「1日のこといっぱい」 るりこ

1月17日

○1日のこといっぱい

*朝食前
 今朝は先週から新しくなって、朝食当番に入らせてもらいました。
 7時20分から台所に集合して、りなちゃん、よしみちゃん、えみちゃんと朝食用のセロリのカットなどを進めました。予定よりも進みが速くて、プラスアルファでセロリの筋取りも進めることができました。
 7時55分からは食堂に移動して、なっちゃんがリーダーで配膳をしました。付けるものが多くて、バタバタしてしまったけれど、朝からメンバーのみんなの活気ある空気の中にいたら、朝から声が出しやすいと感じました。改めて、みんなのなかにいると、朝でもいつでも気持ちが外向きになれるなと思います。

*会の準備、せいこちゃん
 午前は今週末に予定している、お母さんの誕生日会に向けて、チームのみんなと準備をしました。
 昨日、お父さんに案の確認にいかせていただいて、アドバイスをもらってから、一度、ゼロに戻して、考え直しました。今日はそれを肉付けしていく段階です。

 今日は、えつこちゃんと、どれみちゃんがお休みでいてくれて、いつもより多めの人数で話し合うことができました。せいこちゃんが中心となってくれて、いくつかのチームに分かれて台本を作り、各自で持ち寄って、細かい部分をみんなで手直ししていくという流れで進めましたが、人数が多いと案もたくさん生まれて、予想外に台本が順調にできあがっていきました。せいこちゃんも、「1人で考えるより良い」と喜んでくれました。
 3時間あった時間を有効に使えて、台本の8割は完成し、他にも配役決めや衣装考案、替え歌の用意までできた段階で昼食になりました。半日で昨日からかなり前進した感じで、良いものができそうだという希望も見えてきました。

 誰かに頼るのではなくて、みんなで悩んで、みんなで出して作っていくという気持ちで一人ひとりが向かえて、終始、良い空気で話し合いを進めることができ、ものすごく嬉しかったです。自分自身もあまりやったことのない台本を考えるのも楽しかったし、行き詰まったときにせいこちゃんに声をかけると、すぐに隣にきてくれて、一緒に考えて面白いアイディアに結びつけてくれることがとても心強く、せいこちゃんが優しいなと思いました。

 お仕事組さんは日中はいないけれど、その分、日中に準備ができるわたしたちが頑張っていこうという気持ちで、せいこちゃんがリードしてくれているのを感じます。
 チームのみんなの意見にはどんなことでも、「それ、いいね!」と賛同してくれるけれど、その中で自分の意志はしっかり持って、決して責任から逃れずに最後まで諦めないせいこちゃんの姿を見ていて、自分もせいこちゃんと同じ気持ちで、せいこちゃんにとって心強い存在、一緒にいて嬉しい仲間でいたいなと思いました。

 何かを生み出すことは本当に難しいことだと感じるけれど、その苦悩も楽しんで乗り越えて、みんなと作っていく過程を大切に、思い切り楽しんでいきたいです。
 今回の会もそうだけれど、紅白などそれぞれのイベントを、本番から準備まで自分のものとして楽しめるようになっていけている気がして、そのことが嬉しいことだなと思います。

*ハウス完成
 午後からは須原さんと、さくらちゃんと、なつみちゃんと、二重ハウスの修繕の続きをしました。
 今日は妻面のビニール張りと、ハウス全体を覆う大ビニール張りをメインで行いました。

 妻面のビニール張りはこれまでも何回かやらせていただいて、今日はさくらちゃんと、ほとんどを任せてもらいながらしました。スプリングとパッカーを上手に使って、シワなくビニールを張る工程が好きで、つい拘りすぎてしまうのですが、きれいに張れると気持ちよいです。

 また、大枠のビニール張りは雨の日のうちにビニールの印つけとマイカ線をカットしてロープに縛り付けておいたので、とてもスムーズでした。ビニールの端と端をさくらちゃんとわたしが足場の1番高いところに立って持ち、両側から同じ速度で引っ張り合って、反対側まで伸ばして下ろしていきます。マイカ線を結びつけたロープも同じ手順でやり、須原さんの掛け声と共に、みんなとスピードを揃えて作業していく時間が楽しかったです。

