3月6日(火)「スタンディングオベーション! 肥料まきのタイム予測ゲーム、結果は」

3月6日のなのはな

 ポカポカの肥料まき日和!!
 暖かい日差しの中、牛肥と共に走り回った1日でした。

 今回の作業リーダーは、まちちゃん。頭脳派プレイヤーで、且つ、パワフルなまちちゃんの指揮は、なんというか、「ものすごく頭の良い体育の先生!」といった感じでした。作業していてとっても楽しかったです。

 

20230306_110035

 

 午前は、肥料まきの前に、梅林に眠る秋ジャガイモのビニール掛けを終わらせたのですが、まちちゃんが指揮してくれたこのビニールの掛けの方法は、なんとも機知に富んでいるものでした。

 納屋にあった残りの2つのビニールの幅が、掛けたい畝の幅に対して、短いものだと分かったときのこと。

 いつもなら、幅の短いビニールで畝を覆いたい場合、そのビニールを1畝で1往復分使って、畝のセンターを洗濯ばさみで止めて覆うということをしがちなのです。しかし、まちちゃんは、往復せずに、畝の片側を、ビニールを覆うと、もう次の畝に入るというように、次々と畝の片側半分だけを1つ目のビニールで覆うという判断をしてくれました。

 その後、もう片側を、2つ目のビニールで次々に覆っていく。そうすることで、ものすごく綺麗に、畝をビニールで覆うことができました。

 

20230306_115300

 

 この作業をするにあたっての役割分担や、作業していく中での役割変更の判断も、まちちゃんは、ものすごく迅速。みんなで走り回りながらビニールをかけていくと、あっという間にビニール掛けが終わりました。

 続いて今日のメイン、肥料まきです。午前は、山畑。須原さんがトラクターを掛けてくださったすぐ後を追いかけるような形となって追肥。時刻は、正午。昼食までの残り1時間で、6人の力を合わせ、軽トラ2杯半の肥料まきに挑みます!

 

20230306_122311

 

「2杯半っていうことだから、この軽トラ1杯の牛肥を、畑の面積の5分の2に撒き切りましょう!」
「せいこちゃんと、のんちゃんで、まず、この畑の手前5分の2くらいの所に牛肥でラインをつけてくださーい! その後に続くみんなは、そのラインより手前に、満遍なく牛肥をまくイメージで牛肥入れを始めてください!」
 そう、まちちゃんが声を掛けてくれました。軽トラ1杯で撒くべき面積を予め区切ることで、肥料を均等に撒くことができます。さすが、まちちゃん! ビニール掛けも、肥料入れも、なんとも頭脳派です!

 

20230306_122324

 

 2台目の軽トラで次の牛肥を取りに行っている間に、残りの4人が、畑につけた1台目の牛肥を畑に全て撒ききってくれていて、見事なチームプレー。12時50分、軽トラ2杯半分の牛肥を、6人で撒き切りました! やったー!!
 その後の昼食は、特別メニューのハンバーグ! たくさん走り回った後の心と身体にぴったりのメニューで、すっごく幸せでした。

 

20230306_124918

 

 午後からの肥料入れは、野畑のみ。野畑の面積は、山畑の3割くらい。入れる牛肥も、軽トラ1杯だけです。
 ウォーミングアップとして小豆の選別をしながら、須原さんが取りに行ってくださっていた牛肥を待っていたときのこと。

「野畑の肥料入れは、余裕だね!」
「この6人なら、10分くらいで終わらせられるんじゃない?」
「いや、8分くらいじゃない?」
「いやいや、だって、山畑けの半分以下だよ? 6分くらいで行けるでしょ!」
 次第に、「野畑をこのメンバーで全速力で肥料入れしたら、何分で終わらせられるか」という話題で持ちきりに。

 

20230306_154854

 

「じゃあ、6人で全力で肥料まきしたら、何分で終わらせられるか、それぞれ予想しよう! それで当たった人が優勝ね!」
 この、まちちゃんの言葉から、午後は、タイム予想を兼ねた、全力の肥料入れとなったのでした。
「私も行きたい!!」
 おっと! 別作業をリビングでしていた、やよいちゃんも参戦してくれることに。人数が増え、これまた予想が変わります。

「畑に着いた後、もう一度、それぞれ何分かかるかを予想して、タイムを計ろう!」
「ストップウォッチも持って行こう!!」
 勝負事となれば、また1段とやる気に満ち溢れる私たち。
 なんだか本格的なゲームになってきました。 

