「20歳の私たちは」 さくら

1月5日

 午前中は身体測定の後から、成人式の衣装考案をさせてもらいました。 
 昨日の夜8時30分から、撮影班のメンバー発表があり、みんなとの集まりがありました。かにちゃん、まりのちゃん、つきちゃん、ひろこちゃん、りなちゃんと、お仕事組さんの、さやねちゃん、あやかちゃん、です。昨日の夜は、なつみちゃんと私それぞれ、どんな写真・ムービーを撮るか、案を出しました。
 
 午後から早速撮影が始まりました。私は赤いつなぎをはいて、上半身部分は腰に巻き、腹筋Tシャツを着ました。腰袋を付けて、首に白いタオルを巻いて、耳に建築で使う黄色い防音のヘッドホンを付けました。お父さんが紙版画で作った腹筋デザインのTシャツで、それが着られることがとても嬉しかったし、今日着させてもらったものは、ウィンターコンサートでよしみちゃんがギブソンの子分役で着ていたもので、それが着られることが嬉しかったです。

 ヘアメイクをあゆちゃんがしてくれました。私は自分を着飾ることや、メイクをあまりしたことがなくて、苦手意識があって、眉毛を整えることもしていませんでした。唇もカサカサでした。
 自分をどう見せたいのか、どうありたいのか、衣装考案をしながらも、メイクをしてもらいながらも、自分はそれが曖昧だなと感じました。
 みんなに衣装を見てもらって、似合う衣装を選んでもらうけれど、私自身がそれを着て、どういう自分を表現したいのか、どうありたいのかがないといけないと思いました。着せ替え人形のようになって、そこに甘えがあったら、成人式の主旨とは違ってしまうと思いました。

 未熟だけれど、建築が楽しい気持ち、甘えを捨てる覚悟、人にもものにも誠実でありたい気持ち、素直になって成長していきたい気持ち、それぞれの衣装に気持ちを込めたいと思います。

 衣装を着て、メイクをした私を、撮影班のみんなが、「可愛い。いいね」と笑顔で言ってくれて、嬉しい気持ちになりました。

 建築で使う道具の中で、ハンマー、-+ドライバー、ペンチ、プライヤー、スパナ、ブロア、スケール、ボルト、ナットを使い、かにちゃんが、「こんなポーズはどう?」と撮った写真を見て細かく顔の向きなどもより良く映るように教えていただきました。かにちゃんが、1枚1枚の写真を撮るときに、「いいねいいね」「ニコ」と言って、カメラで目は隠れているけれど、かにちゃんが向けてくれる笑顔に幸せな気持ちになりました。ブロアは拳銃になって、スパナは指の間に挟んで手裏剣のようになりました。

 あゆちゃんが須原さんに電話をしてくれて、2分後くらいに須原さんが来てくださいました。1人で入っていた白い背景の中に、須原さんが入ってくださって、一緒に写ってくださったことがとても嬉しかったです。須原さんがディスクグラインダーを持って武器のように私に向けてきたので、私はブロアを須原さんに突き付けて対抗しました。さらに須原さんが変顔をされるので、私も少し対抗してみました。

 本の中にいるなつみちゃんは、ハリー・ポッターに出てくるハーマイオニーみたいでした。ウィンターコンサートで大竹さんが作ってくださった本棚を背景にして、前に机を置いてそこに本を丸く積み上げ、その中からなつみちゃんが覗いている構図でした。前に本があるため、本は明るくなりすぎず、なつみちゃんに照明が当たるように、かにちゃんが試行錯誤をしてくれていました。ストロボに傘をつけたり、くるくるライトの黄色で照らしたり、ストロボの光量を調整して、なつみちゃんの一番綺麗なところが撮れるようにしていきました。

 お父さんが話してくださる、人は誰もその年齢での役割があって、成人式はみんなで迎えるもの。20歳の私たちはなのはなの子の代表であることを心に置いて、未熟なりにも責任を持って向かいたいです。