【12月号②】「よりよいものへと、積み重ねて ―― みんなで作り上げるウィンターコンサート ――」ももか

   
 もう、気が付けば十一月……ダンス、楽器、コーラス、演劇、着々と、十二月に行われるコンサートへ向けて練習が進んでいきます。

 残り一か月。コンサート未経験の私には、その残された日数がどれだけ短いか、数字だけであらわされてもあまり実感が湧きません。ですが、古吉野なのはなからは一日中、練習の音が聞こえて来ます。時間を見つけては作っては練習。そんな、みんなの努力を惜しまない真剣な姿から、緊張感はまだ感じられないものの、(私も頑張ろう)と背中を押されます。
  
  
 そうして練習を日々していると、ある日、あゆちゃんからこう告げられます。「週末に通し練習をします」私の脳内はフリーズ……理解するまで時間がかかりました。

 なぜかって、脚本の読み合わせからまだ数日しか経っていない、演劇の練習もまだ大して出来ていない、コーラスも、あゆちゃんにちゃんと教えてもらっていない、思い返すとまだまだ中途半端になってしまっている部分ばかりで、通し練習は一つひとつをもっとブラッシュアップした後で、まだ先のことだと思っていたからです。
  
  
 ですが、細かな部分までブラッシュアップしているうちに、あっという間に本番が来てしまう。流れを掴めていないまま……確かにそれはまずい。その時やっと、コンサートが近づいているということを実感しました。

そうして、あっという間に一回目の通しの日。一回目はスムーズに通せるかどうかを重点的に見ていきます。

■初めての通し稽古

 初めての通し練習、衣装早く着替えられるかな……出遅れないかな……ちゃんと演じられるかな……ドキドキ。胸の鼓動が高鳴ります。不安ばかり抱いてはいられません。もっと外向きな気持ちにならなければ、お客さんに希望を持ってもらえるステージを作れません。気持ちを入れて……
  
  
 そして、幕が開きます。しっかりと流れを確かめながら必死についていきます。
 ですが、思ったよりも進みが早い! 幕開けのダンスを踊り終え一息ついたと思ったら、コーラスに。そして歌えたと思ったら衣装を着替え、伝える側に立てば一瞬たりとも一息つく隙はありません。初めてのことばかりで、みんなの背中を必死で追いかけつつも、やっぱり、どこかおどおどしまっている私。

 最初は流れについていけず出遅れてしまう部分も。これもまたショックを受けてる場合ではありません! 気を取り直して、着替えていると手が差し伸べられました。みんなが手伝ってくれました。うれしかったです。

 みんなで作り上げるコンサート! これを感じました。また心強かったです。周りのみんなの姿は堂々としていてキラキラとしていて格好よかったです。
  
  
 セリフを発していなくても、その場にいるだけでスターのようなオーラを放っていました。(私もそうなりたい!)そう、強く思いました。

■みんなで作り上げる

 一回目の通しは、初めてとは思えないほどスムーズに進み、あっという間に終わってしまいました。午前中だったにも関わらず一日が終わったような気分にもなりました。それだけ濃い時間だったのです。

 出遅れてしまった部分、セリフがはっきりと言えず濁ってしまった部分、おどおどしてしまった部分、今回の通しを通して練習が必要な部分がはっきりしました。

 同時に、それまでの練習でブラッシュアップしてきた成果が出て見てくれた人の心に響くものが出来た部分もあり、半日と短い間でいろいろなことを知ることができました。そして、なによりもみんなでステージを作り上げているということを深く体感、実感できて嬉しかったし、不思議と、心がぽかぽかと温まり、幸せな気持ちになりました。

■重要な役に……

 一回目の通しを終え、各自、反省点をもとに、さらにブラッシュアップし磨いていきます。そして、またまたあっという間に二回目の通し。
  
  
 前回の通しから脚本が少し変わり、私の役も主人公のとうこちゃんと並ぶとても重要な役に……前回のように出遅れてしまう部分はなくなりました。成長!?

 ですが、さらに次の課題が。それはセリフをいう時の動き。口。目線です。どこを向いたらよいか分からず目を泳がせてしまったりして、堂々と、という大切な部分を忘れてしまいました。要練習……ですが、前回の通しよりもステップアップしたものをみんなと作り上げれたのではないかと思い、嬉しかったです。
  
 
 こうして、毎日コツコツと練習をして、よりよいものになっていくことを感じたときは達成感があるし、コンサートへの楽しみ、期待が高まります。残り一か月、みんなでよいものを作り上げます!