【3月号⑧】「一晩したらもう完成 ―― 自家製納豆・納豆菌水作り ――」ななほ

なのはな産の大豆を使って、藁納豆と納豆菌水を作りました!

    
 なのはな産の大豆を使って、お味噌の次は、納豆作りに挑戦。

 白大豆の選別をしていると、調理用にするには、少し黒い点の染みがある大豆や、しわが多い大豆があり、それらは残念ながら、『クズ大豆』の箱に入ります。

(う〜ん。食べるのは難しいけれど、捨ててしまうのにはちょっぴりもったいない)

 そんな風に思ったことのある、なのはなの子も多いかと思うのですが、そんな時は、自然農薬で使う納豆菌水用の、手作り納豆を作ってしまおう!

 ということで、始まりました。みつきちゃんと私による、密かなマイブーム。その名も『藁納豆で、手作り納豆』という新企画。
  
  
 お父さんに「納豆を作ってもいいですか?」と相談をしに行くと、「いいよ。でも、どこで温めるの?」

 と聞かれて、

「お風呂か、暖房の効いた野菜庫を考えています」

 と答えると、お父さんが足下から、あるものを取り出してくれました。

 その名も、『電気あんか』。これは、みつきちゃんと私の納豆作り大成功に繋がった、一番の秘密兵器なのです。

 そして始まった、第一弾の納豆作り。まずは基本に則って、みつきちゃんと藁苞を作り、その中に茹でたクズ大豆を詰め込みました。それをラップにくるみ、ビニールにくるみ、電気あんかの入った発泡スチロール箱に入れて、丸一晩。

■たったの一晩で

 次の朝、みつきちゃんと飛び跳ねるようにしながら納豆の元へ走って行くと、見事、納豆特有の香りがしていました。納豆作りでは、三十五度〜四十度の温度を八時間キープしたら納豆菌が繁殖していくという、何とも簡単で、シンプルな作り方で、たったの一晩で納豆ができてしまうのです。

 完成した納豆をお父さんに見ていただくと、

「う〜ん、よくできたね。こんなに丈夫に藁で包んだんだね。納豆は強いから、藁を数本入れるだけでも繁殖するよ」

 と教えていただきました。

 それを聞いて、

「私たち、随分と本気で納豆を作りすぎたみたいだね」

 とみつきちゃんと笑い合ったのですが、第二弾ではもっと簡単な方法で納豆を作ることにしました。
  
  
 そう、袋の中に大豆を入れて、その上に藁でふたをする。それだけで、仕込んでみました。

(ああ、こんなに簡単に、納豆ができるんだろうか?)

 少し不安な気持ちもありましたが、みつきちゃんと今ではもう、我が子のように可愛らしく思える大豆たちを発泡スチロール箱の中へ入れます。

 そして、次の朝、ふたを開けてみると……。

「うわぁ! 納豆だ!」

 今回は仕込んだ豆の量も多かったからか、納豆のねばを引く糸もハッキリと見えるくらいに、美味しそうな、あの馴染みある納豆がそこにはありました。

「やったね。上手くいった」

 みつきちゃんと顔を見合わせれば、お互いにニヤニヤとしてしまいます。
  
  
 そして、さっそく、納豆菌水作りをしました。納豆菌水とは、なのはなファミリー自然農薬の代表選手とも言えるくらい、春夏野菜のゴーヤやキュウリ、カボチャのうどんこ病や、秋冬の玉ねぎなどの湿害による病気予防には、おすすめの一品。

 みつきちゃんと一緒にユーチューブで、『なのはなファミリー納豆水作り』の動画を見て研究し、手作り納豆で納豆菌水作りに挑戦。

 材料は三つ。納豆、砂糖、水のみです。

 まずはじめに、納豆と砂糖を混ぜ合わせ、それらをミキサーに入れて、納豆が浸るくらいの水を入れます。そして、ミキサーのスイッチオン。
  

  
 ガラガラガラ。

 大きな音を立てて混ざっていく納豆たち。ミキサーのふたを開けると、納豆の香りが通常の何倍にも増していました。

 そして、粒がなくなるくらいまで納豆と砂糖、水が混ざったら、それらをペットボトルに入れて、水を足して、後は常温で二日待つだけです。

(え、こんなに簡単にできちゃうの?)

 作っている私まで、驚いてしまうくらい、あっという間に納豆菌水ができてしまいました。

■納豆という絆

 仕込んだ納豆菌水は、二日経ったら、あの納豆の香りから、爽やかな甘い香りに変わり、最終的にはフルーティーな柑橘のような香りに変身します。

 今回仕込んだ納豆水が、上手くできたか否かは、ペットボトルのふたを開けてからのお楽しみ。ああ、フルーティーな香りになってくれていたらいいな。そう願うばかりです。
  
  
 なのはな産の大豆で作る、手作り藁納豆と納豆菌水作り。

 この期間、みつきちゃんとは顔を合わせる度に、「納豆どうなってるかな?」「五時頃に見に行こうか」などと、納豆の話しばかり。

 みつきちゃんと、目には見えない納豆という絆の糸で結ばれて、無事に納豆作りが成功して達成感を感じました。

 古吉野なのはなの周りもクロッカスやムスカリなどが咲き、すっかり春らしくなったこの頃、畑のほうでも春夏野菜の種まきが始まり、私たちが仕込んだ納豆菌水の出番も、着々と迫ってきているようです。
  
 *春夏野菜の種まき
  
  
春夏野菜に向けて種まきや育苗が始まりました!
  

上の写真は種まきから2日後のキャベツの発芽した様子   

   

*冬野菜の収穫&手入れ
  
白カブ・赤カブの収穫

  
ニンジンの収穫
  
セロリの追肥

ブロッコリ—

タマネギの納豆菌水防除