5月6日(土)「謎解きダイナノーウォーク & 新聞紙でつくる恐竜ファッション! & ジュラシック・ブリッジ大会開幕」

5月6日のなのはな

 キャンプ2日目を迎えました。
 天気の都合で、山小屋のおじいちゃんの森でのウォークラリーはできないけれど……古吉野の校舎を使って、何かできることがあるはず!
 急遽、短い時間のなかで実行委員さんが考え出してくれたのが『謎解きダイナノーウォーク』!
 なのはなのみんなが大好きな遊び「謎解きゲーム」と絡めて、室内でも楽しめるアトラクションを作ってくれました。

 

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 体育館に集まると、大きな『ブロントサウルス』がお出迎えしてくれます。あちこちが恐竜でいっぱい、そして、なにやら楽しそうなゲームのブースが用意されています。

「みんなが今回、いっしょに動くチームメンバーは、ゲームで見つけてもらいます!」
 と、あゆちゃんが伝えてくれました。
 ということで、お馴染みになってきた『パートナーゲーム』で、同じペア、同じチームの子を探しました。

 

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 おでこに貼られたシールには、何らかの言葉が書かれています。他の人に質問していきながら、自分のおでこに何の言葉が書かれているのかを特定して、自分の言葉と組み合わせになっているパートナーを見つけ出すゲームです。

 目が合えば、「わたしは動きますか?」「わたしはイベントですか?」などと、みんなが問いかけてきます。なかなか自分が何なのか特定できなかったり、なかなかパートナーに出会えなかったり、この歯がゆさがとっても面白いのです!

 

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 わたしは、早い段階で自分は『冬』と書かれていることに気がついたのですが、意外にも、そこからペアを見つけるのに時間がかかってしまいました。
『雪』と書かれているゆずちゃんと、あゆちゃんのもとに正解発表に行くも…「残念!」
『スキー』と書かれている卒業生のさきちゃんなら……? 「残念!」
 ああ、そうか! なのはなと言ったらこれ!
『紅白歌合戦』と書かれている、おとちゃん! ……「正解でーす!」

 こうして『季節』と『イベント』の言葉が書かれた子たちが集まって、さきちゃんリーダーの青チーム、集合です!

 

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 続いて、準備運動として『氷鬼』をしました。
 実行委員オニに捕まってしまうと、かちんと固まってしまい、動くことができません。味方の子に足の間をくぐってもらうと、復活できるというルールです。
 小学生のころによく遊んだ、鬼ごっこ。しかし、こんな大人数で鬼ごっこをするなんて、初めてのこと! なのはなの全員が体育館を走り回っていると、もう、誰がオニで、誰が逃げているのか分からない!

 

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 あゆちゃんが、「この氷鬼が、後に役に立つかもしれません……」と、呟いているのが聞こえました。
 さあ、どんな謎とアトラクションが、わたしたちを待っているのか……。

 今回のわたしたちのミッションは、2つ。
 1つめは、迷子のたまごを見つけて、親恐竜の元へ戻してあげること。
 古吉野の校内に隠された、迷子のたまごたち。たまごの中には恐竜の手がかりが書かれた紙が入っているので、それをもとに、そのたまごの親とたまごの巣の場所を探し出します。
 2つめは、恐竜の化石を見つけること。
 たまごと同じく、校内に隠された化石のパーツをすべて集めて、骨格標本を組み立てるのです。

 

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 すべての始まりになる、1つめのたまごを受け取りました。青色の水玉模様で、手におさまるくらいの、かわいらしいたまごです。
 みんなで円になって、さきちゃんがたまごを開ける、そのときを見守ります。
「謎解きダイナソーウォーク、スタート!」

 たまごがパカッと半分に割れると、小さく折りたたまれた紙が出てきました。紙を開くと……。

『私たちは白亜紀前期に生息していた。私たちの種は、他の恐竜たちが進化と共にどんどん巨大化していく中で、反対に、より小型化していくことにしたの。
 私たちの種の子孫は現在の地球に生きていて、飛ぶのが上手なんですってね。
 私は新鮮なお肉が大好き。自慢の爪と賢さがあるから、結構狩りは得意だったわ』

 第1問目にして、なかなか難しい!

 

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〈恐竜にまつわる問題や、暗号が記された紙を見て、謎解きをします〉

 

 恐竜について調べておけばよかった……と悔やみつつも、とりあえず、みんなと文章を読み直して、キーワードになりそうな部分を取り出してみます。
「小型化」「肉食恐竜」「自慢の爪」……。
 恐竜の名前はわからない。けれど、「教室を探してみよう!」
 さきちゃんの声かけで、さっそくダッシュ、ダッシュ、ダッシュ! 体育館を飛び出していき、廊下の角を曲がると、ついに謎解きの時間が来た! という感覚が、戻ってきます。

 

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 それぞれの教室を覗いてみますが、それらしい恐竜は見あたりません。
 こうなったら、あとは見ていない教室と言ったら、体育館から1番離れている教室……。
「図工室に行こう!」
 階段を上がって、勢いよく図工室の扉を開きます。部屋の真ん中には、鋭い爪を立て、大きな口を開いた、今にもこちらに飛びかかってきそうな恐竜が、待ちかまえていました。

 

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 わたしたちの探している恐竜に、ぴったり当てはまっている!

 恐竜のすぐそばにある巣にたまごを返し、2つめの新たなたまごを探します。
 しかし、探し始める誰よりも先に、しなこちゃんが「あ、あった!」と声を上げました。指さす先には、青色のたまご。
 こうして、1つめのたまご『デイノニクス』のたまごを親元へ返し、2つめのたまごを手に入れることが出来ました!

