「雪。雪。雪」 さき

1月25日

〇雪かき
 昨日から今日にかけて、降り積もった雪。膝まですっかり埋まってしまい、あたり一面が、雪で覆われて姿かたちが見えなくなっていました。

 こんな光景を目にしたのは、生まれて初めてのことです。このあたりでも、こんな大雪は珍しく、10年に一度と言われるほどでした。

 雪かきというものをしたことがなかった私は、すぐに終わるだろうと油断していました。

 あゆちゃんからチームわけの発表があり、私はまえちゃんのチームで、テミとスコップを持って、出発しました。いざ、雪を目の前にすると、かいてもかいても、雪。雪。雪。
 どこを見ても、雪で、いつも見えている道路、畑、車、モノがすべて見えません。

「これは、夢なんじゃないか」と、一瞬自分が見ている景色を疑いました。
 雪かきをするみんなの背景にはごっつい雪があり、それが信じられないような、だけど現実なのが不思議でした。

 雪かきのコースは、駐車場の坂の入り口から、半分畑までというコースでした。半分畑というと、なのはなでいうと、走ったら1分で着く畑です。こんなにも、半分畑が遠く感じるなんて思いもしませんでした。これぞ、新相対性理論でしょうか。いえ、たぶん雪のせいです。

 テミでひたすらに雪を入れて、斜面に放り投げる。これを繰り返すのがとても楽しかったです。だんだん道が開けてくると、後ろを何度も振り返って見たくなるくらいで、達成感がありました。

 次第に、楽しさが増すとともに、体力が減っていき、「ちょっと疲れてきたな」と思った頃。向かいからくる、救世主。緑のユンボに乗ったお父さんの姿でした。
 豪快に雪をかいていくお父さんの姿がかっこよかったです。

 そして、無事、半分畑までの道は開通し、最後に古吉野の坂を下りて川沿いのチームに合流しました。そこにはもうすでに、みんなが集結し、雪かきをしています。

 みんなに会えたのがすっごくうれしくて、涙が出そうでした。大げさかもしれないけど、雪かきをして地域ぐるみの助け合いに触れたりして、急に自分が悩んでいたことがちっぽけに感じました。

 気が付けば、5時の鐘が鳴り、オレンジ色に空が染まっていて、その光景が本当に美しかったです。雪かきをした後だから、なおさらそう感じるんだと思います。

 最後には、地域の方とも合流することができ、車が走れるくらいに道を広くできたことがうれしかったです。

 古吉野なのはなへ帰ると、どうしても雪にダイブしたくなり、仰向けにダイブしました。
 帰ってからのお風呂は、もう何にもかえがたいほど幸せな時間でした。

 家族総出で、雪かきできて、車の通れる道を作れてよかったと思います。
 まだ、ハウスの屋根の雪や、畑に積もった雪など、安心できない部分はありますが、みんなでできることを尽くして、まもれたらなと思います。