【新春号⑪】「雪降るお餅つき大会&幸せいっぱいクリスマス」ももか

   
 ウィンターコンサートが見事大成功となって幕を閉じ、次にやってくる楽しみは……クリスマス!

 私は、一年のイベントで誕生日に並んで大好きなのがクリスマス。まだまだ暑い夏の頃から、サンタさんの歌を歌ったり、みんなと話したりと楽しみに待っていました。

 なのはなでは、クリスマス当日だけではなく、クリスマスイブも全力で楽しみます。お餅つき大会にしめ縄コンテスト! この日に向けて前の日から一日かけて全員で準備を完璧にしておきました。

 二十四日の朝。みんなの声で目が覚め廊下に出ると目が点に……外が真っ白。雪がたくさん降っていて、三センチほどでしたが私の人生史上では一番、積もっていました。まさにホワイトクリスマスイブ!

 ホワイトクリスマスイブになるのは三十パーセント程の確率だそうで、そんな珍しい日の光景に、一瞬にして眠気が飛んでいき、じわじわと今日がお餅つきとしめ縄コンテストの日だということを実感し、テンションがアップ。
  
  
 雪にも負けず寒さにも負けず、お餅をたーくさんつくぞ!

 りゅうさんに、友の会の永禮さん、中島さん、松山さん。さらには須原さん、河上さんも、休日にも関わらず朝早くから私たちと同じように、ワクワクしながら笑顔で来てくださいました。

 たけちゃん、たいちゃんも可愛いサンタさんと小人の格好をして。コンサートの日のようにまた古吉野にたくさんの方が帰って来てくれて、にぎやかになったところで、一年の大イベントの一つ、お餅つき大会がスタートです。

 二〇二二年は丸もち、黒豆餅、生餅(昼食用)、そして新登場のピーナッツ餅を三が日へ向けてつきます。前年よりも多いそう。餅つき機でついてくれるメンバーもいますが、やっぱり最高においしいお餅は手でつかなければ作り上げることは出来ません。二台の臼を使ってついていきます。
  
  
 私は初めてのお餅つき。ドキドキ・ワクワクです。最初は永禮さんや中島さんの力強い男性陣のお手本を見て学びます。

 おもちのことを何も知らなかった私は、まず、あのもちもちのお餅が最初はお米だったということに驚きました。初めは、そのもち米を練って粒をなくしていきます。そのあとにいよいよ、おなじみペッタン、ペッタン。

■力いっぱい

 「よし、もうつけるぞ」という永禮さんの声とともに二人がきねを高く振り上げ、(お! 始まった)と思うと周りから活気のある掛け声が響き始めました。

「よいしょ! よいしょ!」

 その声に引き寄せられるように周りにどんどん人が集まってきて、にぎやかに盛り上がってきました。私もその活気に、気が付けば声を張り上げ手を叩きながら、「よいしょ! よいしょ!」
  
  
 さすが永禮さんたち、あっという間に臼の中身を、お米の粒の姿から、あのもっちもちのおもちに変えてしまいました。ついている姿をみて、私もつきたくなりうずうず。さっそくつかせてもらうことになりました。あんなちゃんたちが蒸してくれたほかほかのお米を臼に入れて準備OK。

 力いっぱいきねを振り上げ腰を入れて、(よし。つくぞ)おいしいお餅をつくために。「よいしょ! よいしょ!」みんなの掛け声に力をもらい、一緒に声を上げながら一生懸命おもちをつきます。

 (楽しい!)このついた時の感覚といい、なんというか、たまらなく楽しい。笑顔があふれ出ます。さくらちゃん、さきちゃんなど、いろいろな子とペアになりついていくと完成。白くてつやつやなお餅が出来ました。

 (出来た……やった)感動していると、耳を疑ってしまうくらい迫力のある、だれよりもノリノリな掛け声がもう一つの臼から。

 りゅうさんです。さすがなのはなのムードメーカー!? 全身を使って、「よいっしょ! よいっしょ! へーい!」凄く明るく元気な声にさらに、おもちつきに力が入りました。みんなも大爆笑……りゅうさんの力は明るくて大きいです。

 たくさん丸もちをついた後は、黒豆餅にピーナッツ餅。なにも入れないでもおいしいお餅に、黒豆やピーナッツ。おいしいに決まってるじゃないですか。想像しただけでよだれが……。