 

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 問題がわからないときは、体育館のヒントマンチャレンジにレッツゴー!
 どのヒントマンに助けを求めようか迷ってしまうような、さまざまなチャレンジが集まっていました。
 なかでも目を引くのは、大きく口を開けた恐竜の顔が2つ並んでいるのが印象的な『シューティング・ゲーム』。

 カゴや箱の中にボールを投げ入れるのですが、カゴの上に設置されている、この恐竜の口を通過して投げ入れるのが、とても難しかったです。チームのみんなで1投ずつ回していくのが楽しくって、時間があれば「わたしも命中させるまでやりたい!」と感じるゲームでした。

 

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 そのほか、ひでゆきさんとの腕相撲対決が出来る『百獣の王との対決』。運動会でもおなじみの競技、小麦粉の中に顔を突っ込んで、中に入った恐竜の化石チョコレートを探す『顔面化石発掘』。
まだまだあります。『恐竜釣り』『恐竜クイズ』『テーブル恐竜レース』など……。これだけでも1日遊べてしまうんじゃないかというくらい、バラエティ豊かなチャレンジでした!

 

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 話は戻って、続いての恐竜を探す、わたしたち青チーム。
 いくつかの謎を解いているうちに、青チームのメンバーみんなの能力が光ります!
「とりあえず、あの部屋に行こう!」と素早い判断と指示を下す、頼もしいさきちゃん隊長。紙を少し見ただけで、さらりと謎の仕掛けを見破ってしまう、あやかちゃん。どの場所に行っても、1番にたまごを発見する、たまごハンターのしなこちゃん。そのほか、隠された化石を探すのが得意な子、走るのが速い子など……。

 

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「よし、わかった! 行こう!」
 順調に進んでいて、次の部屋に移ろうと思っていた矢先のこと。予想もしていなかった出来事が、わたしたちを待っていました。

 ウーウーウー!!!
 ぞっとするようなサイレンの音が、響きわたります。
「緊急事態発生! 5匹の『ヴェロキラプトル』が檻から逃げ出しました。小型で凶暴な肉食恐竜です! 全員速やかに体育館に避難してください!」

 どういうこと!? 事態がつかめないまま、みんなで急いで部屋を出ました。向こうからは、バタバタと廊下を一目散に走ってくる子たちが見えました。しかし、その後ろには、真っ黒な何かが、追いかけてきているのも見える!! あれが、ヴェロキラプトル!?

 

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「キャーー!!!」
 体育館に逃げ込みますが、なんと、体育館にはすでにヴェロキラプトルが居て、わたしたちを追いかけ回します。
 ここでやっと、準備運動の氷鬼は、このミッションの伏線だったということに気が付きました。捕まってしまって、固まっている子もいれば、逃げ続ける子もいる、けれど、後ろから走ってくるのが恐竜なのかもよく分からなくなってくる! 仲間を助けようにも助けられない!
 体育館はパニック状態、まさに『ジュラシック・パーク』の映画のワンシーンのよう。ああ、どうすればいいんだ!

 

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 すると、どこかから、恐竜の鳴き声が聞こえてきました。
『ヴェロキラプトル』の親の鳴き声で、5匹は親元へ帰っていったようです。
 身体の力が一気に抜けて、安堵の声をもらしてしまいました。本当に怖かった、安心した……。
 青チームのメンバーのみんなも無事だったようで、ふたたび謎解きゲームの再開です。

 しかし、次に向かった部屋で、さらなる恐怖が待っていました……。

 

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 真っ暗な音楽室に、かすかな光が回っているのが見えます。あゆちゃんが待っていてくれて、この音楽室の中に居る『ディロフォサウルス』について、説明をしてくれました。
 ディロフォサウルスは、目があまりよく見えていない一方、耳は非常に良く、敏感に音や気配に反応します。少しでも音を感じると、こちらに襲い掛かってくるのだそうです。
 わたしたちは、音を立てないようにしながら、たまごを巣に返し、次のたまごを持ってこなくてはいけないのです!

 

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 なぜか、部屋に入る子の腰には、鈴を取り付けられてしまいました。なんて絶対的に不利なんでしょう……。1人しか部屋に入ることが出来ないので、残されたわたしたちは、音楽室の窓から中を覗いて応援します。
 まず、頼れる隊長さきちゃん。抜き足、差し足、忍び足……。静かに入っていくも、足元には新聞紙のじゅうたん、腰には鈴。ちりん、と鳴った瞬間、ディロフォサウルスが豹変! 手足をばたつかせて、さきちゃんに襲い掛かっていきました。ああ、隊長~~~!!!

 まちちゃん、よしえちゃん、次々とメンバーが入っていきますが、みんなが音に気づかれてしまい、襲われてしまいます。
「次、誰が行く……?」と話しているとき、おとちゃんが手を挙げました。みんなで祈りながら、呼吸も止まるような勢いで、じっと見守っていました。

 

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 おとちゃんが、今どこにいるのかもわからないくらい、静かに、静かに、部屋を歩いていきました。途中、ディロフォサウルスがすぐ近くに接近している! という状況でも、ただ、静かにじっと様子を見て、少しずつ少しずつ進んでいくおとちゃん。
 そして、音楽室の扉まであと2、3メートルというところで、おとちゃんが駆けだして、こちらに飛び込んできました。
「ああ、おかえり~!!」
 思わず、おとちゃんをみんなで抱きしめます。手には青色のたまごが握られていて、無事に帰ってきてくれたおとちゃんが、本当に格好良かったです!
 またもや怖かった……こんなにヒヤヒヤする体験は久しぶりのことでした。

 

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〈様々な恐竜に遭遇!〉

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 様々な試練を乗り越え、全ての謎を解いたわたしたち。もうゴールするだけと思いきや、もう1つのミッション、忘れてませんか?
 そう、化石探し! 化石は20個隠されているそうですが、数えてみると、まだ足りない。もう一度、あちこちの教室を回って、棚や物の陰など、くまなく探しました。
 引き出しを開けると「あった!」と思いきや、他のチームの化石だった、ということもしばしば。実行委員さん、いったいどこに隠したの~!
 でも、青チームのみんなの力で最後の1個も見つけ出して、今度こそ、体育館にダッシュ!

