5月22日(月)「桃の袋がけと、桃花TIME ◎ 田植え機メンテナンス」

5月22日のなのはな

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 桃の木は硬核期に差し掛かっていて、今の時期は、人でいう妊婦さんのように、デリケートになっている時期です。この時期までに、みんなと本摘果を終わらせ、今は、袋掛けを進めています。

 収穫が早い品種の順に進めていて、はなよめ、日川白鳳と続いて、今日は加納岩白桃の袋掛けを進めました。
 加納岩白桃は、開墾17アールに7本、石生の桃畑に5本植わっています。なのはなで育てている桃の中でも、本数が多い品種です。

 皮が繊細で、少しでも枝にぶつかってしまったり、擦れてしまうとかさぶたのような傷や、当たりが出やすい特徴があって、袋も、特徴に合わせて、二重袋を使っています。見た目は、ワインレッドのような深い赤色をしていて、見た目は他のオレンジ袋などと同じだけれど、中を覗いてみると、白い半紙のような、もう一つの内側の袋が入っていて、頑丈に中に入る実が守られる状態になります。

 

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 また、袋が二重なので、遮光性も高くて、加納岩白桃を収穫する時、袋を開くと赤みの差さない、純白な透明感ある肌が袋から見えて、その時の感動がとても大きいです。袋を掛けたら、もう収穫の時まで袋を外さないし、桃の実を見ることが出来ません。袋を掛けた実は、一つ残らず、収穫に繋がります。袋掛けは、桃に袋を掛けるだけではなくて、最終的に収穫する桃を選ぶことでもあり、本摘果と同じぐらい、責任重大の、緊張する作業です。

 腰袋を付け、その中にたくさんの袋を入れて、脚立に登ります。脚立に登ると、目の高さに、ピンポン玉サイズに大きくなった桃の実が、たくさん見えます。その中で、大きくて、形の綺麗なもの、虫食いや、傷の無いものを選んで袋を掛けます。日当りの良いところは、やはりこの時点でも大きなものが多くて、収穫の時には、どのぐらいの大玉になっているのだろう、と袋を掛けながら、ワクワクした気持ちになります。

 

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 開墾17aを終えて、石生の桃畑に進むことが出来ました。石生の木は、17アールの木よりも木の勢いがあるので、実も相応に少し多めに付けられることをあんなちゃんが話してくれました。加納岩白桃は、二重袋なこともあって、少し小玉になりやすい品種で、他の品種よりも少し数を絞って袋掛けをしてきました。品種によっての違いだけでなく、1本1本の桃の木の、勢いや、葉茂り具合などによっても付けられる実の数が変わってくることを知り、本当に桃に心を遣って、向き合って一番優しい判断をしていくんだなあと思いました。自分が考えていたことよりも、もっと奥が深くて、そのことを感じた時に、桃の木の自然の大きさを実感しました。

 

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 午後の途中で、ぽつり、ぽつりと雨が降ってきました。その時には、加納岩白桃の、最後の1本まで進んでいました。みんなと集中して、スピードも意識しながら作業が出来て、雨前にたくさん進められて嬉しかったし、これからもまだまだたくさん袋掛けを待つ桃の木があるので、もっともっとスピードや質を上げて、みんなと力を合わせて頑張りたいです。

(りな)

 

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 来週から始まる田植えに向けて、田植え機のメンテナンスを行いました。
 お父さんが、苗を植え付けていくツメや、苗載せ台をスライドさせる部品に油をさしてくださり、どれみちゃんと私で1人1台、汚れているところを拭いて綺麗にしました。
 クラッチレバーを触って、カタカタ揺らしながら機械の内部を辿ると、ここに繋がっているんだと発見があり、面白かったです。機械の内部を見ていると、仕組みがすごいなと思ったし、集中できる時間が楽しかったです。

 

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 今、稲の苗は草丈約7センチで、明日からは代掻きを始める予定です。

 その後には、バナナハウスのビニールはぐりをしました。吉畑手前のビニールハウスの中、そのまた2重のバナナハウスの中になると、今の時期は、40度を越えてしまいます。南国育ちのバナナですが、暑くなりすぎないように、風通しを良くしておきます。

 

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 ビニールが破れないように、ビニールを留めている金具を外し、くるくると巻き上げて洗濯ばさみで固定することができ、思っていた以上に綺麗にできたことが嬉しかったです。

(さくら)

 

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 野菜が植わるのは初めてなの? 今まで毎年、菊が植わっていたという梅林下畑に、ショウガが植わることになりました。今日はそのために畝立て。
 私たちが稲の水やりを行っている間に、まちちゃんが先行して畑に管理機をかけてくれていました。その後を追いかけて、私たちが鍬をもって畑へ。畑へつくと、既に見ただけで分かるほど、ふかふかに耕してくれていました。耕してくれたところから、ライン引き。畝60センチ、畝間50センチと少し広め、なるべく多く畝をつくれるように、最後のほうは調節しながら、ラインを引いて行きました。

