「お互いを大好きな気持ち」 ななほ

1月15日

 えみちゃんの試験から笑顔で帰ってきてくれました。

 今朝、ちょうど、えみちゃんの出発を、のんちゃんや、さやねちゃんたちとお見送りしました。

 えみちゃんが朝に、「昨夜は、化学をたくさんやったんだ」と話してくれました。
 また、「緊張しなくていいのに、やっぱり緊張する」といいながらも、さやねちゃんが渡してくれたという、勝利靴下をはいて、笑顔で出発した姿は、とても潔くて、かっこよかったです。

「えみちゃんのベストが尽くせますように」。
 そっと、両手を胸の前で組んで、私も今日の1日が始まりました。

 まだ、試験の結果が出るのはあとだけれど、夕食の時にお父さんから、「さっき、えみから電話があって、数学が大当たりだったと言っていた」と聞きました。

 昨夜も「古典が当たりだった」とえみちゃんが話していたのですが、今日も調子がとてもよかったようで、その話がとても嬉しかったし、えみちゃんだから、ベストが尽くせたんだなと思い、すごく嬉しくなりました。

 えみちゃんは本当は、来年、試験を受ける予定だったと聞いていたのですが、ウィンターコンサート前から、勉強とコンサートの練習をあえて同時並行で進め始めたことで、点数も上がってきたと聞きました。

 勉強だけではなく、なのはなのみんなの中でみんなと一緒に過ごしながら、勉強をしてきたえみちゃん。いつも、当番でも、掃除でもえみちゃんの姿があったし、試験前でもすっと当番のヘルプに来てくれたこともある、えみちゃんが、とても綺麗で、私もえみちゃんのような心持ちを忘れないでいたいと思いました。

 えみちゃんが笑顔で帰ってきてくれて嬉しいし、えみちゃんの姿からたくさん力強い気持ちをもらいました。

 

・今日の子供組

 子供組5人が揃えば、何でも来い。でも、ちょっと、収集つきません。
 それが、なのはな子供組で、それが私たちの仲間の証拠なのかもしれないです。

 今日も子供組のみんなと、ある衣装の製作を進めました。
 その衣装はなつみちゃんが提案してくれたもので、みんなと衣装コンシャスで何をするか考えるのが、とっても楽しいです。

 最初、衣装の案を調べたとき、5人が5人とも、違う画像を指さして、「わたし、これがいいな」と言っていたときは、どうなるかと思ったのですが、誰の意見だったか、あるいは誰の意見でもなかった衣装のデザインに落ち着きました。

 でも、3分に1回、りなちゃんがふと「私、ティンカーベルみたいなのがいいな」と言っていたり、制作をしていても、衣装の話しはさっき終わったはずなのに、急にりなちゃんが「ねえ、私、これがいいと思うんだけど」というのも、面白くて、つい、なつみちゃんたちと「それ、さっき、話し終わったよ」とツッコミながらも、りなちゃんが無邪気に「ああ、そうか!」と言っていて、その度に、ももちゃんと私は、りなちゃんの純粋な気持ちから生まれる楽しいやりとりに、笑い転げてしまいます。

 午前中はその衣装の土台となるものを下書きして、ひたすら切っていたのですが、途中で材料が足りないことが発覚しました。

 でも、今ある材料で、さくらちゃんとその衣装の試作をしてみたところ、想像していたよりも可愛らしく、ボリューム感のあるものが作れて、希望が湧きました。

(どうしても、この衣装を作りたい)
(どうしても、お母さんを驚かせ、喜ばせる素敵なものを作りたい)

 あゆちゃんに試作を持っていったら、農業用資材を使ってもいい許可が下りるかなとみんなと話し、1年生に行くと、あゆちゃんが、「わあ、すごいね。可愛いね。でも、あと8メートル分も足りないのか。う~ん」と即決とはいきません。

 あゆちゃんが親身になってグラウンドで一緒に資材を探してくれたり、「お父さんに聞いてみて、許可が下りたらいいよ」と言ってくれました。

 ちょうど、納屋下で「同じような資材、ないかな?」となつみちゃん、りなちゃんと探していたところ、校長室のベランダからお父さんの姿が見えました。

「おとうさ~ん。わたしたち、ある資材を使いたいんです。少し、見ていただけませんか?」

 その後、お父さんが子供玄関まで来てくれて、私たちの持ってきた新品の農業用資材を見て、「う~~~ん。いいよ!」と言ってくれました。

 それが、とっても嬉しくて、なつみちゃんなんかは、嬉しさのあまり、涙を流してしまったくらいです。

 でも、5人とも、なつみちゃんと同じ気持ちで「絶対に、いいもの作ろう!」となつみちゃんの肩を軽く叩いて、再度、制作に戻りました。

 今日の制作場所は5年生教室。みんなと、オリジナルの歌も大声で元気よく歌いながら、制作をしている時間がとっても楽しくて、楽しくて、子供組といられることが幸せだなと感じました。

