「『私は無実です』という看板」 ゆず

2月12日

 人は意欲で生きている。けれど、目の前のことから吸収しつくさなければ、と肩ひじ張って生きるのはちがう。
 朗らかにいること。目の前のことを楽しむこと。幸せを先送りするのではなく、今を楽しむこと。伸び伸びと生きること。
 その朗らかさや今を楽しむ姿が、何よりの人の魅力になるのだと、お父さんが話してくださいました。

 今、自分が掲げてしまっている、「私は無実です」という看板を下ろす。やるのかやらないのかはっきりせず、「やらないの?」と責められそうになったら「やりますよ」、「やるの?」と責められそうになったら「やりません」といつでも逃げ道を用意しておくような逃げの姿勢。そうではなく、自分の意思表示をする。

 時には相手にとっての「有罪」になってもいいのだと、お父さんが言ってくださいました。好きな色、そんな単純な質問にも、すぐに答えを出す。たとえその答えが、30分後にはちがう答えになっていたっていいんだ。

 伸び伸びとした人、そんなふうになりたいと思うこと。そんなふうになりたいと本気で思ったら、ちゃんと近づいていくんだと、お父さんが教えてくださいました。そんなふうになりたいと、お前は心の底からほんとうは思っていないんだよ。お父さんの言葉に、自分の中にある怖さに気づきました。

「私は無実です」という看板を、今こそ、下ろしたいと思いました。伸び伸びと過ごす。そう思っただけで、どこか穴の開いた風船のような、自分の中からエネルギーが抜けていってしまっているような感覚が小さくなって、これからのことが楽しみになるような気持ちになりました。

 伸び伸びと生きる。自分を守らずに、過ごしていきたいです。