
1月29日のなのはな
外を見ると、数日かけて積もったままの白く深い雪。屋根のふちには、氷の国のような、たくさんの氷柱がキラキラと陽の光を浴びて、光っています。
そんなさむーい日は、みんなで室内で、暖を取りながらの選別作業が捗ります。
今日は、午前、午後と1日かけて、選別作業を行いました。
選別作業は、穀物を、1粒ごとの出来によって、用途別に分けるというものです。
今日は、日曜日ということもあり、お仕事組さんも作業に加わってくれました。
平日は、リビングのテーブルを一つの島のみ使っていますが、今日は、2列分のテーブルが埋まっていて、大人数の活気がある、明るい空気になりました。
さきちゃんを中心に、選別作業が進みました。
今日は、黒大豆の選別から始まりました。
黒大豆は、先日から選別が続いており、「今日で終わらせたい」と、最初にさきちゃんが、話してくれました。
黒大豆は、煮豆用、調理用A、調理用B(皺の具合などによって、用途が変わります)、みそづくりに使う用、クズ豆、種用の6種類に選別しました。
ヨーグルトパックに、これから選別する豆を擦り切りいっぱい入れて、それを何回かに分けて、トレーの上に広げ選別します。
選別の種類が多いこともあり、当初は、1カップ15分ほどで選別していたのですが、次第に慣れてきて、全体のスピードも上がり、今日は1カップ8分目標と、さきちゃんが定めてくれました。
「これ、味噌かな」「Bかな」と言いながら選別していき、途中では、向かい側に座っていると自分が選別したものを確認し合って、基準を再認識し合ったりして、次第に選別の容量が分かってきて、スピードが上がっていくのも、スキルアップするのも、ゲームをしているようで、凄く楽しかったです。
午前の時間から引き続き、午後の前半も、黒大豆の選別を行いました。
午後の初めに、私は、さやねちゃんと一緒に、みんなで選別して米袋いっぱいにたまった、みそ用の黒大豆を、必要量に足りているか量りました。
さやねちゃんと一緒に、2人で米袋を持ち歩いて廊下を渡り、台所にある100キログラム秤に、その米袋を乗せました。
味噌作りのための必要量は、22.5キログラム。
「足りてるかな」とさやねちゃんと、少しドキドキしながら乗せると、秤の目盛りが指していたのは、22.8キログラム!
思わず、さやねちゃんと、「やったー!」と、笑顔で言い合いました。
これで、味噌づくりにも間に合って、良かったなあ、と思いました。
それからも、黒大豆の選別は順調に進み、3時半ごろにさきちゃんの、「これでラスト2回戦です!」という声が聞こえて、未選別のものが入っていた袋を見ると、スカスカになっていて驚きました。
それから、よし頑張ろう! という気合が漲って、選別で動かす手にも、精が出ました。
最後のトレーに乗った黒大豆を、完成品入れ(ここでは煮豆用の豆をためていた)に流すと、さきちゃんが、「今日で、黒大豆3袋分選別できて、今期の黒大豆の選別は全て終わりました」と話してくれて、周りのみんなからも、「やったー」という声があがり、とても嬉しい達成感がありました。
黒大豆の選別が終わり、少し残っていた白大豆の選別をしていたとき、「おやつがあるので、食堂にお願いします」という放送が響いて、みんなで食堂に移動しました。
食堂に入ると、まことちゃんが、「1!」と言いながら、焼き立ての熱々の焼き芋を渡してくれて、次には「2!」という声がかかり、甘酒を頂きました。
贅沢で嬉しさが溢れ、甘い味が、集中した身と心を癒してくれました。
甘くて美味しいおやつをいただいたら、また選別に戻ります。
白大豆を選別し終えると、次は、エゴマが待っていました。
エゴマの選別は、エゴマの中に入ってしまった細かいチリなどと、エゴマとを分ける選別です。
トレーを斜めに傾けて、上の方にエゴマを乗せると、エゴマが下のほうに落ちて、上のほうにチリが残るというやり方、「傾斜方式」で進めていきます。
豆の選別とはまた違った面白さや、やりがいがあって、これも夢中になって取り組みました。エゴマの(サーー)という音が癖になります。
途中でさきちゃんが、1人ずつにリクエスト曲を尋ねて音楽をかけてくれたりして、みんなのセレクトした曲を聴きながらする作業は、気持ちも弾んで、とても捗りました。
「テンポが速い曲だと手も速くなるかも」と、『オーバーパス・グラフィティ』をリクエストしてくれる人もいたりしました。
その調子で、5時まで、みんなと選別がどんどん捗りました。
今日だけで、黒大豆、白大豆、エゴマと3種類の選別が、たくさんのみんなとの活気のある空気の中でできて、一日中、選別を満喫し、楽しめたことが嬉しかったです。
今後も、選別に精を出して取り組んでいきたいな、と思いました。
(ほし)
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午後から図書室では、次の春から冬にかけての作付会議を行いました。
畑の土や栄養の状況、手入れのまわりやすさ、野菜の特徴や作る量をふまえて、すべての野菜を少しずつ畑名のとなりに書き込んでいく作業は、パズルのピースを当てはめていくようでした。
今年、新しく植え付ける予定の果樹についても、どの畑に植えれば、桃などの手入れとつなげて、良い栽培ができるだろうと考えることができました。