 

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 集めてきた化石を組み合わせて、骨格標本を完成させるまでが、『謎解きダイナソーウォーク』。さあ、これが本当に最後のミッションです。

 ベニヤを切って作られた化石1つひとつはもちろん、見本の模型や組み立て図など、何から何まで、さくらちゃんたち建築部が準備してくれていたもの。本格的で精巧なパーツに少し苦戦しながらも、その組み立て図や番号を参考に、つなぎ合わせていきます。

 

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「これはどこに使うんだろう?」と思っていたパーツが、実は恐竜の顎だったり、よく見ると、そのパーツだけでも、すぐに身体のどの部位なのか分かってしまったり……。
 わたしたちが集めてきた化石で、たしかに大きな恐竜の骨格標本が、出来上がりました。長いしっぽの描くカーブ、躍動感にワクワクする『デイノニクス』が、ここによみがえりました!

 

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「できた~!!」
 その声が、他のチームとも重なりました。そこで、黄色チームと白チームと青チームで、じゃんけんをしました。
 さきちゃん隊長、じゃんけんに勝利! わたしたち青チームの優勝です! やった~!

 

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 終わったあと、身体中が満たされるような感覚に包まれました。
 探し出す楽しさ、走ったり動き回る楽しさ。頭を使う楽しさ、スリルのある楽しさ、心が躍る楽しさ、子供に返る楽しさ……。
 求めていた楽しさを、すべて引き出してもらったようでした。どこに行っても味わえない、とっても楽しい、なのはなだけのアトラクションでした!

 

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 この日まで、毎日夜遅くまで準備をしている実行委員のみんなの姿を、何度も見かけていました。こんなにも楽しいものを作り上げてしまう実行委員のみんなが、本当にすごいなあと感じました。
 恐竜のように鳴いて、走り回りたい気持ちでいっぱいです!
 心も身体も大、大、大満足! 楽しかった~!

(みつき)

 

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***

 

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 脱出ゲーム感覚のダイナソーウォークで一汗かいたあとは、心を落ち着かせて、再び体育館へ。恐竜標本やヒントマンチャレンジのアトラクションが取り払われ、広々とした体育館の中央に敷かれたのは、レッドカーペット。そう、続くゲームはなのはなのキャンプに欠かせない、新聞紙ファッションショーです。

 新聞紙ファッションショーの今回のテーマは、もちろん『恐竜』。ここで気をつけることは、恐竜の着ぐるみを制作するのではないということ。あくまでファッション。現代に通用する、目新しくて奇抜な、それでいて大人が着て美しいファッションを生み出す。そのなかに恐竜をモチーフにしたデザインや、恐竜時代を思わせるダイナミックな要素を取り入れた、新聞紙で作る世界にたった1つだけの、『新・恐竜ファッション』の誕生を目指すのです。

 

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 そしてさらに、今回初の特別ルール。それはなんと、なんと、男性チームが加わります! なのはなで一緒にゴールデンウィークを過ごしたいと、東京から遊びに来てくださった、大竹さん、相川さん、有賀さん、そして英幸さん、りゅうさん、けいたろうさんの男性陣6人が集結して、新たな1チームが結成されました。みなさん、作戦会議もされたようで、オーラから強い結束力を感じます。今までは女性ファッションだけでしたが、たくさんのゲストさんが遊びに来てくださったことで仲間入りをした、男性チーム。今日ここに、恐竜をモチーフにしたメンズファッションも生み出されることに、また新しい風が吹きつけたような気がしました。

 

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「さぁ、現代に恐竜を蘇らせろ!」
 実行委員さんの勢いのある掛け声に押されて、新聞紙ファッションショーが開幕です。

 制作時間は2時間半。8つのチームに分かれて、各部屋で制作が始まりました。使用してよいものは、新聞紙に加え、赤、黄、青の3色の色紙に、牛乳パックが3つです。これらをハサミとカッター、のり、セロハンテープだけで切ったり、折ったり、繋ぎ合わせて、頭から足へかけた身体全体を覆う服を作ります。

 

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 あゆちゃんチームでは、事前にあゆちゃんや、まよちゃんがイメージの図案を用意してくれていました。恐竜の鱗に見えるような、いくつもの同形の模様が連なり、それも平坦にならずに膨らみをもったものというのが2人に統一してありました。

 初めは、新聞紙やチラシで作る箱を大小のサイズで作ろうという方針になったのですが、作り始めていくと、まよちゃんが、「これはどう?」と新たな案を生み出してくれました。それはじゃばら折りにした紙の両端を、間2か所をセロハンテープで留めて、その間を広げていくと、3つの箱が連なったような形になるものでした。そらをさらにテープで留めて、膨らみに角をもたせると、平行四辺形が3つ繋がったような立体のパーツが完成しました。

