「綺麗だと身に染みて」 まよ

3月25日

●摘蕾と人工授粉の花粉取り

 午前は、石生と、池上桃畑の樹の2巡目の摘蕾に入りました。石生の桃の樹は、枝数が少なく、10段以上の脚立が必要になることが多かったです。花が完全に開いている枝も1割弱見えました。あんなちゃんが、少し見落としの枝が多くなってきているので注意するように言ってくれました。

 池上桃畑に移る前に、あんなちゃんがスモモの樹が満開なので花見をしてから行ったら良いと言ってくれて、みんなで観ることができました。真っ白で、蕾も、花弁もとても綺麗で、みんながスモモ畑の中に居る姿をじっと、見て、写真に撮りたいなと思ったり絵に残したいなと思いました。後でりなちゃんが、写真を撮ってくれていて安心しました。りなちゃんが、みんなで観るから綺麗だよねと言っていました。本当に、そうだなと思います。

 スモモの花の美しさを感じられる心は、なのはなに居るから持てていると思うし、それを一緒に綺麗だと感動できるみんなが居るから、こんなにも自分も幸せな気持ちになれることを有難いと思いました。それに、この自然の中に居て、季節が回ってこないと観られない景色だと思い、今しか見られないものだから綺麗だと身に染みて感じるのだなと思いました。その後の、池上桃畑のなつおとめの摘蕾は、全体的にスピードアップした気がしました。

 午後は、人工授粉用の、花粉採りに開墾17アールに行きました。夢白、川中島、浅間の3つの品種は手で授粉する必要があるそうでした。あんなちゃんが、赤い葯の中に黄色い花粉があるのを見せてくれました。葯が開いていない、まだ赤いものを採るのが理想的で、花は開く直前のものがよいということを教えてくれました。隣の桃畑の人たちが、枝に傘をぶら下げて、その中に蕾を落としているようで、その様子が面白かったです。確かに自分でやってみると、傘をぶら下げるのは良い方法なのかもしれないと思いました。授粉は、ミツバチがしてくれることもあるけれど、手でやると確実なのだということも教えてもらいました。

 この後農協に行って、葯と花を分解する機械に花を入れて葯のみを取り出してきました。葯は、美味しそうな鮭のふりかけのようにも見えました。赤い葯をつるっとした紙の上に拡げて、直射日光の当たらない場所に拡げて干しました。開葯という工程だそうで、赤い葯が1、2日ほどで黄色くなるそうです。それから乾燥剤と一緒にボトルに入れて置いておき、人工授粉に使うとのことでした。夢白の場合は四分咲きと八分咲きのとき2回、授粉をすると教えてもらいました。

 今日、葯をとるときに、開いた花を落とすこともあり、その時は後ろめたさを感じました。摘蕾もスピード感をもって進めたいと思いました。