 黒豆は豆が潰れてしまわないように塩と混ぜ合せてこねるだけ、力はいれるけど優しく。ピーナッツは山になるほどたくさんの砂糖と一緒につきます。ピーナッツを入れただけでいい香り、そこに幸せの粉。みんな興奮の舞。次々と幸福の丸餅、黒豆、ピーナッツ餅は完成していきました。

 最後は昼食用の生餅。最後だということに少し名残惜しさも感じますが、締めの餅つき! みんな最後の気合と力を出し切る勢いで、おもちを順番にまわして。私と一緒にたけちゃんもついてくれました。

 たけちゃんが手伝ってくれたおかげでつくのが何倍も楽になったような感じがしました。かわいいたけちゃんの力は偉大です。そして、九時三十分から始まったお餅つきはあっという間に終わってしまいました。もっとつきたいけど、また次回のお楽しみ。

 そして、昼食にはつきたてのお餅をきな粉、小豆、大根おろしとともに頂きました。力をふり絞った後のもちもち、つやつやのお餅は最高においしかったです。黒豆餅やピーナッツ餅の頂ける三が日も待ち遠しい。

 餅つきの後は、しめ縄コンテスト。チームに分かれてお正月のお飾りを作り、完成した作品を並べて、チーム全体として上手に作れたのはどこのチームかを、お父さんに判定してもらいます。

 お餅つきに続き、初めてのしめ縄です。練習時間は三十分、その時間でできるだけマスターします。同じチームのあゆちゃんやあんなちゃん、まみちゃんに教えてもらいました。
  
  
 あゆちゃんは魔法のようにあっという間に、そしてきれいに藁をなっていて、その姿はかっこよかったです。お母さんと挑戦。あまりにも簡単そうに作り上げてしまうので単にできるものなのかと思いやってみると、つい笑いがこみあげてきました。難しい!

 きっちりなえなかったり、太さにばらつきがでてしまったり、なかなか思うように行きません。でもめげず何回も、時間のある限り練習を重ねます。すると、段々上達?

 上達が目にみえてきました。嬉しかったです。

 しかし本当に時間はあっという間、たくさんあると思っていた時間が過ぎてしまい、すぐにコンテストの時間に。

 あゆちゃんの合図とともにコンテスト出品用のお飾り作りを開始。みんな集中モードへ入り、思い思い心をこめてしめ縄をなって行きました。ユズやウラジロも欠かせません。そして完成! 完成した作品を並べて、いよいよお父さんに見てもらいます。ドキドキ!

 個人的には練習のときよりもきれいに出来たので、少し自信がありました。結果は……りゅうさんチーム。チーム内でもそれぞれのお飾りのスケールに合った太さで縄がなわれていたのがポイントだったそうです。優勝チームのみんなが笑顔で景品を受け取りに行きました。

 その姿を見るだけで自分も幸せな気持ちになりました。優勝は出来ませんでしたが、練習のときよりもきれいでしっかりとしたしめ縄をなうことができたし、楽しかったので嬉しかったです。次の年もチャレンジ!

■体育館へGO!

 夕食では、クリスマスの定番メニューのチキンライスにケーキ。おいしくておいしくてほっぺがとろけちゃう……夕食後には子供組でお父さんとお母さん、あゆちゃん、りゅうさんと特別な時間を。

 今夜はサンタさんが来てくれるかな!? ワクワクで眠りにつきます。
 
 Merry Christmas! 枕元にプレゼントが、……ない!? 廊下にも、ない!

 まさか届いてない。ふと目の端に見慣れないものが、窓に紙が張られていました。

 「体育館にGO!」サンタさんからの手紙がありました。朝なのも忘れて、飛び跳ねて体育館へ。体育館へ入ると豪華な飾りの前に、プレゼントが色鮮やかに並んでいました。もこもこセーターです。
  

サンタさんからセーターが届きました!

  
 こんなにもかわいいセーター、今日着ずにいつ着るの!? さっそく子供組のみんなとセーターにチェンジ。暖かく心も体もポッカポカ、続々とみんなもチェンジしていき、古吉野中明るく華やかに、しあわせな空気で一杯になりました。

 クリスマス。今までプレゼントに興奮はしていました。でもお餅つき、しめ縄、みんなと楽しんで喜び、笑いあう。こんなにもしあわせで楽しいクリスマスは初めてです。もう幸せな気持ちで胸が一杯です。Merry Christmas!!