 作り方はとてもシンプルだけど、誰でも作れて、時間も手間もかからない。そしてなんと言っても、今まで見たことのない斬新なアイディア! チームみんなが賛同して、早速、メインパーツとして大量生産することになりました。目立たせるためにも、赤い色紙だけで作ることにしました。あんなちゃんがモデルになってくれて、あゆちゃんが早速、あんなちゃんの肩から腰にかけて、着飾っていきました。できあがった3連のパーツが胸の辺りにV字で均等に並ぶと、見た目は、バラのようでもあり、整合性のある鱗模様のようにも見えます。

 桃色の似合うあんなちゃんに、ベージュが含まれた淡い赤色の色紙がよく似合い、さらにパーツも予想以上に可愛らしくて、何度も何度も、「いいねぇ」「可愛いね」という声が絶えませんでした。その声にあんなちゃんが恥ずかしそうに微笑んで返してくれることが嬉しかったです。

 

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〈各チーム、工夫をこらして服を作っていきました〉

 

 わたしもいち早く、あんなちゃんとあゆちゃんのもとへパーツを届けたい一心で、まよちゃんを中心とする制作班のみんなと、折る人、テープを貼る人、紙を広げて立体感を出す人の3工程に分かれて、黙々と制作に没頭しました。久しぶりに紙を折ったり、丸めたりしていると、子供心に返るようで、改めて自分たちの手で一から物を作り出す楽しさを感じました。

 あと90分。あと60分……。初めはたっぷりあると思っていた時間も、刻一刻とお披露目の時間が迫ります。上半身は満足のいくものができあがったけれど、下半身と頭、足下はどうしよう。この辺りで生む苦しさにぶつかりましたが、漠然とイメージする、鋭利のある筒状の形を追い求めて、どうしたらきれいに作れるだろうかと試行錯誤しながら、できることから進めていきました。

 

 

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「残り時間、あと20分です」。実行委員さんから時間を伝える放送がかかりました。
 そこからの追い上げが戦いでした。ひとまずで作ってみた筒状のパーツでしたが、先端を切ってみようとあゆちゃんが提案してくれて、先端を切ったものをいくつか重ねてみると、イメージしていた、とげとげしさが出ました。いいぞ、恐竜らしさが出てきた。チーム全員でモデルのあんなちゃんに取り付くように、腕、足下、頭飾りを付けていきました。あんなちゃんも、「ここにベルトを巻いたら締まるのではないか」と一緒に考えてくれたり、残ったメインパーツで、恐竜の足の指みたいにワンポイントをあゆちゃんが作ってくれました。髪飾りはまよちゃんがいつのまにか作ってくれていました。

 そして無事、完成! ぎりぎり制作時間に間に合い、ほっと一安心です。一時は焦ってしまったけれど、モデルのあんなちゃんに似合う、強く立ち向かそうな恐竜ファッションができあがりました。時間になると、各チームのメンバーに囲まれたモデルさんが続々と体育館へ集まってきて、どんよりした外の空気を吹き飛ばすかのように会場には花が咲きました。そのなかでレッドカーペットへと歩いて行く、あんなちゃんの背に向かって、エールを送りました。

 

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 それでは、8人のモデルが揃い、新聞紙ファッションショーのお披露目です!
 ステージ前には、それぞれのチームが作った恐竜ファッションを身にまとった8人の子が並びました。どの子も奇抜で鮮やかで、遠くから見ると、本当に新聞紙なの!? と思うようなものも見受けられます。1人ずつ、曲に合わせて、モデルウォークで歩いてみせてくれました。

 なかでも、お父さん、お母さんの目を引き、最高得点を叩きだしたのは、のんちゃんチームで、モデルは卒業生のさきちゃん。

 

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 じゃばら折りにした円状のパーツを肩からスカート部分にかけて大きく使い、そこから恐竜の角がいくつも飛び出しています。さらに特徴的だったのは、後ろ姿。なんと、お尻から長い恐竜の尾が伸びています。長さもあれば、しっかり膨らみもあり、全体とのバランスが絶妙です。そこからも小さな突起がいくつも出て、緻密さもありました。

 前姿だけ見れば、このまま着ていられそうなデザインのなかに、実は隠された恐竜の面影が見え隠れするワンポイント。これこそ、現代に通用する恐竜ファッションだと、お父さんは97点、そしてお母さんは100点満点の点数をつけました。長身のさきちゃんにも、とても良く似合っていました。

 

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 そして続いて高得点をもらったのは、なんと、あゆちゃんチームのモデルはあんなちゃん。レッドカーペットの上を堂々とモデルウォークで歩き、衣装が引き立つポーズを決めてみせてくれた、あんなちゃんがより一層輝いてみえました。お父さんお母さんが、「非常にまとまりがあって、洗練された美しさがある」と好評してくれました。

 

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 他にも、新・恐竜ファッションがたくさん生まれました。わたしたちも密かに1番気になっていた、男性チームはというと……。モデルはけいたろうさん。タイトルは『ダイナソーウォーリアー』。登場したけいたろうさんの首もとに巻かれたストールは矢のように動きがあり、まるで武士のよう。タイトルに“戦士”と付くだけあって、身軽で今すぐにでも戦いにいけそうな見た目です。

 

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 新聞紙ファッションショーが今回が初めてだという方がほぼ全員というなか、男性チームのみなさんは、やはり難しかったとおっしゃっていました。ですが、わたしたちも男性ファッションの誕生をイメージしたり、楽しみにしながら、新聞紙で衣装を作る面白さと難しさを感じて、ゲストの方々と制作をできたことが、とても嬉しかったです。

