「開放感を感じて生きていきたい」 るりこ

3月19日

○バッティング練習

 楽しい週末でした。りゅうさんとお仕事組さんがいてくれると、やっぱり賑やかで、朝に目が覚めたときに、(今日は日曜日だ)と思うと、普段より嬉しいなと感じます。

 今日1番楽しかったのは、午後に行われた、ソフトボールのバッティング練習でした。来週末にソフトボール大会があるとのことで、毎朝、キャッチボールやゴロ、フライの練習をしていましたが、バッティング練習をするのは今日が初めてでした。

 最初にグラウンドで全員集まって、お父さんが打ち方を丁寧に教えてくださいました。打ち方がアッパー、レベル、ダウンの3種類があることや、ボールを左目で見ること、ボールの中心より3.5ミリ上を打つことなど、聞いているだけでは頭に入れることがたくさんあって、できるかな、という気しかなかったのですが、その後、4チームに分かれて、わたしはりゅうさん、ひでゆきさん、のんちゃん、さきちゃん、せいこちゃんとトスバッティングをしました。

 トップバッターはひでゆきさんでした。ひでゆきさんはのんちゃんが投げた一球目をいきなり強打して、当たったボールがネットに向かって勢いよく刺さって、高い位置まで上がっていました。それも15球続けて、鋭い当たりを連続していました。
 ひでゆきさんが打つ姿やバットに当たるヒット音を見たり聞いたりしていると、自分までも快感だなと思うくらいで、ほれぼれしてしまいました。

 ひでゆきさんは力んでいるように見えないのに、打ったボールはすごい勢いで飛んでいて、コツがあるのかなと思いました。ひでゆきさんが連続して効果音を響き渡らせながら打っている姿から、ボールがバットに当たったときの音のイメージとかがわかって、ひでゆきさんと一緒にやらせていただけたことがとても嬉しかったです。

 続くりゅうさんは、「イチローの真似」と言って、初めの構えから気合いが入っていて、バットを振り切ると同時に、大きな声で何か叫んでいました。
「気合いだ、気合い」と、打つ度に声を出していて、りゅうさんの全身からパワーが溢れていて、そんなりゅうさんの姿にみんなの笑いも絶えなくて、改めてりゅうさんがいてくださると、そのチームとかみんなが笑顔になって、何でも楽しくなるなと感じました。

 そのあとは、さきちゃんとせいこちゃん、わたしの順番で打たせてもらいました。
 初めは3人ともかすっていたのですが、ひでゆきさんとりゅうさんが後ろからアドバイスをしてくださったり、りゅうさんが、「声が出てないよ、声を出そう」と言ってくださり、バットを振るときにりゅうさんの真似をして声を出して打ったら、わたしもさきちゃんもせいこちゃんも当たるようになっていきました。一度当たったら、感覚が掴めた気がして、そのあとは安定してバットに当てていくことができました。

 最後はのんちゃんで、のんちゃんは同じ女性とは思えないくらい、ものすごいパワーでどんな球でも強打していました。腕だけじゃなくて全身を使って打っていて、これが本当の試合だったら、一体どこまで飛んでいくのかなと思いました。経験者とはいえ、本当にフォームも様になっていて格好良くて、そんなのんちゃんとバディでいられることも何だか誇らしいなと、自分のことのように嬉しく感じました。

 りゅうさんの声だしパワーのおかげか、トスバッティングが1周、2周……6周と回数を重ねるにつれて、みんなのレベルも上がっていきました。
 そのことをひでゆきさんやりゅうさんが、「いいね、いいね」「当たるようになってきている」と肯定する言葉をかけてくださったり、のんちゃんやせいこちゃん、みんなが一緒に喜んでくれたり、誰かが打つときは球拾いをしながらみんなで声を出し合って、やっていても見ていても、とても嬉しい時間でした。
 プチ野球部みたいな気分で、打つのも、声を出すのも楽しくて、身体を動かすと心も開放的になると思いました。

 ミーティングなどをしているから余計に感じますが、自分は傷ついてから、常に余力を残しておきたい気持ちが強くあって、身体を思い切り動かすことができなくなってしまっていたり、自分の身体なのに自分でコントロールできない気持ち、使いづらいという気持ちがありました。
 でも、なのはなで自分の身体を本来の身体に戻してもらって、今は動くことやスポーツをすることも楽しいと感じられるようになったし、使いやすい身体にしてもらったと思いました。
 そして、きっと、それはもっと上があって、ミーティングとかで解放されたら、もっと動くことが楽しく感じられたり、全部の力を一瞬で出せるようになるのだろうなと思います。
 まだ100パーセントではないのだろうと思います。

 でも今日は今日でみんなの中でバッティング練習をして、身体を動かしたり、スポーツで感じる開放感を味わわせてもらって、本当は自分は何に対してもそうやって楽しさとか開放感を感じて生きていきたいと思うし、心から楽しいと思える瞬間を増やしていけたらいいなと思いました。