1月9日(月)「黄色、飴色、コンポート & セロリ豊作!」

1月9日のなのはな

 ずっと、ユズの香りに包まれた1日になりました。朝は、何人かの子と一緒にユズの皮むきをしました。これは、コンポート用です。黄色い皮の内側にある、白い綿まで剥けないように気を付けながら、慎重に薄く皮を剥いていきました。最初は、長く皮を繋げて剥くのは難しいけれど、だんだんと慣れてくると、リンゴの皮のように、クルクル何周もして剥くことが出来るようになって、とても楽しかったです。

 さっきまで寒かったはずが、みんなと夢中になって、たくさんのユズに囲まれながら作業していると、寒さも吹っ飛んでみんなの体温と活気で心も身体もポカポカとしました。ザルの中で山のように積まれたユズも、みんなの手にかかれば、あっという間に皮むきをすることが出来ました。

 

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 皮がなくなってツルっとしたユズを、次は茹でる工程に入ります。ひと煮立ちさせたユズは、お風呂に入って火照ったかのようにホクホク湯気を上げて、爽やかな良い香りを湯気と一緒に漂わせていました。まるで、湯気が黄色に見えるかのようでした。

 茹でた実を、半分に切って、フォークで種を取ります。ユズの実にフォークの先を突き刺すと、1つの部屋から2つも3つもコロコロ種が飛び出してきて、こんなにもたくさん種が隠れていたんだ! といつも驚きます。

「手がユズの良い香りがしてとても嬉しい!」と言ってくれる人がいたり、「これで1日、手がすべすべになりそうだ!」と笑顔で言ってくれて、とても嬉しかったです。ユズの種の周りに付いているヌルヌルした成分は、肌に良いみたいで、取った種は、化粧水に変身することが出来ます。そして、剥いた皮は刻んで食卓の彩になります。余すところなく、加工することが出来る変幻自在のユズが、凄いなあと思いました。

 

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 コンポートは、煮詰めるのに1時間ほどかかります。鍋の中に、ユズを丸く敷き詰めて、砂糖、水、ユズ果汁を入れます。丸く敷き詰めると、バラの花のようで見た目もとても綺麗だし、煮詰めていても浮いてくることがありません。大きい鍋と、小さい寸胴鍋を使うと、ぴったりと収まってとても気持ちが良かったです。

 さくらちゃんと一緒に、1人1鍋に取りついて煮詰めました。沸々としてきたら火を調節して、ずっと、沸々小さな泡が出る状態を保ちます。
 これまでずっと、どのぐらいの火加減が正しいのか分からなくて、調節することがとても難しいなあと思いました。でも、以前、河上さんが、沸々させる目的は、ユズのアクを全部出し切ることだと教えてくださって、火の調節がとてもしやすくなりました。

 火が弱すぎると、アクが全部出来らなくてユズの実が渋くなります。かといって、強すぎてユズが踊るぐらいになると、煮崩れをしてしまいます。その中間をずっと保つために、ずっと鍋に付きっきりで作業する必要があります。

 最初のうちは、次から次へと、白いアクが出てきて、そのアクを取るのにてんてこ舞いになります。少し目を離すうちに、すぐにもくもくと雲のようなアクが出てきて、忙しいけれど取りがいがあってとても楽しいです。

 2,30分続けていると、だんだんと出てくるアクの量が少なくなってきます。次は、全体的に均一に火が通るように鍋の向きを変えたり、細かな調節をします。

 

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 40分ぐらい経つと、だんだん、水がとろみを出してきます。浸透圧の影響で、外側の砂糖水と、ユズの実の水分とが入れ替わって、甘い砂糖水がユズの実に入っていきます。少しずつユズの実にも変化が表れて、白から透明へ色が変わっていきます。

 水かさが減り、ぷくぷく、コトコトさらに数十分煮詰めます。鍋からは、とても甘い香りがして、香りをかいだり、煮詰めている音を聞くだけで、とても幸せな気持ちになりました。

 シロップ状になるまで煮詰めます。砂糖が焦げやすくなるので、焦げた芳ばしい香りはしていないか、感覚を鋭くします。全体的に火が通って、焦げないギリギリのタイミングを見計らって、火を止めたら完成です。

 

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 飴色のシロップに絡まったユズのコンポートが、つやつやとしていて、とても美味しそうに出来上がりました。みんなで皮むきして、種を取ったユズの実を、煮崩れしないで、形を綺麗に保ったまま作ることが出来て、とても嬉しかったです。

 まだ加工を待っているユズの実があるので、これからも良い形で保存できるようにしたいなあと思います。

(りな)

 

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 午後の初めにみんなで、野菜の収穫に出ました。各畑に分かれて収穫に行き、手が足りてないところがあれば助け合う、という流れで進んでいきました。

 私は、るりこちゃんとほしちゃんと一緒にセロリを収穫しました。1人1つずつコンテナを持って、新ハウスの第1弾のセロリを収穫しに行ったのですが、太い茎で、しゃがむと畝の反対側が見えないくらい葉が茂っていました。いつもなら、ハウスの中に4畝があるうち1畝をすべて収穫するのですが、今日は思った以上にたくさんの量がとれそうだったため、収穫のリーダーをしてくれているちさとちゃんに、急遽相談をすることに。

 

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 今の状態を伝え、ざっくりとした1畝の全体量の予測を立てた結果、今日は祝日で、お仕事組さんもたくさんいて、しょうやくを助けてくれるから、とっちゃおう! と言ってもらって、空のコンテナを6コンテナ持ち、再びハウスに向かいました。

 セロリは本当に大きくて、根本から葉の先までは70センチほどあり、セロリを入れたコンテナ持つと、前が見えなくなりました。逆に収穫されたセロリの株はスッキリとしていて、反対側にいるほしちゃんが見えるようになっていきました。

 

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 根本でポキッと収穫するときに、となりの株と絡まって茎が途中で折れてしまわないように気をつけながら、でも太い茎を豪快に手折っていくのは、気持ちよかったです。

 結果、コンテナ7杯分を収穫できて、2往復して体育館まで運ぶと、他の野菜のしょうやくが終わった人が次々にセロリの作業に入ってくれて、場所も拡張され、気付けば10人くらいもの人がセロリ嫁入りの流れ作業に入ってくれていました。

 活気がある空気のなか、どんどんセロリを次の工程、次の工程というふうに流していくのが、すごく楽しかったです。年も明けて成人式も一段落して、そういう特別なイベントもいいけれど、また日常に戻って畑作業が始まっていくのも嬉しく感じた午後でした。

(のん)

 

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〈太ネギや白カブ、春菊などの収穫も行いました〉

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〈びわの木畑のニンジンも収穫が始まっています〉
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〈この4人組は、軽トラックに、白大豆の豆殻を積んで畑へ出発。河原畑に豆殻を撒いてきます!〉

 

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〈夕方の3年生教室から聞こえてきた笑い声。子供組のみんなが、昨日成人式を迎えたさくらちゃん、なつみちゃんとお祝いムービーを撮っていました〉

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