 今回が初参戦のももかちゃんは、ステゴザウルスと生き物が大好きなももかちゃんらしい、トカゲの要素を取り入れた、キュートなファッションです。頭、胸元、背には、鳥のくちばしがいくつも突き出し、スカートは膨らみがあって、ふんわりとしています。最年少のももかちゃんらしい、若々しさと可愛らしさ、そして元気溢れるユーモラスのあるデザインがももかちゃんにとっても似合い、レッドカーペットの上でポーズをとる姿を眺めているだけで、こちらまで笑みがこぼれてきました。

 

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 あけみちゃんは、3種の色紙を大いに活用し、見た目にも鮮やかで華やかな装いです。よく見ると、それらは羽になっていて、まえちゃんチームらしい細やかさです。さらに頭の被り物も1枚1枚切って作ったという小さな羽でできていて、このまま新しいダンス衣装として使えそうだと思いました。色味が多いと、より目立ち、印象に残りました。

 

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 全8チームのモデルさんのお披露目と好評のあとは、お父さんとお母さんがそれぞれ選ぶ、優秀賞の発表です。先ほどの点数に50点が加算されます。見事、お父さんお母さんに選ばれた、栄えある優秀賞は……、卒業生のさきちゃんとあんなちゃんでした!

 お父さんより、2人に共通するのは尖っているファッションだということ。腕、足元などそれぞれに隠された、鋭角なフォルム。やはり恐竜ファッションは丸みを帯びているよりも、尖っているのではないかと、お父さんは講評してくれました。2人が並ぶ姿は、一見どちらも見た目は違うけれど、全体のバランスがとれていて、所々に尖りがあって、恐竜らしい強さを感じるファッションでした。

 

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 実際は見たことも触ったこともない、2億3千万年も前に生息していた恐竜。その姿を想像し、現代の空気感に、恐竜らしいダイナミックさと強さを取り入れた恐竜ファッションを目指して、みんなと作り上げた8つの衣装がここに誕生しました。難しいテーマでしたが、それだけ生む苦しみ、形にする困難をチームのみんなと味わう面白さもありました。

 現代に、恐竜ファッションを蘇らせろ! それをテーマに、ゲストの方々もたくさん加わって、大人の女性、男性の着る恐竜ファッションを作り上げられた時間が嬉しかったです。

るりこ

 

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 おっす! “ジュラシック・ブリッジ”始まりますっ。謎解きゲームで頭を使って、走って、新聞紙ファッションショーで作って、セブンブリッジで鳴き叫ぶ! 今回初っ、子供組が実行委員をさせてもらうことになりました。初めてで慣れないことたくさん……上手く盛り上がるかなと緊張で胸がバクバク。

 大会当日にバタバタしながら、今回の大会で登場する、風船の卵や新聞紙での卵をつくったり、入口看板をつくったり、4人だけでは手が回らない。お昼の時間には、あけみちゃんとふみちゃんが風船を膨らますのを手伝ってくれたり、夜にはけいたろうさんたち男性チームやえりさちゃん、まなかちゃんたちと、たくさんのみんなが助けてくれました。
「何か出来ることある? 何したらよい?」と声をかけてくれる、それだけで胸が一杯になるほど嬉しかったです。みんなが手伝ってくれたおかげで、無事に準備を完了することが出来ました。みんなが段々と会場に集まって来てくれて、そろそろ始まる。4人で肩を組んで、みんなが楽しめるように頑張るぞっ! と、「エイエイオー!」からのハイタッチをしました。

 

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 ジュラシック・ブリッジ団員による選手宣誓、団長のえみちゃんに続き私たちが復唱。応援団になり切って、思いっきり腰をそらせて発します。
「その1.判断に迷った時は相手の利益を優先すること」
「その2.常にポーカーフェイスであること!」
「その3.自分の誇りにかけて泥臭く罰ゲームをすること!」
「その4.恐竜時代の弱肉強食なセブンブリッジを作っていく一人であること !」
 ……と10か条のブリッジクレドが。みんなが温かく見守ってくれながら、全力で反応してくれて緊張も段々ほぐれ、どんどん寸劇も楽しくなってきました。

 そして、予想通り一番大きな反応を生み出したクレドがあったのです。
『その6.恐竜の鳴き声には必ず従うことっ!!』
 これがどういう意味を示すのかということは、のちのち分かります。どういうことなのでしょうかね~??

 

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 今回のセブンブリッジは、いつもと違います。私たち子供組は最下位の救世主!? 『最下位哀れみの令』を発令。
 毎月の大会の度に罰ゲームになってしまう、まえちゃんやまなかちゃんに続き、「なかなか上がれな―いっ」「大失点して大負け中っ」「ずっと最下位っ。運が悪いーっ」と嘆き悲しんでしまう人を救いたい。という思いから考案されたNEWルール。

 各リーグで毎試合、最下位であったチームには『ポン・チー禁止令カード』又は『ジョーカー・7引き渡しカード』が渡されます。
 『ポン・チー禁止令カード』というのは、誰かが鳴いたとき、しかしそれを阻止したい場合に、ポ ン・チー禁止カードをみんなに見せて「〇〇禁止!」と叫ぶと、叫ばれた人はその時に鳴くことは出来なくなります。ポンやチーで鳴くことを阻止するカードです。

 

