「みんなと汗だくで笑っている」 みつき

3月7日

●気持ちいい、畝立て

 今日の最高気温は19度でした。
 じゃがいも畑の地上を見ていると、バーベキューの鉄板の上のように、ゆらゆらと揺れていました。太陽の光で自分たちもこんがりしている気がして、本当にあたたかかったです。

 じゃがいも畑のライン引きと、畝立てを進めました。
 ラスボス的存在の、保育園前畑から畝立てを始めたのですが、土がごろごろしていて、なかなか手強かったです。
 でも、3~4人チームで、追い越し方式で1畝に入っていくと、自分の畝立てする長さが短めなので、それほどバテることもなかったなあと思いました。何より、大きな大きな保育園前畑の全面に、畝が立ったときの喜びと言ったら!
「やったー!」とみんなで叫んで、その喜びを味わうことが出来て、うれしかったです。

 続いて、山畑下に行きました。畑が小さいのと、土がふかふかなのもあって、ものすごい速さで畝立てが進みました。じゃがいもの畝は15センチほど土を上げればOKと聞いたのですが、ついつい上げすぎてしまうくらいでした。さくっ、さくっ、とクワをノンストップで進めていると、クワにも心があるようで、喜んでいるように見えてしまいます。
 ここでは「圧勝-!」とみんなで叫んで、堂々と次の畑へ移動しました!

 最後に、山畑西に行きました。ここは、保育園前畑の半分ほどの面積ですが、それでも大きく見える畑に、ちょっぴり緊張しました。
 しかし、畝数は多いけれど、1畝の長さが短いので、テンポ良く次の畝に入ることが出来ました。「これは、いけるかもしれない!」と、希望がふくらんできました。
 わたしはまえちゃんとペアで、追い越し方式で進めていて、「まえちゃんに追いつかれないように、まえちゃんが次の畝に進めるように!」と気持ちが燃えてきて、クワを動かし続けているのが、すごく楽しかったです。だんだん立てられていない畝が少なくなってくると、「あと2畝で終わるよ!」とか、みんなの声が飛び交っていて、ますます気持ちが燃えてきました。

 17時ぴったりに、畝立てが終了! もうこれ以上ないような、達成感でいっぱいになりました。
 この気持ちがみんなと分かち合えるなら、わたしはいくらでも畑にも出られる、畝立てでもなんでも、やり通すことができるなあ、としみじみ感じました。いつの間に、こう思えるようになったんだろう、とも感じて、ハッとしました。

 最近、肥料入れや畝立て、色々な作業に入らせてもらって、自分が変わっていたことに気がつきました。
 わたしはずっと、みんなより運動神経が悪くて、体力も腕力もないと思っていて、動くこと、疲れることが怖かったです。怖さから、「自分の力はここまで」と見切りをつけていました。
 でも今は、身体を動かし続けて、作業をやり切って、みんなと汗だくで笑っている、わたしが居ます。

 なのはなで食べられるようになったからということもあるけれど、わたしの心が変わったんだろうなあと思います。
 なのはなのみんながそれぞれの得意なことも不得意なことも、120パーセントで、面白がって向かっていること。そうやって自然と、自分の不得意や足らないところは、みんなに埋めてもらっていることに、気がつきました。
 だからわたしも、自分が割り振られた場所で、わたしが出来る120パーセントで、作業に向かいたい、と思えるようになってきました。
「うまく動けるか動けないかの能力じゃなくて、全力か全力でないかの気持ちのはなし」
 それだけを心に置くことができるようになって、思いっきり身体を動かしていると、どんな作業であっても、楽しいなと感じることができます。
 全力で生きないとわからない、楽しさやうれしさを感じられるように、誰かの役に立てるように、わたしの置かれた場所はどこなのか、見つけながら過ごしたいと思います。

 最近、なのはなに来たばかりのわたしに言ってあげたいと思うことばかりです。
 お父さんお母さん。何度も言ってしまいますが、今のわたしは本当に、みんなといっしょに身体を動かすのが、楽しいです。