 子供組が揃うと、色々なアイデアが出てくるため、意見の違いで収拾がつかないことも多いのですが、みんなが言いたいことを素直に言い合い、結果としていいものをみんなで作れます。

 誰もがやりたいことの意志が強く、お互いに意見を譲らないこともあるけれど、誰もお互いを落としたり、1人ぼっちにすることは絶対になくて、みんなでお互いを大好きな気持ち、仲間に思う気持ち、信頼し合う気持ちでワイワイと制作や準備を進めるのが楽しいです。

 ちゃんと、年相応の態度や行動は心がけたり、相手を尊重して自分が引いたり、相手を立てたりすることも大切だし、そうしたいけれど、時々、子供組で集まってみんなが言いたいことを言い合う時間があることも、許してくださいな。

 ああ、子供組。本当に意見が、バラバラだけれど、みんなキャラクターが違っていて、だからこそ、これまでにない、とびっきり素敵なものも生まれたり、結果としてものすごく、仲がいいのです。

 それはいいとして、今夜は寸劇も考えました。

 パソコンで打ち始めてから、20分くらいで寸劇が完成したのですが、私たちらしいものができたかなと思ったし、5人で1つのパソコンを囲み、「こんな風にしてもいいね」「こうするのは、どう?」と意見を言いながら、作るのも嬉しかったです。

 ちょっぴり、お姉さん方にも手伝ってほしいなと思い声をかけたら、喜んで引き受けてくれたり、せいこちゃんにもあることをお願いしたら「いいよ。子供組さんの力になれて嬉しい」と言ってくれました。

 まだ、お父さんお母さんにも、みんなにも何をするのかはお楽しみなのですが、早く、みんなの嬉しそうな顔が見たいので、日曜日が来てほしいです。

 でも、まだまだ準備が途中なので、あと1週間、子供組のみんなと詰めていきます。

(ちなみに、来月のバレンタインでやりたいことも決まりつつある、子供組です。バレンタインについては、りなちゃんがやりたいと言っていた、あることを今回、できなかった代わりに、それを延期して、実現するという流れです。また、ももちゃんが「人生ゲームしたいね」と言っていたり、なつみちゃんとも、「1行ずつを繋げて、物語を作るゲームをしたいね」と話していて、お父さんとお母さんも一緒に今月も子供会議、したいです!)

 

・とんど空へ、とんど高く舞い上がれ

 今日はとんどの日でもありました。
 とんどの日だから、昼食のメインはお餅が2つも入ったおぜんざいで、人生でこんなにもたくさんのおぜんざいをメインとしていただけるなんて、何て幸せなんだろうと思いました。

 食事のコメントでゆずちゃんが、
「一度、職場でこれから先、1つのものしか食べられないとしたら、何を選ぶかという話題が出て、私はその時、おぜんざいと答えたんだけれど、あまり賛同が得られなかった」
 と話してくれたのですが、なのはなのおぜんざいを食べたら、
「ああ、私、毎食おぜんざいでいいな」
 と思うくらい、私の身体はおぜんざいの甘さにとろけてしまいます。

 おはぎとか、ぼた餅とかも、あんこがたっぷりのっているのですが、なのはなのおぜんざいは、あんこ海にお餅が沈んで見えなくて、私もお餅になりたいなと思いました。

 そして、とんど焼き。

 お昼の洗いのあと、のんちゃんやほしちゃんたちと食堂に飾っていたみんなの書き初めや、校舎内のしめ縄飾りを回収してまわり、中庭に行きました。

 中庭には、午前の最後にあゆちゃんが準備してくれていた2つのドラム缶から煙が立っていて、今日でお正月気分もおしまいです。

 お父さんも来てくださり、しめ縄飾りや門松に使っていた松竹梅などを燃やし、火が出てきたところで、書き初めを火の中に入れました。

 とんど焼きが日曜日なのは珍しく、例年はお仕事組さんの分の書き初めもみんなで飛ばしていたのですが、今回はりゅうさんもいてくれて、りゅうさんはとんど焼きが初めてと言うことでした。

 でも、誰よりも楽しそうで、誰よりも火をたくのも、とんどで書き初めをあげるのも上手なのはりゅうさんで、その場にいるだけでりゅうさんの空気に、温かい気持ちになります。

「あがれ、あがれ!」
 そう言いながら、みんなの書いた『知時』の文字と、抱負をとんどで燃やす時間が嬉しかったです。

 夕食にはとんどで焼いた鏡餅も、りゅうさんが揚げておかきにしてくださり、その心遣いに嬉しくなりました。

 書き初めは空に上がらなかったけれど、私が書いた『勇気』という抱負の文字は、なのはなの日々の生活の中でも、空高く舞い上がり、私も勇気を持って、志高く、今年1年も頑張れそうです。