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 また、ジョーカー・7引き渡しカードとは、誰かと、ジョーカーまたは7と、自分のいらないカードを交換することが出来るカードです。
  ただし、必ずしも交換できるわけではありません、ジョーカー・7を持っていそうな人を直感で選び出し指名、その相手が持っていたら良いのですが、持っていなければデデーン……そのカードは無効になってしまうのです。
 しかし、交換が成立し、手札にジョーカーや7が一杯! ハッピー! 一発上がり出来る! と思っていたのに、自分の番が1回も回って来ることがなく他の子が上がってしまった。となると、大大大失点。良い方向、悪い方向、どちらに傾くかギャンブルのようなドキドキ・ワクワクカードです。

 これらのカードは必ずしもその試合中に使わなければならないのではなく、別の試合で使いたい時までとって置くことも可能。最下位になってしまっても希望がある! けど、使い方を間違えたら……いつどこで使うかはあなた次第。

 

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 みんな、ルールが分かってくれたでしょうか? それではゲームスタート! ゲストや卒業生、キッズたちもたくさんいて、1リーグ12人ほどと一杯、夜の広い体育館でも寂しくない。明るくて賑やかで、これからどんな試合が待っているのかとても楽しみです。

 私は青チームで、あけみちゃんとペアになって行いました。前半戦のトリケラトプスリーグには、のぞみちゃん家族とあゆみちゃん家族がいてキッズ多め、たけちゃんやたいちゃん、ゆりちゃんにおとちゃんと、もう可愛くて可愛くてたまらない。面白メンバーも、さきちゃん・どれみちゃんペア。毎回さきちゃんは試合前は、「清楚に行きます」と宣言しているのですが、清楚なの? なんだか、異次元のロボットのような、どこかのお城の執事のような様子で、2人で両手を天に差し伸べ、運が降りてくるよう祈る儀式を行っていました。みんな、その光景をポカンと眺め大爆笑。でも、2人はいつだって真剣です。

 試合がスタートっ。1試合1試合、いつもに比べて少し長め、みんな鳴くものの、なかなか上がる人はいない。そんな中でも順調に上がって行くのは、儀式の効果!? さきちゃん・どれみちゃんペアです。鼻を膨らましてニタリと凄く嬉しそう。

 

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 そして6試合目に突入したところで、『ポン・チー禁止令カード』が渡される時間になりました。最初にこの特別カードを手にしたのは、ふみちゃん・えみちゃんのオレンジチームです、この2人はどこで使うのでしょうか? さきちゃんたちが初めは順調でしたが、私たちも負けていません。鳴くときは全力で!

 配られる手札がどの回も良くて、すぐに鳴くことが出来そう。上手くいけば上がれるっ、ということばかり。手札を見たとき、興奮で顔がニタニタ、つい声が……すると、すかさず、ペアのあけみちゃんが、「ポーカーフェイス!」「もう、嘘がつけないんだから~」と私に言いました。笑いと喜びをこらえるのに必死な私に対し、嬉しいけれどばれないように必死のあけみちゃん、その時間がとても温かくて面白くて、みんなも大爆笑して。しかし、本当にポーカーフェイスは大事!!! 私が単純で、すぐに顔や声に出すから……。

 手持ちカードが最高っ! あのカードが出て鳴けば、一発で上がれる!
 あけみちゃんと、「いけるね、いいぞっ」と待ちに待っていて。待っていたカードが場に捨てられた。
「ポン!!」
 と大きな声で喜び100パーセントで鳴けた。

 と思ったら、前から「ポン禁止っ」という声とともにカードが差し出されました。なんと、ふみちゃんとえみちゃんペアが阻止してきました。私、あけみちゃん、えみちゃん、ふみちゃん、と言えば、日々の掃除を一緒にしているピンクチームの仲間。ピンクチームの裏切りだっ! とあけみちゃんがすかさず言う。それでも負けじと『ポン禁止令』を差し出す2人。
 うそーっ…一発上りがなんと阻止されてしまいました。チーン……。

 私たちは、例え阻止されたとしても、くじけない。気持ちを強く持ち続けます。そのおかげか、手札が良い良い。「ポン!」「チー・チー・チー」と阻止されてたまるかっ、というレベルの勢いで鳴いていきます。みんなに、一発上がりかと思った、と勘違いされるほど、鳴けるだけで2人で大喜び。鳴けるだけで嬉しいんだもの。なぜなら、いつ阻止されてしまうか。いつ上がられてしまうか。良いカードでも、負けてしまった場合の失点も大きいので、冷や汗タラり。心臓バクバク。

 

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 前半戦も残り1・2回、私たちは手札が良くても上がらせてもらえない。点数が小さいもののコツコツと負け続け、さきちゃんたちがコツコツと得点を稼いでいました。
 しかし、前半戦最後の2回戦にして、ブォーーーンとエンジン音が聞こえるかのように急上昇していくことになりました。
 それはなぜか? うーん、それはっ、のぞみちゃんたちが貢献してくれたから! お店も出せる、どんどんカードをつけられる、1回目の順番にして手元からどんどんカードがなくなっていき、やったー! 一発上がり! 誰にも阻止されることも、鳴かれることもなく、気持ちよく一発で上がることが出来ました。

 のぞみちゃんたちの可愛い悲鳴。しかし悲鳴の割には手持ちのカードが凄い。7を3枚ほどと、10点カード(J・Q・K)をいくつか持って、一発上がりなので×2倍。なんとマイナス700点、他のチームからちょこちょこと点数をもらい、私たちに+792点され大逆転!

