「ハウスの解体」 るりこ

2月5日

○ハウス解体

 村田先生が帰ってきてくださいました。先生の変わらないジョークを久しぶりに聞いて、簿記部生で授業を受けさせていただいたときのことを思い出して、とても懐かしい気持ちになりました。村田先生と過ごせる期間が嬉しいです。

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 今日のハウス解体は、倒れた5棟の中では1番曲者の崖崩れハウス北棟を進めました。昨日の段階でビニール外しまでが終わっていて、午前は大屋根のビニールに溜まった雪下ろしからでした。

 折れ曲がったパイプの窪みにアイススケートのように氷が一面に張っていて、人が乗っても割れないくらいの氷の海になっていました。ハンマーで思い切り叩くと、氷が割れて、下に溜まった水が見えました。今日は気温が高くて陽も出ていたので、太陽光でも見る見る雪が溶けていくのがわかりました。なつみちゃんとひたすら雪下ろしをしていたら、汗をびっしょりかきました。午前であらかた下ろし終わりましたが、ビニールに若干残っていた雪も、お昼を挟んで午後に行ったら、もう雪解け水に変わっていました。

 北棟はクロスパイプとアーチパイプを固定する金具が錆び付いているものが多くて、そのネジの頭が馬鹿になってしまっているものもあって、インパクトのドリルが入らないものもありました。プライヤーとマイナスドライバーを駆使して、力尽くでネジを外していきました。クレ556が錆び付いたネジに効果がありました。

 アーチパイプが酷く折れ曲がっていて、母屋パイプに対して90度になるくらいにまで折れていたので、固定金具が挟まって叩いただけでは取れなくなってしまっていました。
 そのため母屋パイプが付いたままの状態でアーチパイプを抜いて、さらにアーチパイプを巻き上げの棒よりも外に出して、アーチパイプを強く押し上げて、90度を70度くらいにして、隙間を確保してから金具を抜き取りました。

 アーチパイプは20センチくらい土に埋まっていて、引き抜くときに腰が抜けそうになるくらい、固く埋まっていました。それをりんねちゃんと協力して、同時に2本抜くようにしたら、アーチパイプ全体が持ち上がって抜けやすかったです。
 崖崩れ北棟のアーチパイプは34本ありました。
 これまで解体してきたハウスの中でも、北棟ハウスのパイプの折れ曲がり具合が1番酷いように感じました。面積が広い分、大屋根ビニールに加わる雪の重みも大きかったからかなと思いました。
 午前は雪下ろしに追われて進みがいまいちでしたが、午後からのパイプの解体がかなりハイペースで進んで、16時23分に片付けまでが終わりました。もう少し時間を取られるかと思っていましたが、メンバー全体に慣れが出てきているのを感じました。

 ビニールに押しつぶされていたアスパラ菜は、真ん中の2畝はぐにゃりと折れ曲がってしまっていましたが、南側の1畝は生き残っていました。長らく収穫をしていないからお花畑状態になってしまっていましたが、花を摘んでリセットしたら、また収穫できそうなくらい元気に見えました。春キャベツも生きています。

 残りの30分間で残す藁ハウスに入りました。藁ハウスはアーチパイプが12本なので簡単に思いますが、底面積が狭いわりには高さがあることに驚きました。
 また、後付けでドアを付けたようで、ドアのフレームが妻面のビニールを挟んだ状態で取り付けられているので、妻面のビニールを取るのも少し苦戦しそうだと思いました。
 連続して5棟のハウスを解体していると、それぞれのハウスの特徴に気がついて、全部一緒じゃないから面白いと思いました。

 明日で5棟の解体が完了すると思います。2月1日から始まったので、丸6日間かかったことになります。
 ハウスの解体は個人的に初めてのことだったけれど、一度覚え出したら面白くなって、明日で解体が終わってしまうことが少し寂しいような気もします。組み立てよりも解体のほうが自分の大ざっぱな性格にあっているのかもしれません。
 最後まで事故や怪我がないように、周りをよく感じて作業したいです。