「クリスマスの朝」 るりこ

12月25日

○クリスマスの朝

 朝、目が覚めて、廊下に出ると、開けた扉のすぐ前にある子供玄関の窓に貼られた紙が1番に飛び込んできました。
『Merry Christmas! サンタさんからのプレゼント 体育館に届いていたよ!』
 続いてリビングに向かっていくと、また新たな貼り紙を見つけました。
『体育館へいそげ~!』
 赤と緑の色で印刷された文字と、その横に並ぶ絵文字で飾られた数々の貼り紙。思わず幼心に返って、プレゼントを探しに行く子供のように、つられて体育館まで向かいました。

 そっとのぞき込むと、一瞬何もないように見えたけれど、さらに奥をのぞくと、体育館の真ん中に色鮮やかな景色が目に入ってきました。
 近づくと、そこにあったのは、オレンジ、ピンク、緑のふわふわしたもの。よーく見ると、モコモコのセーターでした。オレンジ色のセーターだ! とわかった瞬間、(もしかして、お父さんとお揃い!?)と思いました。でもお父さんのオレンジ色のセーターと色は似ているけれど、生地は少し分厚そうでした。

 飾られたテーブルの上に色とりどりのセーターがきれいに並べられた光景。
 まるでクリスマスツリーの木の下にたくさんのプレゼントが置いてあるようで、(子供の頃に夢見たクリスマスの朝の光景だな)と思いました。そこからセーターを取るのがもったいないくらい、ずっと眺めて残しておきたい景色だなと思いました。

 朝食の放送が鳴って食堂に入ると、朝食当番のお仕事組さんたちが、「メリークリスマス!」の挨拶で迎えてくれました。すでに何人かの子がセーターを着ていて、コメントもプレゼントの話題で持ちきりでした。
 わたしも朝食後に真っ先にセーターを取りにいって、着させてもらいました。首もとまで覆われた肌触りの良いモコモコのピンク色のセーターは、生地の効果だけじゃなく、みんなとお揃いという嬉しさで一気に心が温まっていくようでした。

 廊下を歩いていても、リビングに行っても、どこに行って誰を見ても、お揃いのセーターを着ていて、古吉野に虹が架かったようにレインボーカラーが華やかでした。
 そして驚いたことに、お仕事から帰ってきたまみちゃんが、「朝、虹が出ていたのを見たよ」と教えてくれて、(なのはなのみんなが架けた、セーターの虹かな)と思って、何ていうタイミングなのだろうと思いました。

 昨日に引き続いて、イベント続きのなのはなの中でみんなと過ごす時間が温かくて、嬉しくて楽しくて、幸せが溢れそうなくらいに心が満ちています。
 来週1週間も紅白歌合戦の準備やおせち作りも始まって、来年1番には三が日がやってきます。どれも本当に楽しみだなと思うし、コンサートを大成功に終えてから、その気持ちがさらに増しているように感じます。
「幸せを先送りしないこと。今、幸せであること」
 小腸さんが教えてくださった言葉が自分の心にずっとあります。もうわたしは大きな幸せを求めたり、未来の幸せを待つのはやめて、今、毎日にある小さな幸せを本当の幸せにして、幸せのその日暮らしをして生きていきたいです。