 前半戦、それで終わりではありません。最後の試合でも、何が起こったか、あけみちゃん&ももかは見事に上がることができ、+129点の獲得をすることが出来ました。ハッピー。

 

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 青チームのメンバーは、大竹さん&ちさとちゃんや、るりこちゃん、あゆちゃん、けいたろうさん……と、なんだか安心できる。悲鳴は聞こえませんでした……? あっ、あゆちゃんが何か言っている。あっ、るりこちゃんとこも。青チームは悲鳴を上げないものの、良く見ると『〇〇カード』を3枚程もっている子が多数。大丈夫かな……?? 青チームを信じる!

 中間発表の前に休憩タイム。たけちゃんと、たいちゃんと、ぐるぐると回転してみたり、恐竜の前で写真を撮ったり、卒業生のえりさちゃんから頂いたシアトルのチョコクッキーを頂いたり、夢のような幸せな時間を過ごしました。

 

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 そしていよいよ中間発表の時間に。中間なのでここはシンプルに1位から。青→ピンク→黄→オレンジ→白→赤。最下位の赤チームは、お父さん・お母さん、あゆみちゃんご家族や、相川さん、そして、いつも罰ゲームになってしまうというジンクスがある、まえちゃんっ!? でも、まえちゃんは、「全然悪くないっ、大丈夫ですっ」と言っていました。このまま恒例のまえちゃんたちの罰ゲームになるかっ。それとも免れるかっ。どうなるのでしょうか……。

 しかし、まだまだ、順位がゴロリと変わることもあり得ますよ。ここからはお待ちかね、救済ルールの時間です。その名も『卵をあっためてあっためて、孵化させよう!』風船でできた6つの卵。チームで一つ卵を選んでもらい、代表者1人にお尻で割ってもらいます。何が出るかは割ってからのお楽しみ!
(♪何が出るかな? 何が出るかな♪)
 私たちが「せーのっ!」の瞬間にバーンっ! と体育館中に風船の爆発音と笑い声、「何? 何?」という歓声が。そして気になる中身は?

 

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 黄チームは得点3倍、赤・オレンジチームは得点2倍。そして、ここからは、ん? と聞き直しそうになるものの3連続。白チームは、「勝ったらみんなからウインク」! 青チームは、「みんなから愛のコメント&投げキッス」!? ピンクチームは、「ガウォー権」!!? 「ガウォー権」はポンよりもチーよりも強い、恐竜の鳴き声で鳴ける権利。順番も関係ない。マークが違っても、数字がそろっていればチーができてしまう。なんとも最強な権利なのです。寸劇の謎がここで解けましたか?

 そうです、「その6.恐竜の鳴き声には必ず従うこと」の意味はこのこと。ガウォーと鳴かれたらその人にポン・チーを譲ってください。そして、マークが違っても関係ない。数字さえ繋がっていれば大丈夫。思う存分鳴いてくださいな。ピンクチームの逆転も夢じゃない。気合を入れなおして後半戦スタート!

 

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 前半戦とはリーグが変わって、新鮮な空気。私たちの右には、りゅうさん。前にはまえちゃん&相川さん。左にはまりのちゃん&あんなちゃん。斜めにはしなこちゃん、せいこちゃん! 最強運メンバーが勢ぞろい……毎回、セブンブリッジで奇跡を起こすメンバーばかり。後半戦どうなるの?

 初めの3試合に、先ほどの救済ルールが適用されます。りゅうさんたちがガウォー権を持っています。りゅうさんは凄くそのことが嬉しそうで、何度もルールを確認して、「♪ガウォッガウォッ」とりゅうさん作詞作曲『ガウォッソング』を歌っていました。ガウォーと今にも鳴き出しそうなりゅうさん、みんないつ鳴くかな? 鳴くかな? とドキドキが止まりません。そんな中、試合は進んでいきます。

 1試合目はポーカーフェイスの達人……しなこちゃんが、あっという間に静かに上がっていきました。黄色チームに3倍の点数。いくら、みんなの手持ちのカードが少なかったからとは言え、3倍は大きい。1回戦目にして+297点獲得。オーマイガーっ。ここで、『ポン・チー禁止令カード』を始めに手にしたのは、せいこちゃん。

 2試合目は、強運のまえちゃんたち。お店にジョーカー3枚を一気に出した! 恐ろしき強運。そして、瞬く間に上がっていきました。うーん……私たちも手札は本当に良い、何だけど番が回ってこないよっ! みんなポンっポンっ鳴いて飛ばされていくこの運命。いつ上がられてしまうか、冷や汗が―――。

 

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 遂に、禁止令カードを2枚手にしたせいこちゃん。いつ使うか迷いに迷っております。このカードは本当に使うタイミングが重要。いつ使うのかな? りゅうさんたちもガウォーといつ鳴くのかな? いつ何を阻止されてしまうか、何をされてしまうか。
 3試合目のカードが配られ、手札に願いを込めて、「はっ!」と2人で開いて見た瞬間、喜びがもう口からあふれ出そうになるほどの手札。一発上がりができる!

