あんなちゃんが片足を引きずってきたと思えば、「打ち身・捻挫」という答えが返ってきました。
お仕事組さんの豆知識によると、打ち身や捻挫には、クチナシを卵黄とそば粉で練り合わせ、消炎剤として使うといいそうです。
他にも、えつこちゃんが凍えそうなくらいぶるぶると肩を震わせてきたと思えば、「冷え性」ということ。これには、シャクヤクの根っこの漢方薬が有効であるそう。
お題には「熱」や「動脈硬化」など再現するのが難しそうなものもあったのですが、さすが蟹座・さそり座チーム、罰ゲームのレベルやジェスチャーの再現度が高く、とても面白く盛り上がりました。
そして、仙人から薬草をもらって、すっかりと元気を取り戻した蟹座・さそり座チーム。
みんなが元気になったところで、星座対決最終回のセブンブリッジ大会がお開きとなりました。
お仕事組さんがセブンブリッジの実行委員として、毎月、セブンブリッジ大会を企画して、面白い罰ゲームや特別ルール、可愛らしいリーグ表で私たちを楽しませてくれました。
そして、星座対決でのセブンブリッジ対決では、どうやら蟹座・さそり座チームがちょっぴり苦手、牡羊座・射手座チームがちょっぴり得意なことも分かりました。
今回の試合が終わった後、お父さんが、
「来月からは、どんなチームで戦おうか。これまで、血液型対決とか、星座対決でやってきて、本当にチームによって結果が違う」
ということを話してくれました。
そこで決まったのが「身長順」というチーム。
お父さんいわく、背の高い人は背が高いゆえに堂々とした姿勢、自信があるため試合も堂々としているのではないか。そして、背の低い人は哲学的に考えて戦うのではないかということ。
セブンブリッジ大会の後、さっそく、みんなで背の順に並びチーム決めを行いました。私は一番、背の低いチームに入ることになったので、来月は身長が低めなチームの誇りにかけて、頭と心を使い、身長の高いチームに勝っていきたいと思います。
果たして、身長の高いチームが勝つのか、低いチームが勝つのか。それは来月のお楽しみです。
(ななほ)