12月19日
○始まり
朝、目が覚めて、少し不思議な感覚でした。昨日の1日が夢だったかのように思いました。でも確かに心の中が幸福感で溢れていて、一夜たった今でも、高ぶる気持ちが残ります。
昨日のウィンターコンサートが本当に本当に嬉しかったです。朝から夜までずっと、どこを切り取って思い出しても、幸せな気持ちになります。
コンサートの成功はもちろんだけど、それ以上に、たくさんの人に囲まれていること、たくさんの人と同じ緊張感を乗り越えて、同じ喜びや楽しさ、嬉しさ、幸福感を感じながら笑い合えたということが、わたしは1番嬉しかったです。
今晩の集合のときに、お父さんがわたしが感じていた気持ちを、『家族以上の仲間』という言葉で表現してくださり、まさにその通りだと思って、鼻の奥がツンときました。
夕食のときに、卒業生や支えてくださった方々たちも含め、お父さん、お母さん、みんなと共有した時間。誰かのコメントにみんなで笑ったり、少しジンときたり、一人ひとりの言葉をみんなと共有して、食堂が肯定感のある安心した空気に包まれていました。
そのとき、脚本の中にあった小腸さんのセリフの、
「小腸が感じた、愛しい人と一緒に食べる美味しい食事、その幸福の信号は、小腸の神経細胞から視床下部、そして海馬へと送られ……」
とは、まさにこのことだなと思いました。
『家族以上の仲間』と聞いて、本当に本当に強い結びつきを感じました。その結びつきがこの先もずっとずっと変わらずに続いていくと思うと、なのはなに出会えて本当によかったなと思いました。
コンサートを終えた今日は、コンサート前の忙しさが落ち着いて、穏やかな空気が広がっていました。午前はコンサートで使ったものの道具の片付けなどをして、午後からは久しぶりにハウスミーティングをしたり、お昼の集合も長くとって、お父さんのお話をたくさん聞かせていただけた時間が嬉しかったです。
そのあとは感想文書きを進めましたが、書きたいことがたくさんあって、なかなか進みませんでした。それも嬉しいことだなと思いますが。
このままこれからも通し稽古が続いていくような気がしていましたが、本当に本当に昨日で終わってしまったのだと思うと、寂しさもあります。
でも今回のウィンターコンサートを乗り越えて、「終わった」という感覚よりも、これからまた進んでいく「始まり」の気持ちの方が強いです。
お父さんが書いてくださった脚本から得たこと、感じたことを、これからは自分自身が作って広げていけるように、まずは毎日を大切にしながら過ごしていきたいです。
この場を借りて、ウィンターコンサートのステージを作る一人として、表現させていただいて、ありがとうございました。