【5月号⑫】「きれいに動いて、どんどん植える!  キャベツ、レタス、スイートコーン定植」 みつき

 

 吉畑手前ハウスで育っていた苗たちが、次々と畑に旅立っていく毎日です。
 お天気の力も借りて、苗たちへの恵みの雨が降る前に、植え付けてしまいたい!
 急遽、半日で、三枚の畑を回る「野菜の植え付け大会」が行われました。植えるのは、第一鉄塔上畑のキャベツ、開墾野畑のレタス、かちかち小畑のスイートコーンです。

 まず、キャベツの畑から始まりました。お父さん、お母さんが植え付けの手順の確認をしてくださいました。
 植え付けの穴を掘っていくのに、今回は三角ホーを使いました。キャベツは株間五十センチだったのですが、三角ホーの刃の長さが二十五センチなのを利用して、株間を測りながら穴開けすることを、教えていただきました。

「ワンアクションで、少ない動きで進めるのがコツだよ」
 とお父さん。掘る回数は四回、そのうち始めの二回は尖ったほうで掘る、後の二回はお尻の四角くなっているほうで掘る、というようにみんなで統一しました。

 

■作業の仕方を学んで

 これが、とても分かりやすかったです。決められた方法だと、いつも正確に、一定の速さで掘ることができるし、何より、自分にも迷いがなくて、無心になって腕を振り下ろすことができました。
 穴あけがだいたい進んできたところで、お父さんの指示で、何人かの子が、次の工程に移っていきました。穴に牛肥を入れていく子。その牛肥を少し土をかけて隠してから、キャベツの苗を植え付けていく子。
 その調子で、先に先にと、前のめりで作業が進んでいきました。

 わたしが苗を定植している間に、他の子が苗置きをしてくれていたり、草敷きをしてくれていたり、みんながそれぞれ違った作業をしていました。お父さんが教えてくださるこのやり方だと、みんなが追いかけっこをしているように、それぞれの工程が素早く進んでいくのが、本当に気持ちがいいなあと感じました。

 わたしは苗を植え付けていったのですが、みんなで掘った穴の大きさが、絶妙なサイズ!
 牛肥が入って、その上から土をかけて苗を置いて、ぴったり苗がフラットに植わる、キャベツにちょうどいい穴を用意することができました。スピード感がありながらも、高い質で作業をできていることがうれしかったです。
 一時間ほどで、キャベツの植え付けが終了しました。

 お父さんが教えてくださったことを心に置きながら、レタスの畑も、スイートコーンの畑も、同じように進めていきました。
 レタスは、株間二十センチの二条植え。苗のサイズもかなり小さくなりました。しかし、同じようなスピード感と勢いで進んでいきました。
 スイートコーンは、株間三十センチ、二条植え。条間は十五センチ。だんだんみんなが慣れてきて、それぞれの役割をこなしている空気がありました。

 

■毎日を充実した時間にする

 最後の最後の工程、植え付けたスイートコーンに水やりをしました。
「ホースで水やりしている子に加勢して、ジョーロで水やりしていこう!」
 と、全員がジョーロを持って、水やりをし始めました。するとあっという間に終わって、畑には水やりの行列ができました。「終わったー!」と叫んだとき、十七時のチャイムが鳴りました。それぞれの畑が一時間で終了し、時間ぴったりに最後の畑まで終わらせられて、たしかに目標達成することができました!

 お父さんとお母さんの「ご苦労様」の声や笑顔、みんなと「やったね!」と交わした笑顔が、うれしくてたまりませんでした。
 お父さんおと母さんの気持ちや考えを感じながら、みんなで目標達成を願いながら、次々進んでいく、ひとつの空気の中にいられて、とても楽しかったです。作業の楽しさやおもしろさは、こういうところなんだなあと、改めて何度も感じるような時間でした。毎日を、こうやって充実した時間にすることができるように、いつも、「みんなのなかで動く一人」としてありたいです。そして、畑に植え付けられた野菜たちの手入れも、ここから精一杯頑張っていきたいです。
 たくさんの学びあり、笑いあり、楽しさあり、の植え付け大会でした!