4月8日 朝
今朝の感動をどうしても日記に書きたくて、朝食前に書きます。
私は霜対策に参加しました。朝の2時、玄関下に集合しました。そこには、集合前に畑まで行って気温を測ってきたあんなちゃんの真剣な姿があり私も気持ちが引き締まりました。
2チームに分かれて畑を回っていきました。1周目は火をつけていきました。畑の前まで来て、思い出しました。私は火というものに対する恐怖心が強く、これまでの人生でライターを上手くつけれたことがありませんでした。でも、桃を守りたいというみんなの気持ちを前に、そんなことは関係ありませんでした。私も、最初の1缶は少しだけ手こずったものの、すぐに、勢いを持って走りながら火をつけていきました。かんなくずに火をつけるとすぐに火がつきました。
2周目からは混ぜていきました。隅に資材が残らないように4隅からまぜる、朝まで持つように全部が燃え切らないように注意するということを意識して混ぜました。2チームで手分けして回ると30分に1回同じ畑に行くことができ、行ったときに火が消えていることもありませんでした。混ぜると火は勢いをまし、メラメラと燃えました。桃畑を走りながら火を見ていると温かくて、木の周りは霜も降りてないように見えました。でも、奥桃畑に向かってあぜを走っている時、火から遠くにあるタンポポにはびっしり霜がついてぱりぱりになっていました。
暗かった空が明るくなってきました。そこからは、資材を燃やし尽くすようにしっかりまぜて日の出まで、火を燃やし続けることができました。みんなで石生で日の出をみました。火は1回灯油を少し足しただけで、朝まで燃え続けていました。こんな寒い中、そういう資材の配合ができるノウハウの後ろに、どれほどの歴史があるんだろうと思いました。薄明るくなった紫の空を桃をすかして見たらきれいだねと言った、あんなちゃんの横顔を見て、今日、桃を守るためのあんなちゃんが持った緊張感、責任感の大きさを感じて、本当にきれいでした。
ななほちゃんが、「最高の火遊びだね」と言ってくれて、本当にそうだなと思いました。暗い畑にメラメラ燃える火とか、真っ暗だった空が明るくなっていくときの太陽の温かさとか、薄明りの中で黒く縁どられた桃とか、日の出で太陽が昇る速さとか、みんなで桃を守りながら見た景色は最高の宝物になりました。
真っ暗な空に、日の光が差したとき、やっぱり、私達は、人知を超えた大きなものに生かされていると感じました。太陽が昇って、自然があって、そうして生かされていると感じました。とても感動して、満たされた気持ちになりました。
読んでくださってありがとうございます。