「『てつお』になれたこと」 さき

12月19日

 なのはなのウインターコンサートは、大成功となりました。

 まだ先のことだと思っていたウインターコンサートも、いよいよ本番。

 練習してきた日々のことを思い出すと、今でも昨日のことのように思い出します。
 コンサートで演奏した23曲のうち、大人数で踊る曲が7曲と多く、その分、フォーメーションや、振りをそろえるのにもたくさん練習し、修正を重ねてきました。

 演劇練習も、タイトなスケジュールの中、朝昼夜とみんなで何度も何度も練習した時間が幸せでした。どんなに忙しくても、楽しいから続けられるし、何より仲間の存在が自分の支えになったと思い、改めて感謝しています。

 ホール入りしてからも、卒業生がサポートしてくださったり、ダンスを踊りに帰ってきてくれて、本当にそのことが励みになり、勇気をもらいました。

 ホールでの通しが始まってから2日目、お父さんから、「それぞれのキャラが立ってない。これではつまらない。気持ちがのってないよ。」と言われたときは、ショックでした。
 確かに「気持ち」が欠けていたと気づき、それから一晩中自分の役について考えました。今思うと、そのお父さんの言葉にすくわれたと思います。

 本番の1分前、舞台袖で自分に誓いました。
「私には伝える使命がある。私はできる」と。

 本番では、私は「てつお」そのものになりました。
 間違えたらどうしようという不安が一切消えて、ただただ、楽しくて仕方なかったです。
 本当に旅をしていました。隣には博士とおさらば2人組。目の前には細胞がいて、視床下部がいて、小腸がいました。

 私はてつおで、てつおは私です。ステージに立った瞬間から、物語の世界に飛び込んで、なりきることができた。そう感じたときから、ダークマターの力を感じました。
 信じられなかった見えないダークマターは、私のそばで、みんなのそばで、ずっと私たちを見守り、支えてくれていたと思います。そう信じられたことがうれしかったです。

「あなたの使命」。
 ウインターコンサートで、摂食障害で生きにくさを抱えた私たちだからこそ、これ以上苦しむ人がでない世の中にするため、伝える使命があります。コンサートで、演じる姿、歌う姿、踊る姿が、たった一人の希望となり、同じ気持ちで感動してもらうことが、何よりの喜びで、本望だと思います。

 ステージで自分をありのままに表現することが、いかに尊いことか。
 どんなに途中経過でも、プロのように踊れなくても、伝える気持ちがあれば、見ている人には伝わるんだということを実感しました。

 昨日は、コンサートが終わったとは思えない、充実した一日でした。この日感じた幸せは、自分の人生にとって大きな宝です。これからの人生を変えるコンサートになったと思います。今回の「宇宙と人体」で、「てつお」になれたことを、私は誇りに思います。
 明日から、また新しい気持ちで、毎日前のめりになって、より良く生きていきたいです。