 どうにか、ドンピシャな予想をしたい! 私もそんな気持ちが溢れていたので、エルフに積まれた牛肥を軽トラに移し変えていたとき、こそっと、テミ何杯分の牛肥が軽トラに積まれているのかを数えていました。

 結果は43杯。つまり、2人がスコップで牛肥をテミに入れるとして、残り5人でテミ43杯分の牛肥を撒くとしたら、1人当たり撒く牛肥は、テミ8〜9杯……。1杯のテミを撒き切るのに何秒かかるだろうか……。うーん。(計算してみようと思ったものの、結局、計算方法が分からなくなってしまっていました)

 

20230306_160324

 

 畑に到着すると、さきちゃんが、ばっちりストップウォッチを持ってきてくれていました。そして、みつきちゃんの手には、予想を書くペンとメモが。みんな用意周到!
 それぞれ、慎重にタイムを予想。5分台、6分台を予想するメンバー。……おや? 4分台を予想するメンバーもいるぞ? なかなか強気ですね…。

 

20230306_161211

20230306_161429

 

「優勝者には、豪華プレゼントがありまーす!」
 さきちゃんの突然の言葉。さて、そのプレゼントとは……?
 全力肥料まき、スタートです!

 

20230306_161547

 

「よーーい、ドンッ!!」
 ストップウォッチを押した瞬間から、爆速で牛肥を撒いていくメンバー一同。
 耕されたばかりのフカフカの土に足を取られるなんて、なんのその。何ふりかまわず、畑に牛肥を撒いていきます!
 イノシシの如くテミを奪い去り畑に走り去っていく私たち。スコップ部隊のまちちゃん、のんちゃんは、てんやわんやし、軽トラ周りは大混乱。午前の頭脳プレーは何処へやら……。

「みんなぁーー!!! 満遍なく撒いてくださいねぇーーーー!!!」
 まちちゃんが度々、注意喚起をしてくれていました。まちちゃんの言葉で、その都度、我に帰り、満遍なく撒くことも意識しながら、本当に力一杯、走り回りました。

 

20230306_161855

 

「…終了〜〜!!」
 終わって畑を見渡すと、なんとか、均等に牛肥が撒けていました。ああ、良かった……。
 果たして気になるタイムは……??

「4分9秒です!!!」
 は……速い! 誰もが予想だにしなかったタイムです! あ……でも、確か1名、4分台を強気で予想していた人がいたような……。
「今回予想タイムが一番近かったのは……。やよいちゃん!! やよいちゃんの4分45秒!! 従って、やよいちゃんの優勝でーす!!!」
 さすがです! チームリーダーとしての豊富な経験が功を奏したのか! やよいちゃんの優勝!!

 

20230306_162056

 

 さて、さきちゃん、優勝者の豪華プレゼントとは??
「今回優勝者のやよいちゃんには! なんと! 豪華特典! スタンディングオベーションをしてもらえる、というプレゼントがありまぁーす!!」
 おお〜〜! 映画祭とかでよく見る、あの観客全員が次々に立ち上がって拍手喝采をするアレですか! なんとも羨ましい……。
「じゃあ、お手本を見せます!」
 いや、さきちゃんがやるんかい。彼女は、スタンディングオベーションにこの上ない憧れがあった模様。仕方ないですね。ひとまずお手本をやりましょう。

 

20230306_162229

 

 ステージ上の人は、観客役の人が歓喜に満ち溢れていればいるほど、気持ちのいいものです。

 さきちゃんのお手本を見て、困惑するやよいちゃん。
「え……? これ、優勝者のプレゼントっていうか……罰ゲームじゃん!」
 そんな、そんな。やよいちゃん! スタンディングオベーションされる気持ち良さを、優勝者として、ぜひ味わってくださいませ!

「ではいきまーす! せーの!!(……パチパチパチパチ!!!)」
 やる前は、ためらいがちだったやよいちゃんですが、いざステージに立つと、さすが役者さん。スタンディングオベーションがものすごく似合う女優さんになってくれました。

 

20230306_162323

20230306_162330

 

「私が作業リーダーだったら、こんなプレゼントに絶対しないわ!」
 冗談交じりにそんな風に言っていた、やよいちゃんがすごく面白かったです。

 今日は、本当によく走りました。パワーを目一杯使った日だけど、だからこそ、こんなにも長々と記事が書けちゃうくらいに心が満たされて、幸せです。この幸せは、真面目で、一生懸命なみんなが、いつも私の側にいてくれるからこそ感じられるものだなあ、と思います。
 今日の肥料入れメンバーに、改めてスタンディングオベーションを送ります!! パチパチパチパチパチパチ……!!!

