「緻密に」 みつき

12月25日

 朝、目を覚まして枕元に手を伸ばすと、そこには何もありませんでした。
「……」ちょっぴりしゅんとしながら廊下に出てみると、廊下のあちこちの窓に貼られているメッセージが、目に飛び込みました。
「サンタさんからのプレゼント、体育館に届いてるよ!」
 とってもうれしくて、飛び跳ねてしまいました。やっぱりいくつになっても、クリスマスの朝が好きです。

 サンタさんからのクリスマスプレゼントは、ピンク色のセーターです。
 遠くから見てもはっきり分かるピンク色で、とびきり鮮やかです。首元まですっぽり包んでくれて、とびきりあたたかいです。

 もともと小さいころは好きだったピンク色だけれど、なんでか恥ずかしくって照れ臭くって、あまり手に取らなくなってしまいました。
 サンタさんが贈ってくれたことがうれしくて、みんなとお揃いがうれしくて、早速セーターを着させてもらいました。
「かわいいね!」「その色似合うね!」と目が合うみんなと言い合って、にこにこ笑顔が広がる、すごく元気の出るセーターです。
 たくさん着たいです!

 今日は1日、紅白歌合戦の準備を進めさせてもらいました。
 わたしはやよいちゃんリーダーの『リカバリー』のチームです。午前中には曲のダンスと歌の練習、午後には寸劇練習をしました。
 ダンスは、みんなでコンサートに踊った『リカバリー』の振り付けを参考に、それを少しアレンジして完成させることができました。
 面白おかしくなったダンスだけれど、「真剣に、キレよくかっこよくやろう!」とやよいちゃんが言ってくれて、細かく、カウントや手の高さなども揃えました。

 寸劇は、いよいよ台本を片手に、動いて練習をし始めました。
 これも、とにかく細かく具体的に作るのがポイントだなあ、とつくづく感じました。動作をするタイミング、表情や声色、何度もみんなに見てもらって、練習させてもらえてありがたかったです。
 ダンスや寸劇をやってみて、「このパフォーマンスは、とにかく緻密に詰めていくことで面白くなるね」ということがわかって、わたしにとって、大きな挑戦になると思います。

 今まで、それなりとかなんとなくとか、中途半端な気持ちで演技をしていたところがあったな、と感じました。そうすることで、自分の理解や認識が追いつかないことから目を背けたかったけれど、もう逃げないで、曖昧にしないで、思い切りぶつかりたいです。思い切り表現したいです。
 ちょっと緊張もするけれど、きっとみんなが楽しんでくれるものになる! という自信は100パーセントです!
 そのことを忘れないでいたいし、チームのみんなと今作っていく時間を、思い切り楽しみます!