「夜の美術館」 まよ

4月13日

●桃の霜対策

 昨夜は、桃の霜対策に行きました。早朝3時に集まりました。ピンクの懐中電灯を首にかけられるように準備してくれていて、私は夜に眼が見えにくかったため前回走るのに苦労していたので、とても助かりました。また、資材の入った缶を混ぜるための竹の棒は、トラックの座席側に向けて置くという注意点をあんなちゃんが初めに説明してくれていて、以前のように暗闇でどちらが煤がついているか分からないということを防ぐことができていました。ちょっとした改善で、霜対策も毎回、やりやすくなっていることが有難かったです。

 みんなで、開墾26アールと、17アールをやり、その後は二手に分かれました。私は、山桃畑、夕の子、石生畑をよしえちゃん運転の車で、回りました。開墾26と17アールの畑に着火した時の光景が、「夜の美術館」と自分の口から自然と出たように、本当に来て良かったと思う美しさでした。私はライターで火を着けていきました。着火するみんなの顔が炎に照らされていて、桃がチラチラと明るく照らされていくのも綺麗でした。実際に、着火した2メートルほど先の、畑の端の地面の草には霜が降りているように見えて、あんなちゃん達が用意してくれたもので本当に桃が守られているのだと思いました。

 一巡目は軽く、3巡目からは缶の隅まで混ぜていくようにと説明をしてくれました。30分で一巡でき、5回回れるようでした。初めに燃やし過ぎると、5時までもたないので、徐々に燃やし、最後は全部の資材が燃やしきれるようによく混ぜるということでした。火が消えてしまって、灯油が少ないものには足していきました。煙が出ているものには、竹の棒の先を燃やしている炎や、ライターを近づけるとすぐに着火できました。

 古畑の隅に、スウェーデントーチという、木材に十時の切れ込みを入れ、油を染み込ませた布を挟み長時間燃やすものが置いてあるのを、ちさちゃんが教えてくれました。切れ込みの深さで、燃える時間が変わってくるということも言っていて、面白いなと思いました。
 日の出は5時45分から6時と聞いていました。青白くなってきた空と、灯る光も、綺麗でした。石生畑は、縦長で、まるで灯篭の道ができているようでした。

 仮眠をとってからは、資材の回収に行きました。あんなちゃんが畑の奥や、隅に穴を掘ってくれていました。そこに、缶を集めて資材を入れていきました。小さなスコップを利用し、缶の四隅をひっかき、煤が落ちやすいようにし、二人が穴に入れていきました。穴がいっぱいになったら鍬で土をかけ戻しました。私は缶の中の煤をかき混ぜるのが楽しいと思いました。右足で缶を固定し、少し前方に傾けてから、角ばったスコップの両端を利用して、隅の煤をとっていき、缶をひっくり返して同様に2つの角の煤をとる、というのをしていくのが楽しかったです。
 今日はえつこちゃんが、初めて桃の霜対策に行けたと、本当に喜んでいて、「夢が叶ったんだ」と言っていて、それを聞いて私もとても嬉しい気持ちになりました。