
1月31日のなのはな
なのはなで採れた晩白柚を、昨日の夕食でみんなと頂きました。ぷつぷつした食感が瑞々しくて、とても甘くて美味しかったです。人の顔よりも大きな、重量感のある立派な晩白柚が、1本の木から15個も収穫できていて、ななほちゃん達が水やりや手入れをして生った実を、みんなで美味しく頂けることがありがたくて嬉しいなあと思いました。
今日は、実を取った後の、残った皮を使った砂糖漬けを試作しました。河上さんに見ていただきながら、ななほちゃんと作業を進めました。
晩白柚の外皮は、黄色い色をしているのですが、その内側に張られた皮は、白っぽい綿のようになっていて、その部分は、思っているよりもずっと分厚くなっています。この内果皮も使って、加工をしました。
皮を短冊の形に切って、下茹でをします。渋みを抜くために、2回行って、絞るところまでの工程は出来ていました。今日は、絞った皮を、いよいよ煮詰める工程に入りました。
砂糖、グレープフルーツジュース、水と一緒に、コトコト煮詰めていきます。鍋の中がブクブクと泡が立ってきて煮立ってくると、アクが出てきます。アクを除きながら、水分が完全に飛ぶまで火にかけます。
晩白柚から出てくるアクが、ベビーピンクのような、綺麗な色をしていて、掬ったアクでさえ少し綺麗でした。湯気と一緒に、甘い柑橘類のさわやかな香りが漂ってきて、香りや、コトコトした音を聞いているだけで、とても満たされた気持ちになりました。
白っぽかった晩白柚が、火にかけると、だんだんと白から透明に変化していく過程が見られました。火が均等に当たっていないと、色にもムラが出て、目にも分かりやすかったです。どこか1か所だけ、火が通っていない場所が出来ないように、火を調節しました。
最初は、形がはっきりとしていたけれど、だんだんと火にかけていくと柔らかくなって、煮崩れしやすくなっていました。水分が飛んでいくと、鍋の底が焦げやすくなるので、少し混ぜて、焦げていないか確認する必要があります。けれど、速く混ぜてしまうと、晩白柚が煮崩れしてしまうので難しかったです。そんな時、河上さんが、木ベラを、鍋の底に付けたまま、浮かさないでスライドさせるように混ぜると良いことを、教えて下さりました。すると、上の方だけが混ざるのではなく、下の方まで満遍なく混ぜることが出来るようになりました。
何十分も煮詰めて、水分を飛ばしたところで、完成した砂糖漬けを乾燥させるために、一つひとつ、バットに並べていきました。煮詰める前、スポンジのように弾力のあったピールが、火が通って透き通り、雪みたいに柔らかくなっていました。そっと、ななほちゃんと煮崩れしないように気を付けながら、バットの上に整列させていきました。
バットの上で、何列にも綺麗にピールが並んでいる光景が、とても可愛くて綺麗でした。今日は4玉分を試作して、大きなバット3枚分埋まる量の砂糖漬けを作ることが出来ました。
今は、涼しい場所で乾かしていて、また乾燥したら上からグラニュー糖をまぶします。乾燥したら、どんなふうになるのかがとてもワクワクするし、グラニュー糖を振る工程も、楽しみです。
実も、外の皮も使って、捨てるところのない晩白柚が万能だなあと思います。今日ななほちゃんと一緒に作ったものも、美味しく頂ける日が楽しみです。
(りな)
***
畑作業を無事に終えて、古吉野に到着。すると、玄関下を抜けた先に、お母さんがスコップで雪かきをしている姿を発見。
雪かきしているお母さんを手伝おう、とスコップを持って、よしみちゃんと駆けつけると、
お母さんが、たけちゃんの為に雪のすべり台を作っていることを教えてくれました。
(それなら!) と思い、さっそくお母さんの仲間に入れてもらい、土台となる雪を積んでいきます。
わたしは、雪のすべり台やソリで遊んだことが全くなく、出来上がるのが楽しみなような、滑るのが怖いような。でも、お母さんが、ちびちゃんたちの為に、とても楽しそうに作っている空気や表情、お母さんの気持ちの中で遊びながら一緒に作らせてもらった時間は、心から幸せが溢れそうなくらい温かな、嬉しい時間でした。
お母さんは、たけちゃんの為に作っていると言っていたけれど、「たけは怖がりだからダメかなぁ」と笑いながら話していました。
たけちゃんを誘ってみると、案の定、不穏な空気を感じたのか、なっちゃんの腕をガシッと掴んで、「だめーだめー」と必死の抵抗を見せていて、わたしも怖がりだから、たけちゃんの気持ち分かるなぁと思いました。
でも、やってみたら絶対楽しいから、明日はめげずに、もう一度誘ってみようと思います。
たけちゃんには、まだ少し早い、雪のすべり台。
弟のたいちゃんはどうだろう。「一緒にかかとすべり台しようね」と話しかけながら、抱っこしてすべり台へ向かいます。
わたしの腕の中で、チャレンジャーたいち君はされるがままに、お母さんへパスされます。
肥料袋の上にお母さんが座り、お母さんの曲げた膝とお腹の空間にたいちゃんは守られて、さぁ、人生初の雪のすべり台が始まりました。
エイッと、蹴りだすと、お母さんは背中で滑りながら、たいちゃんをおなかに乗せて、すべるすべる、ツルツル滑る。
トンっと地面に着地した時、お母さんはもう、とっても楽しそうで、一番楽しそうで、お腹に乗っていた、たいちゃんは眉間にしわを寄せ、いったい何が起きたのか、混乱のなか考えているふうで、その顔も、すごく面白かったです。
〈Instagramで、雪の滑り台を動画でご覧いただけます〉
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わたしも怖い気持ちに蓋をして、一度滑ってみましたが、遊んでみると、何度も滑りたくなるくらい楽しくて、たくさんみんなと遊びたいなと思います。
窓からは、あゆちゃん、なっちゃん、かにちゃん、みんながすべり台をみて嬉しそうな声を上げていて、山小屋の雪かきから帰ってきたりなちゃんが、たくさんすべり台で遊んでくれたお話も聞いてとても嬉しかったです。
お母さんが、「明日にはもっとツルツルになってるから、楽しいよ!」と言っていました。
あぁ、早く明日にならないかなぁと楽しみで仕方ないです。
(なつみ)