 須原さんやさくらちゃんの速くてきれいな仕事をそばで感じさせてもらいながら、一緒に作業させていただけることが嬉しいです。そして今回はなつみちゃんも入ってくれて、なつみちゃんは初めてのことがいっぱいだったと思うけれど、わたしたちがすぐ次の工程に入るための準備やセッティングを須原さんとたくさん進めてくれていて、後ろでずっと支えてくれている存在として、一緒にできたこともとても嬉しかったです。

 15時半ごろに、さくらちゃんが、「今日で完成させる目標です」と言ってくれて、後半は急ピッチで動いていきました。みんなで須原さんが次々と出してくださる指示のもとで、スピード感をもって、手際よく動いていくのが、「建築している!」みたいな気分になりました。
 マイカ線も張り終えて、いよいよ完成したとき、ちょうど夕日がハウスに当たって、完成したハウスがさらに輝いてみえました。その前で須原さんが、ハウスとわたしたち3人がよく映るように、斜面に上って写真を撮ってくださいました。

 新しく一重になったハウスは、ハウスの中も耕したら、以前と比べて広々として見えました。このハウスに初めてくる野菜は何になるのかなと想像すると、わくわくしてきます。
 きれいになったハウスを、これからもこの状態のままに保てるように、わたしも大切に扱っていきたいです。
 作業終わりにさくらちゃんが、4日で完成目標が2日半で完成したと教えてくれて、わたしも作業にずっと入らせてもらっていましたが、本当に速かったなと思います。嬉しかったです。

*ハウスミーティング
 夕方は新しいメンバーになって、初めてのハウスミーティングがありました。
 メンバーはななほちゃん、まなかちゃん、なつみちゃん、ももかちゃん、りさちゃんです。明るい子が多くて、日中に話している時間も、毎回賑やかで楽しく話ができています。またお父さんに聞いてみたい質問について話をしていても、みんなが、「うんうん」と頷いて、大きく共感してくれるので、とても話しやすいなと思います。

 今日わたしがした質問についての、お父さんの答えがすごく自分にしっくりときて、やっぱりお父さんは何でも知っているのだなと感じました。

「話をするとき、頭の中で言いたいことの順序がまとまっているのに、いざ話し出すと、余計なことを付け加えてしまったり、話の流れの順番がばらばらになってしまって、聞いている相手もだけど、話している自分も大混乱してしまう。でも文章などに話をまとめるのは苦手ではない」という趣旨の質問をさせてもらいました。
 それに対して、お父さんが、「日記とか文章は前に戻って確認もできるし、ゆっくり書けるけど、喋るとなると、話すスピードがあって、それに頭がついていけていないんじゃないかな」と教えてくださいました。

 それを聞いて、自分の中ですごくすごく、(そうです! その通りです!)というくらいの感動があって、自分の悩みをお父さんがそのまま言葉にしてくださったような感覚で、とにかく嬉しかったです。
 言いたいことはある。けど、そこに頭がついていっていないから、過去の情報が突然、口から飛び出してきてしまったり、慌てて言葉と頭を繋ぎ合わせようとすることで、先に結論を言ってしまって、失敗するんだと思いました。
 自分ではコントロールできないところで、言葉が勝手に飛び出してくる感覚があったのは、実際は頭の中で起きていたことで、頭と言葉が一致しなくて大混乱してしまうのも当然なのだと思いました。どうしてこれまで自分がこうなってしまっていたのか、その原因がわかったら、(何だ、そういうことだったのか)と答えがわかって、それだけで安心した気持ちにもなりました。

 解決策としては、話す訓練をすることと、その話題の情報、知識をしっかり持ってから話すことだと教えてくださいました。
 話す訓練と聞いて、自分にすごく必要なことだと思いました。頭の中ではいろいろ思っているけれど、それをアウトプットできていないところが自分の欠点だと思っています。人の評価を恐れずに、自分の考えをしっかり出すこと。その上で自分の思っていることを焦ったりしないで、ちゃんと言葉を丁寧に選んで、わかりやすくコンパクトに話せるようになっていきたいと思いました。

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 夕食後は新しい当番で、廊下掃除に入りました。1日の終わりに1日使った廊下をきれいに掃き拭きしていると、心も磨かれていくようで、とても気持ちがよかったです。
 雑巾で磨かれた廊下をみて、さくらちゃんと、「廊下掃除って楽しい~」と言い合いました。作業でも掃除でも、当たり前のこととして真っ直ぐな気持ちで向かえる仲間がいることがとても嬉しいことだと思いました。