 ポーカーフェイス、ポーカーフェイスと自分自身に言い聞かせます。そして、せいこちゃんに心の中で、「絶対に禁止令出さないで……」と訴えます。りゅうさんにも、「ガウォーと鳴かないで……」と。
 もう緊張しすぎて全身発熱。あけみちゃんとカードを握りしめます。そして捨てられた! 私たちの鳴けるカード!
「ポンっポンっポンっ」と飛び跳ね叫ぶように鳴きました。
 もう嬉しくて、嬉しくて、あけみちゃんと次次にお店に出したりつけて行き、見事に一発上がり。
 他のみんなの手持ちのカードの点数が大きい。+1224点獲得っ! 私史上初の大得点獲得、何が起こってこうなったのか分からないくらい奇跡のように思えて、だけど2人で満面の笑みで全力ハイタッチして、凄く嬉しかったです。

 

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 救済ルール最後の回ギリギリで上がることができ、青チームの私たちは、『みんなからの愛のコメント&投げキッス』をもらいました。みんな、大きな失点をしてしまい得点を数えるのにバタバタとする中でも、その時はやってくれました。投げキッスからの、「大好きっ」「可愛いっ」「美味しい料理作るねっ」とりゅうさんが。みんなからそう言ってもらえることは、とても嬉しい気持ちと恥ずかしい気持ちがありました。私たちのリーグは男性も3名、男性からはだいぶ恥ずかしいっ! けど、やっぱりみんなからの言葉は素直にとても嬉しくて、胸が一杯になりました。あけみちゃんと顔を見合わせて「普通に嬉しいねー」と照れ笑い。

 気を取り直して4試合目に。ここからは『ポン・チー禁止令』ではなく、『ジョーカー・7引き渡しカード』が最下位の人に渡されていきます。
 3試合目により、リーグ内の順位ががらりと変わり、あんなちゃんペアにカードが渡されました。
 せいこちゃんの手にはまだ、『ポン・チー禁止令カード』があります。

 しかし2人は積極的。もらったらすぐに使いました。ポーカーフェイス、ポーカーフェイス、もう当たり前のように自分に言い聞かせます。けれど、勝っている私たちが狙われます。ジョーカーを持っていたから、希望があったものの。交換……3試合目までで運を使い切ったのかのように、見事にバラバラ。これじゃあ、鳴けもしないし、お店も出せない。2人でチーン。せいこちゃんもいつ禁止令を使ったら良いのか分からず頭を悩ませていました。私たちはとにかく失点を小さくする、小さくする、出来ることはする。大失点も大きくプラスになることも誰もなく、ある意味平和に進んで行きました。

 

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 何があったのかは分からない。何が起こったのかは分からない。けど、初の大得点。あけみちゃんと、凄かったねーっ! 何があったか分からないけど、と言いながら、ドキドキ・ワクワクの順位発表に。

 私は実行委員として、えみちゃんたちのしてくれた集計結果を見たのですが、頭の中にハテナが一杯。複雑過ぎて、どこがどうなったのか分からない。集計を見て理解したななほちゃんたちが、
「凄いことになっています」
 と興奮気味に言っていたので、前半から大きく変わったということだけは理解。けれど、順位は全くどうなっているかは分からない。
 えみちゃんたちによる結果発表を、私もワクワク・ドキドキで待つだけ。4位から発表。

 4位は白チーム! 3位は赤チーム! 2位はピンクチーム! 1位は青チーム!!
 罰ゲームを免れたのはオレンジチーム!
 そして、罰ゲームは……黄色チーム。まさかの、実行委員のななほちゃんも。

 

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 今回の罰ゲームは『私、前世恐竜だったんです』。
 恐竜くじを1人1枚引いてもらい、その恐竜になり切ってもらいます。ただしテーマがあります。
 1つ目、卵から生まれるときの恐竜の赤ちゃん。
 2つ目、ティラノサウルスに食べられる瞬間の最後のひとあがき&一声。それをしてもらいます。
 そしてみんなは、なんの恐竜か当てる。ここからはお父さんが実況して下さりました。

 

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 罰ゲームがこんなにも盛り上がって、震えるほど面白くて、大笑いするとは……準備ができた人から、前に来てもらいました。
 新聞で作った大きな卵の中に入ってもらいます。そしてこの卵を自由に破って出てきてもらいます。
 よしえちゃんやあやかちゃん、と可愛い恐竜の赤ちゃんもいたり、もう本当にいそうなくらいリアルに演じるさきちゃん、どれみちゃんと、さまざまな恐竜の赤ちゃんがいました。
 出方が本当に恐竜様々で、お尻を全力で振って出てくる子もいれば、水の中の恐竜はバタバタと泳ぐように出てくる子もいて。

 そして、有賀さんも罰ゲーム!? 申し訳ない……と思っていたのですが、卵に入ったら面白すぎる。お父さんの実況も面白過ぎる。両拳を床につき、4足歩行で歩く恐竜、しかも口を尖らせリアルに再現。みんなをぐるりと見渡すように堂々となり切る有賀さん、さすがです。
 さきちゃんは、「次は私が」と手を挙げたところから、もうなり切っている…たくさんの恐竜の赤ちゃん、見ごたえ100パーセント。

 

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 月日が経ち、恐竜の赤ちゃんも大きくなったのですが。ティラノサウルスが襲い掛かってきてしまいました。食べられる瞬間と最後の一声を全力で……。
 罰ゲーム女王のどれみちゃん、役者のさきちゃんは、何だか次元が違う面白さがありました。
 もうリアル過ぎて、面白くて、見ているみんなも、夜とは思えないハイテンション。言葉にできないほど面白かったです。

 罰ゲームを面白楽しく終え、青チームの私たちには『足袋』の景品が。みんなで足袋ポーズで写真を撮って、嬉しい気持ちになりました。

 

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 お父さんが最後に、
「罰ゲームも、見てる人もやる人も楽しくて面白いものを、もっともっと考えて行きたい」
 ということを言って下さって、これからもどんなものが出てくるのか楽しみになりました。
 みんな、「〇〇権・禁止令、罰ゲームと、とても、とても楽しかった!」と言ってくれて、とても嬉しかったです。ジュラシック・ブリッジ大成功!

(ももか)