 

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 そして畝立てへ。管理機を終えたまちちゃんは先行して次の作業、ネット回収に行ってくれました。
 だから、よしみちゃんと2人で立てていきます。1畝に2人で入って、端と端から出会うように畝を立てていきます。出会って、別れて、出会って、畝を立てていきます。長ーい畝ではありましたが、後ろにはよしみちゃんがいると思うと、自然と力が湧いてきました。

 土を掘っていると、中にはミミズがたくさん……よしみちゃんと、
「ミミズがいるっていうことは、いい土なんだね!」
 と話したのですが、そんな畑でショウガがが元気に育ってほしいなぁと思いました。2人だけれど、そうとは思わないほど、あっという間に畝たて完了!

 

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 均して、最後には埋まっていたトンボや石回収までして、きれいに作業を終えることができました。
 きれいな畝を2人で眺めて大満足! 畝立ては本当に楽しい! 真っすぐときれいな畝が作れた時の達成感といい…喜びといいい……。

 帰りには、梅の木鑑賞。どんどん実が大きく、中には黄色く色づき始めているのもあり、ショウガだけでなく、梅も楽しみになりました。

 

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次から次へと夏野菜が植わったり成長していく姿を見て、凄く嬉しい気持ちになるし、自分まで頑張ろうと思わせてもらいます。これぞ自然の力!?

(ももか)

 

 

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〈バターナッツカボチャの定植や、太葱とササゲの種まきなども行いました!〉

 

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 毎日、夜の集合後に「桃花TIME」と題して、全員で、収穫した白桃に添えるための、折り紙の桃花作りを進めています。
 今日は、午後に途中から雨が降ってきたため、室内作業で桃花作りを1時間ほどしました。完成形の桃花が70個作れました。どんどん組み立てのスピードも上がっています。

『仕事は速く、効率の良い方が楽しい』とお父さんが教えてくれます。桃花作りも、ただ折り紙を折る時間にするのではなく、やるからにはスピード感を持って、効率良く。その楽しさをみんなで味わって、達成感もみんなで共有する。
 どうしたら、効率が上がり、スピードアップできるか……。お父さんが提案して下さって、桃花を作る工程の、『丸め』といって、折ったものを丸めてボンドで貼り付けるという工程を、これまで1人で完結させていたものを、ボンドをつける人と、くっつける人で分かれてやるようにしたら、倍速のスピードで『丸め』がどんどんでき上がるようになりました。その様子は、まるで工場のようです。

 

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 なのはなで作っている桃花は、A4用紙をカットして、正方形の紙を作るところから始まります。その工程を『正方形カット』と呼んでいます。
 そして次の工程は、『折り』こちらは、その名のとおり、折ります。
 そしてそしてお次は、上記にも出てきました『丸め』です。
 そして次が、『組み立て』といって、丸めたパーツを5つ使って、5枚の花弁の桃花になります。5つのパーツをくっつける、組み立てる工程を、『組み立て』と呼んでいます。
 この、『正方形』から『組み立て』まで、みんなのチームプレーで、1つの桃花ができあがります。
 折ったものが綺麗なら、丸めやすく、丸めが綺麗ならば、組み立てがしやすいです。次の工程の人のことを思い、綺麗な桃花ができるように、作っています。

 完成品をたくさん生み出す為には、組み立てのスピードを上げる必要があります。組み立てのスピードを上げる為に、組み立て職人のみんなが、1人ひとりどうしたら、綺麗に速くできるかを考え、極めています。

 

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 お父さんが、1つの工程でも、その中で分業して、同じ事をひたすらやるのが速いと教えて下さって、丸めの分業のように、折りも分業にしてみたらどうか、と話して下さいました。早速明日の夜、全員で桃花タイムをする際にやってみるので、結果報告もお楽しみに!

 組み立ても、分業にしてみると、速いだろうなと思っています。細かいけれど、折り目をキッチリつけることが、凄くやりやすくて、綺麗に仕上がるポイントだったりします。その折り目をつけるという人がいてくれると、凄く助かるなと感じます。
 色々と試して、一番効率のよいやり方を生み出していきたいです。

 どうしたらスピーディーに効率良く、美しい桃花を作れるか。考えるのも楽しいです。本当に、効率の良い作業は、とても楽しいです。
 色々と試して効率を上げて、みんなで楽しんで、美しい桃花をたくさん作ります!
 今後の桃花報告も楽しみにして頂けると嬉しいです。

(ひろこ)