(せいこ)

 

***

 

 建築班は1日を通して、崖崩れ下北ハウスの修繕を進めました。
 これまでアーチパイプなどの修繕をしてきましたが、今日から現地で組み立てを始めるチーム、グラウンドでパイプの修正をするチームの二手に分かれました。

 

P3064273
〈修正してきたパイプを、ハウスを建てる現地に運びました。再建設が始まります!〉

P3064270

 

 私は、現地で組み立てを始めるチームでしたが、その準備をしているとき、新しく知って嬉しかったことがありました。それは、地面に深く打ち込まれたパイプの、簡単な抜き方です。
 ビニールハウスを組み立てるとき、ハウスの側面に沿って、長いパイプを地面近くに設置します。これは、ビニールをおさえるためのマイカ線を結わえるパイプです。なのはなにあるビニールハウスの多くは、螺旋杭と呼ばれる部品によって、このパイプが固定されています。

 しかし、今日から修繕を始めるハウスは、これまでずっと、螺旋杭ではなく、打ち込んだパイプに固定されていました。そこで、今回、螺旋杭に替えるため、地面に差してあるパイプを全て取ることにしました。
 しかし、パイプを持って押したり引いたりして、穴が広がったところで思いっきり抜こうとしても、周りをスコップで30センチほど掘っても、抜けませんでした。

 丁度、トラクターがけのために畑を移動する途中、須原さんがハウスに寄ってくださっていたので、やり方を見ていただくことができました。
 パイプレンチでパイプを挟み、パイプの周りを1~3周回って、パイプをクルクルと回してから引き抜くと、あれほど力を入れてもびくともしなかったパイプが、スポーッと抜けました。

 土の上に出ているパイプは30センチだけれど、それが地面には70センチも埋まっていて、抜けたときにビックリしました。固くて抜けなかったパイプが、回したら簡単に抜けるのが面白くて、さやちゃんとりんねちゃんと1本抜けるごとに、「すごい、すごい」と言いながら抜いていくのが楽しかったです。
 地面に差したパイプでなくても、パイプ同士が繋がっているもので抜けないものも、回すと早く抜くことができました。

 

P3064277
〈不必要なパイプを撤去してからは、新しく立てるアーチパイプの間隔を出して、目印となる篠竹を打ち込んでいきました〉

 

 今日は、アーチパイプ立ての準備として、頂点の金物を付け、左右に分かれたパイプを繋ぎアーチ型にしたり、基準となる両妻のアーチパイプ立ても行いました。

 一方、グラウンドで進めていたパイプの修正は、全体の7割まで進みました。帰ってきて、お互いに進んだことを報告しあって、「すごい、進んだね」と共有できる時間がとても嬉しかったです
 明日からはアーチパイプ立てに入ります。

(さくら)

 

***

 

 育苗をしている吉畑手前ハウスでは、レタス1740粒、キャベツ620粒、水菜2080粒の種を、128穴のセルトレーにまきました。レタスとキャベツは第2弾、水菜は今年初めてです。
 2月22日に種まきしたキャベツは双葉が展開して本葉が出始めたところです。レタスのほうは少し成長が遅いですが、双葉の隙間から、これから伸びようとする2ミリほどの本葉が見え始めています。

 

P3060201
〈キャベツの苗です〉
P3060211
〈はじめは発芽や生育に差があったレタスも、徐々に持ち直してきています〉

P3060208

 

 1弾に続き、今回も成功させたいと思いながら1粒1粒、慎重にまきました。今日まいた種は、トレーの数にすると35枚分でした。午前、午後と同じメンバーで行い、1トレーまく毎に、手が慣れて、丁寧かつ速くできるようになっていくことを、みんなで感じました。
 終わったあとには、苗床にトレーが隙間なく綺麗に並び、それを見ると、発芽してくれるかどうかの緊張もあるけれど、きっといい状態で芽が出てくるだろうなという期待がありました。

 

2023-03-06-11-59-33-767

 

 発芽してくれることを祈って、夕方、ビニールを2重にかけました。夜間も電熱線を張った苗床は、18度~20度を保つようにします。

 他の苗では、2月3日に種まきしたトウモロコシが、4日目に9割発芽し、今朝は殆ど全て、2、3センチ伸びていました。1弾のトウモロコシの発芽が成功して良かったです。

 

〈トウモロコシの芽〉

 

 日中の気温がハウスの中で30度以上に保てたこと、夜間も早い時間帯からビニールをかけておくことで、23度以上を保てたことが良かったと思います。これを活かして、次回も成功させたいです。

(まりの)