
12月30日のなのはな
あと2日寝たら、お正月! 古吉野中を大掃除して綺麗にし、それぞれの部屋の入り口には、しめ縄飾りを付けました。あともう1つ、新年を迎えるために大切なもの……。それは門松です! 今日は、さくらちゃんと一緒に、門松づくりをしました。
2日前に、須原さんとさくらちゃんと一緒に、門松の材料集めをしていて、玄関下には、孟宗竹、マツ、笹、桶が揃いました。あとは実際に作るだけです。まずは、中央に立てる竹を切っていきました。
お父さんとお母さんが、桶と竹の高さの比率を、2.5倍から3倍ぐらいが綺麗だと、話してくれました。桶の高さが50センチあって、桶に隠れる長さも合わせると、一番長い竹は、2メートルでカットしました。去年は、竹を90センチで切って作ったので、出来上がりが去年の2倍以上の高さになるんだ、そう思うと、どんな門松が出来るのか、ハラハラ、でもワクワクした気持ちになりました。
また、3本の竹の高さを、7:5:3の奇数にすると縁起が良いと、調べた時にありました。その資料を基に、さくらちゃんと、1本ずつ長さを計算して、測った長さでさくらちゃんが電動のこぎりでカットしてくれました。
縮尺にして完成の図面を描いて、切るときからイメージを持ってさくらちゃんと進めている時間が、少し職人になったようでとても楽しかったし、自分1人では到底できなくて、さくらちゃんと一緒にするから出来ることだなあと思って、嬉しかったです。
カットできた竹を、断面が斜めになるようにのこぎりで切りました。この時に、断面に節があると、笑った竹が出来るのだと、以前、須原さんが教えて下さりました。どういうことだろう、その時はよく分からなかったけれど、切ってみると、そのことがとてもよく分かりました。
節で区切られた逆三角形が、笑っている口の形にぴったりで、もしも目をマジックで描いたら、本当に竹が笑っているみたいに見えるだろうなあと思いました。3本違う長さの笑った竹が揃うと、3兄弟の竹に見えて、とても可愛くて、見た目から福の神が寄ってきそうだなあと思いました。
3本の竹は、黒いシュロ縄で、『男結び』という結び方で束ねました。この結び方は、去年の門松づくりで、盛男おじいちゃんに教えていただいたものでした。なのはなに来て、生まれて初めて門松を作った時、盛男おじいちゃんが、竹取りの仕方から全部、私達に教えて下さりました。今、こうして材料を調達するところから、全部自分たちで作ることが出来るのは、盛男おじいちゃんのおかげだなあと思います。盛男おじいちゃんから教えていただいたことを、来年、また来年へと繋げていけることが嬉しいなあと思いました。
3本の竹を桶の中で立てて、その隙間を何で埋めようか、さくらちゃんと悩みました。桶が大きいので、全て土だと重くなりすぎるのではないか、土に代わる良いものがないだろうか、考えていると、さくらちゃんがとてもいいアイデアを思いついてくれました。
それは、肥料袋の中にもみ殻を入れて、それを隙間に詰めていくという方法でした。実際に試してみるととても上手くいって、緩衝材のような役割をしてくれました。そして、桶の角度、場所を変えたい、と思ったときも、2人で楽々移動することが出来るようになりました。
竹がしっかりと固定されて、次は飾りつけです。松竹梅のうち、梅は、あんなちゃんが11月に剪定した枝を花枝の仕込みをしてリビングに保管してくれていました。黒いマルチをはぐると、そこには花芽が風船のようにぷっくりと膨らんで、今にも開きそうな状態になっていました。茶色い枝に、点々と白い花芽が浮き上がっているように見えて、梅の枝を見ているだけでも癒される気がしました。こんなに上質な飾りを使っても良いのかと思うと、とても嬉しくなりました。
松や梅も生きているので、もみ殻ではなく、土を詰めた肥料袋に刺し込みました。そこにまた土を盛って、桶の表面が土で平らになるようにしました。
手前側には、葉ボタンを植え付けました。葉ボタンの周りには、笹をたくさん茂らせ1ました。一つ、また一つと材料が揃っていくと、どんどん門松が賑やかに、華やかになっていきました。そして、最初にさくらちゃんと、こんな門松が作れたらいいね、と絵に描いたものに近づいて、それが実現されていきました。
夢中になって作業出来ました。途中、お母さんが来てくださって、ナンテンやセンリョウを門松に飾りつけしてくださりました。ナンテンやセンリョウの赤い実が入っただけで、一気にその場が明るくなって、新年のおめでたい雰囲気が増しました。
納得のいく門松が作れたころには、もう月が出て、外が暗くなっていました。時間が飛ぶように過ぎていって、時間も忘れて、外がいつのまにか暗くなっているのに驚きました。でも、図書室から漏れる明かりで照らされている門松を見るだけで、とても満たされた気持ちになって、今日1日、さくらちゃんと一緒に作れて本当に良かった、と思えました。
これで、新年に福の神様が迷わずに古吉野に訪れてくださるなあと思って、安心して年を越せます。門松づくりが出来て、とても嬉しかったです。
(りな)
立派な門松が玄関に並びました!
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明日は、NHF紅白歌合戦。午後からは、各チームのリハーサルを行いました。
本番で行う照明、歌の前にする寸劇の効果音のタイミングなどを最初にチームのみんなと打ち合わせ、通して演奏していきます。
私はバンドのキーボードを担当するため、すべてのリハーサルに参加しているのですが、みんな、かなり気合が入っています。いまだから笑える、今年あったおもしろエピソードなどを、渾身の力を込めて表現しているみんなを一足先に見させてもらい、お腹の底からたくさん笑いました。
普段から何でも一生懸命なみんなだからこそ表現できる面白さのような気がして、そんなみんなと仲間でいられることに誇らしさも感じます。
本番は、あまりに笑っていると、演奏を忘れてしまってはいけないので、平常心をちゃんと保ち、みんなの演し物が良い形となるよう、しっかりと段取りを立て、演奏でサポートしたいし、私のチームは、明日がリハーサルなので、頑張りたいです。
バンドメンバーは、自分のチーム以外も、ステージ側で演奏をしているのですが、それも本当に嬉しいです。いつだって、プレイヤーになって、みんなの演し物にも演奏者として参加させてもらえることを楽しみながら、明日の本番に望みたいです。
(せいこ)