【4月号⑨】「お餅用? 天ぷら用? 春のヨモギ摘み大会!」 なつみ

 

 春が来たよ! ヨモギ積みだ!
 春のヨモギ摘み大会。前年はスプリングコンサートの為、開催できずに春が終わってしまいましたが、今年は一年ぶりの大会と聞き、わたしは勿論、選手の皆さんも張り切ったり、はしゃいだり。開催予定の午後二時まで、前日からワクワクしていました。

 さぁ、当日の午後二時。今年はミーティングのバディと共に一時間半、ヨモギを摘んで、摘んで、摘みまくります。
 まずは、あゆちゃんがまりこちゃんからもらった、「ヨモギ餅にできるヨモギ」と「りゅうさんに天ぷらにしてもらえるヨモギ」の二種類の基準を伝えてくれました。

 触ってみて、産毛が生えていて、繊維の少ない、柔らかい羽のような新芽のヨモギを、餅へ。それより、うーん、ちょっと硬いかな、というヨモギは天ぷらへ。うーん、どっちを摘んでも嬉しいので、わたしたちのバディは両方、積極的に摘むスタイルで行きました。

 餅用と、天ぷら用の二つの袋を持って、あんなちゃんとみつきちゃんと、さぁ出発。

 

 

■ヨモギハンター

 わたしたちのバディは、前日のおしゃべりタイムの三十分間を、喋りながらヨモギ摘みの下見に費やすほど、この日を楽しみにしていました。

 まずは、校舎前の花壇。次に奥桃畑の桃の樹の下……。点々と移動していると、畑の中にも畔にも、ちょっと距離のある畑にも、どこに行ってもなのはなの子がいて、ここにはいないだろうと思う、歩いて二十分、三十分はするのではないか、そのくらい少し遠出の桃畑にも、ゆいちゃんとひろちゃんがいて、驚きながら、笑顔ですれ違ったりしました。

 衝撃だったのは、開墾二十六アールの桃の樹下にヨモギが群生しているのを発見して、(ヨモギスポットだ!)と思い走って、新芽を摘みに行くと、(あれ? 新芽だけないぞ?)……そう、もうすでに、こんな遠くの畑にも、なのはなのヨモギ摘みハンターが来ていたのです。
 ビックリを通り越して、みんなのヨモギセンサーの強さに笑ってしまいました。

 

 

「ここはもう、みんなが採ってくれていたんだね」そう言って、みんなの採り残しをわたしは摘んでいたのですが、それでも両手一杯以上も摘むことが出来て、摘んでいる最中は、夢中になって集中しているので、黙々と、といった感じでしたが、わたしが「たくさん採れたよー!」と見せると「ほんとだ!」「イイねぇ」と言ってくれて、嬉しかったなぁと思います。

 

餡子の小豆もなのはな産のものを使ったヨモギ餅や、天ぷらとして美味しく頂きました。