「子供組からバレンタイン」 ななほ

2月12日

・子供組からバレンタイン

 お母さんのお誕生日会が終わった日から、子供組は次のイベントへ向けて走り出しました。

 2月と言えば、バレンタイン。
 子供組にはユズ担当の、りなちゃんがいてくれるので、ユズのコンポートと、私が担当しているバンペイユを使った新メニューで、バレンタインメニューを考えることにしました。

 バンペイユは実が直径20センチ以上あることもあり、皮も分厚いです。
 そのため、実はみんなでいただいて、皮を使って砂糖漬けをすることに決めました。

 2週間ほど前から、りなちゃんと一緒にバンペイユとユズの試作をしてきました。
 河上さんに見ていただきながら試作をする時間がとても楽しかったし、河上さんが「バレンタインだからチョコレートをかけたらいいんじゃない」と言ってくださり、無事にチョコレートがけが実現しました。

 前々から、子供組で飾り作りを進めてきたり、今日は午後からみんなと制作ができて、とても楽しかったです。

 チョコレートは湯煎で溶かしたため、すごく繊細でものすごく緊張していたのですが、集中モードで頑張りました。

 お父さんに試作を持っていったときは、盛り付けがあんまりだと言われてしまったので、今回は本気でやろうと、りなちゃんと作戦を立てて、子供組のみんなに手伝ってもらいながら、チョコレートをつける時間はとても元気が出ました。

 また、なっちゃんや、まりこちゃんがトッピングのきらきらを渡してくれたり、ガラスのお皿に綺麗に盛り付けし、お皿にチョコレートでハートを書くこともできました。

 予定時刻は夜の8時。
 午後は一瞬に時間が過ぎてしまい、もうバタバタだったのですが、そのあとの時間に衣装を準備したり、りゅうさん用のラッピングを考えたり、なつみちゃんが紅茶を作ってくれたりして、誰かのために頭を使っているだけで幸せな気持ちになりました。

 でも、ちょっとしたハプニングもありました。
 夜の集合中に、あゆちゃんとりゅうさんが部屋を出たと思ったら、どこにも姿が見当たりません。明日はりゅうさんが出張ということで、古吉野なのはなを早く出発したということで、集合後、大急ぎであゆちゃんに電話をかけると、「いま、大門ハウスで準備しているところ」というので、「じゃあ、今から走って行きます。待っていてください」ととっさに口から言葉が出ていました。

 ということで、なつみちゃん、りなちゃん、ももかちゃんと玄関を飛び出し、外へ。でも、外はもう真っ暗で明かり1つなくて、前に何があるのかも見えませんでした。

 だから、4人で手をギュッと握って、坂を猛ダッシュで下ります。すると、選果ハウスの横に2つのライトが見えました。

「待って。りゅうさん、子供組からバレンタインのプレゼントです!」
 もうすぐ、りゅうさんとあゆちゃんが出発するところだったのですが、ギリギリ間に合って(あゆちゃんが待っていてくれて)、りゅうさんへ、透明な箱に入れたバレンタインプレゼントを渡すことができて嬉しかったです。

 それだけでとても幸せな気持ちになったし、帰りも猛ダッシュで坂を駆け上がり、息が切れる感覚も幸せでした。

 それからも、子供組で食堂を飾り付けたり、黒板にイラストを描いたり、無事にみんなに私たち子供組からのちょっぴり早いバレンタインを喜んでいただけて嬉しかったです。

 お父さんが、「このメニューのタイトルは?」と試作の時に言われていて、それからずっと、りなちゃんたちと考えていました。

(このタイトルを思いながら、美味しく食べられるような名前を考えたい)。
 
 そう思いながら、候補はいくつか浮かびました。
 そして、最終的には「10代の初恋」となりました。

 ユズとバンペイユの酸っぱさと、砂糖漬けの甘さ、チョコレートの濃厚さに、後味に残るちょっぴり大人の苦み。

 みんなに子供組から初々しい初めてのバレンタインメニューを喜んでいただけて嬉しかったです。

 今回、バレンタインメニューを作ってみて、改めてお仕事組さんやりゅうさん、台所さんが毎食のように美味しい料理を作ってくださったり、季節やイベントに合わせてスペシャルメニューを用意してくださることが、ありがたいし、すごいなと感じました。

 でも、子供組で時にはちゃめちゃになりながらもみんなで協力してつくるのが楽しかったし、「まだまだ、これからだね」とみんなで言いながら、次のイベントでは何をしようかと話す時間が楽しかったです。

 また、今日はお昼と夜もスペシャルメニューで、りゅうさんが本場の水餃子と焼き餃子を作ってくれました。

 りゅうさんが作ってくださった生地に、何人かの子が午前中に生地をのばして餡を入れて作ってくれた餃子。それが、水餃子としてタレをつけたり、スープに入れたり、焼いたりと、1日で3種類の食べ方で餃子をたくさんいただけて、とても贅沢でした。

 本当に餃子が美味しかったし、りゅうさんがみんなでやりたいと言って、毎回みんなを巻き込んで美味しい企画を考えてくださったりとか、週末になのはなで、みんなを楽しませ、楽しみながら美味しい料理を作ってくださることがありがたいなと思います。

 りゅうさんの作る餃子がとても美味しかったし、夜にお父さんが鶏肉料理とハンバーグ作りに凝っている話をしてくださり、なのはなには料理人がたくさんいるんだなと感じて、嬉しくなりました。

・市ヶ谷博士のお誕生日

 今日は、市ヶ谷博士こと、なおちゃんのお誕生日でした。
 なおちゃんにはスプリングコンサートからウィンターコンサートで、たくさん助けてもらいました。

 普段は税理士としてなのはなから働きに行っているのに、いつでもエンターテイナーで、すぐにその役にはまって、なおちゃんを見ていると演じるのではなく、その役になっているのを感じます。

 ナナポンとして市ヶ谷博士と関わらせていただいたり、なおちゃんから役を演じるときの気持ちや、台詞を言うときの気持ち、今まで役を演じてきた中で感じたこともたくさん教えていただいたり、忙しい中でも、なおちゃんと笑いながら演劇練習をする時間が、今も一瞬一瞬、自分の中に大切な思い出ファイルとして刻まれています。

 なおちゃんの真面目さとか、ユーモアとか、相手を思いやる温かな気持ちにたくさん助けてもらったし、なおちゃんのまだ見ぬ誰かのためなら何の役にでもなれる姿に、勇気をもらいました。

 いつでも、なのはなのために、なのはなの未来のために心と身体を使って、なのはなの子として誇りを持って生きるなおちゃんを尊敬しています。

 何か困ったことがあると、すぐに助けてくれて、自分の経験を元に色んな話をしてくれて、なおちゃんの言葉1つひとつに説得力を感じるのは、なおちゃんがそれだけ、大変なことを乗り越えてきたからなのを感じるし、なおちゃんと話すだけで、私も諦めなければ、必ずよくなる、いつか分かる日が来ると信じることができます。

 本当になおちゃんが希望だし、大好きです。

 なおちゃんはいつも、団長さんみたいに優しくて、温かくて、また何かの機会で、なおちゃんと演劇ができたらいいなと思うし、なおちゃんの役になりきる姿や、なのはな内のイベントでも、いつもみんなを楽しませてくれる姿が大好きです。